絶版文庫書誌集成

未分類絶版文庫 【よ】

横尾 忠則 (よこおただのり)
「東京見おさめレクイエム」
(とうきょうみおさめれくいえむ)
知恵の森文庫(光文社)



*カバーデザイン・横尾忠則
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*242頁 / 発行 2000年
*「朝日新聞」東京版に「東京ROMAN主義」として1995年9月24日から96年9月29日までの毎週日曜日に連載された挿絵入りエッセイ。

*カバー文
 東京は、狂った羅針盤を頼りに大海を果てしなく漂っている船なのかもしれない。(中略)古い小説や映画の中の東京は、今はもう、ほとんど霊界にしか存在しない。(中略)ぼくは、そんな幽霊になった東京を訪ねて廻った。(「鎮魂行脚を終えて」より)
 画霊・横尾忠則が、かつての東京を通して今の東京を見る、怪物都市への鎮魂曲。

*目次
東京見おさめ宣言
江戸川乱歩(えどがわらんぽ) ── 「青銅の魔人」の銀座(ぎんざ)
ラフカディオ・ハーン ── 「むじな」の紀伊国坂(きのくにざか)
宇野浩二(うのこうじ) ── 「思ひ川」の本郷菊坂(ほんごうきくざか)
内田百(うちだひゃっけん) ── 「東京日記」の日比谷(ひびや)
菊田一夫(きくたかずお) ── 「君の名は」の数奇屋橋(すきやばし)
夏目漱石(なつめそうせき) ── 「夢十夜」の護国寺(ごこくじ)
谷崎潤一郎(たにざきじゅんいちろう) ── 「秘密」の浅草(あさくさ)
山田風太郎(やまだふうたろう) ── 「蝋人(ろうじん)」の神宮(じんぐう)の森
小津安二郎(おづやすじろう) ── 「東京物語」の皇居
泉鏡花(いずみきょうか) ── 「妖術」の浅草観音様(あさくさかんのんさま)
葛飾北斎(かつしかほくさい) ── 「文昌星図(ぶんしょうせいず)」の柳島妙見(やなぎしまみょうけん)
太宰治(だざいおさむ) ── 「犯人」の吉祥寺(きちじょうじ)
遠藤周作(えんどうしゅうさく) ── 「蜘蛛(くも)」の四谷(よつや)
大下宇陀児(おおしたうだる) ── 「十四人目の乗客」の都電
志賀直哉(しがなおや) ── 「小僧の神様」の神田(かんだ)
三島由紀夫(みしまゆきお) ── 「離宮の松」の浜離宮(はまりきゅう)
山田洋二(やまだようじ) ── 「男はつらいよ」の柴又帝釈天(しばまたたいしゃくてん)
永井荷風(ながいかふう) ── 「曇天」の不忍池(しのばずいけ)
寺田寅彦(てらだとらひこ) ── 「団栗(どんぐり)」の小石川(こいしかわ)植物園
柴田錬三郎(しばたれんざぶろう) ── 「うろつき夜太(よた)」の高輪(たかなわ)
吉行淳之介(よしゆきじゅんのすけ) ── 「大きいの荷物」の田園調布(でんえんちょうふ)
水上勉(みずかみつとむ) ── 「私版 東京図絵」の成城(せいじょう)
篠山紀信(しのやまきしん) ── 「三島由紀夫の家」の三島家
高見順(たかみじゅん) ── 「都に夜のある如く」の錦糸町(きんしちょう)
高橋克彦(たかはしかつひこ) ── 「闇から覗く顔」の回向院(えこういん)
芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ) ── 「寒山拾得(かんざんじっとく)」の飯田橋(いいだばし)
谷内六郎(たにうちろくろう) ── 「やまびこの住む場所」の夢の島(ゆめのしま)
亀倉雄策(かめくらゆうさく) ── 「東京オリンピック」の国立(こくりつ)競技場
大島渚(おおしまなぎさ) ── 「新宿(しんじゅく)泥棒日記」の紀伊國屋書店(きのくにやしょてん)
水谷準(みずたにじゅん) ── 「獣人の獄」の乱歩邸
美輪明宏(みわあきひろ) ── 「毛皮のマリー」の天井桟敷(てんじょうさじき)
横尾忠則 ── 「今ワ昔」のラフォーレ原宿(はらじゅく)
南洋一郎(みなみよういちろう) ── 「バルーバの冒険」の小金井(こがねい)
黒澤明(くろさわあきら) ── 「夢」の水道(すいどう)一丁目あたり
杉浦茂(すぎうらしげる) ── 「2901年宇宙の旅」の井の頭(いのかしら)公園
モーツァルト ── 「魔笛(まてき)」の月島(つきしま)
荒俣宏(あらまたひろし) ── 「南方に死す」の碑文谷(ひもんや)
山川惣治(やまかわそうじ) ── 「少年王者」の飯倉(いいくら)
小澤征爾・武満徹(おざわせいじ・たけみつとおる) ── 「音楽」のトロント
スピルバーグ ── 「ジュラシック・パーク」のカウアイ島
スタンダール ── 「モーツァルト」のJAL機内
井上光晴(いのうえみつはる) ── 「小説の書き方」の大阪(おおさか)ロイヤルホテル
細江英公(ほそええいこう) ── 「新輯薔薇刑(しんしゅうばらけい)」の清里(きよさと)フォトミュージアム
W・ディズニー ── 「ミッキーマウス」の東京ディズニーランド
澁澤龍彦(しぶさわたつひこ) ── 「都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト」の慈恵医大病院(じけいいだいびょういん)
岡本太郎(おかもとたろう) ── 「今日の芸術」の岡本家
唐十郎(からじゅうろう) ── 「腰巻お仙」の戸山(とやま)ハイツ
中村歌右衛門(なかむらうたえもん) ── 「娘道成寺(むすめどうじょうじ)」の歌舞伎座(かぶきざ)
瀬戸内寂聴(せとうちじゃくちょう) ── 「三宅坂(みやけざか)」の国会議事堂
磯崎新(いそざきあらた) ── 「東京その形と心」の恵比寿(えびす)ガーデンプレイス
モーリス・ベジャール ── 「ディオニソス」の東京文化会館
深沢七郎(ふかざわしちろう) ── 「夢屋(ゆめや)」の向島(むこうじま)
青島幸男(あおしまゆきお) ── 「東京都知事」の都庁
デボラ・アン・ディスノー ── 「ドリームエンジェル」のお台場(だいば)
曽我蕭白(そがしょうはく) ── 「群仙図屏風(ぐんせんずびょうぶ)」の板橋区立美術館

鎮魂行脚(ちんこんあんぎゃ)を終えて


横尾 忠則 (よこおただのり)
「名画裸婦感応術」
(めいがらふかんおうじゅつ)
知恵の森文庫(光文社)


*カバーデザイン 横尾忠則
 カバー写真 パブロ・ピカソ「アヴェニョンの娘たち」1907年/PPS
 (C)Succession Picasso,Paris&BCF,Tokyo,2001
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*242頁 / 発行 2001年

*カバー文
裸婦は絵画の主題でも最もポピュラーで、裸婦に挑戦しなかった画家を探す方がむしろ困難なくらいだ。もし「素」の気持ちで絵を観ることができれば、逆に絵の方からどんどん情報を伝えてくれるものである ── 。知識に頼るのではなく、五感を通して楽しむ絵画との旅。書下ろしを多数含む、特別オリジナル作品。

*目次
はじめに
1 今でも新鮮な作品の秘密 エドゥワール・マネ「草上の昼食」
2 激しく愛し合った二人の女 ギュスターブ・クールベ「眠り」
3 乳房の不思議な位置 ポール・ゴーギャン「ネヴァモア」
4 生と死を同時に描く エドヴァルド・ムンク「マドンナ」「少女と死」
5 エロスがなくても美しい絵 ポール・セザンヌ「大水浴図」
6 ピカソの四次元論 パブロ・ピカソ「アヴィニョンの娘たち」
7 無防備な裸女 アンリ・ルソー「夢」
8 愛が昇華する瞬間 エゴン・シーレ「夢で見たもの」
9 人間の深奥の魂を描く グスタフ・クリムト「死と生」
10 筆の自由な動きに酔う ピエール・オーギュスト・ルノワール「水浴びする女たち」
11 女性の裸を想像させる絵 マックス・エルンスト「透き通った最初の言葉を聞いて」
12 マグリットのペテン師的才能 ルネ・マグリット「無謀な企て」
13 マン・レイの気まぐれ マン・レイ「天文台の時 ── 恋人たち」「処女」
14 珍しいキリコの裸婦像 ジョルジョ・キリコ「海辺の水浴図」
15 心の平安と生の歓び ピエール・ボナール「入浴する裸婦」
16 目まぐるしく変化する作風と女性 フランシス・ピカビア「女とブルドッグ」
17 もうひとつの夢 ポール・デルヴォー「こだま」
18 静寂だけが支配する世界 エドワード・ホッパー「ある都会の朝」
19 世界の悲劇 フリーダ・カーロ「折れた背骨」
20 あきらめの早さ ヴィレム・デ・クーニング「女T」「ピンクの天使」
21 おかしなおかしな物語作家 フリードリッヒ・シュレーダー・ゾンネンシュテルン「おこない」
22 ピカソとの共通点 マリー・ローランサン「3人の若い女」
23 危険なエロスの世界 バルテュス「部屋」
24 ポップアートの先駆的作品 リチャード・ハミルトン「いったい何が今日の家庭をこれほどに変え、魅力的にしているのか」
25 作品の死と密接な関係 イヴ・クライン「人体測定プリントANTー66」
26 天国と地獄が同居する世界 クロビス・トルイユ「魔術師」
27 至福の気分を呼び起こす トム・ウェッセルマン「グレイト・アメリカン・ヌードNo54」
28 不可解な謎 マルセル・デェシャン「1.水の落下、2.照明用ガス、が与えられたとせよ」
29 ポップアートが排除した精神性 リチャード・リンドナー「レバード・リリー」
30 死の匂いを喚起させる画面 アンディ・ウォーホール「ダブル・トルソ」
31 ポップアートのパロディ メル・ラモス「河馬」
32 世界一の贋作作家? エロ「ヴィーナスの丘で」
33 おぞましい光景 エリック・フィッシュュル「いけない?」
34 見る者を幻惑する快適さ デヴィッド・サーレ「マスキュラー・ペーパー」
35 自由な精神 ニキ・ド・サンファル「ビッグ・レディ」
36 生と性の大海の中で フランチェスコ・クレメンテ「はさみと蝶」
 解説 木村重信 / 掲載画家索引



横尾 忠則画・柴田 錬三郎・原案 (よこおただのり・しばたれんざぶろう)
「絵草紙 うろつき夜太」
(えぞうしうろつきやた)
集英社文庫


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*192頁
*発行 1992年

*紹介文
気っぷもいいがウデもたつ。天下の風来坊・夜太のキャラクターを生んだ柴田錬三郎の原作を得て乾坤一擲、横尾忠則のさし絵ワールドが全面展開、妖しくも華麗なオール・カラー100余点が、時空を超え、幻と現の境界を彷徨う。グラフィック文庫ファン必見のカラー文庫。70年代に話題沸騰した名作遂に復刻。

*巻末頁 対談・横尾忠則+島地勝彦
*週刊プレイボーイ連載

*関連文庫(サイト内リンク)

 柴田錬三郎 「うろつき夜太 上下」 集英社文庫


横田 順弥 (よこたじゅんや)
「時の幻影館 ― 秘聞 七幻想探偵譚」
 (ときのげんえいかん)
双葉文庫



*カバーイラスト・北見隆
 カバーデザイン・鈴木邦治
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*310頁 / 発行 1992年

*カバー文
時は明治の後期、文明開化も進み科学的思想も一般に受け入れられつつあった。しかしいかなる科学をもってしても、解釈のつかぬ怪事件が続出する。蛇の頭を持った女、謎の外来飛行物、半獣半人……。これら難事件に挑戦するは若き科学小説家鵜沢龍岳(うざわりゅうがく)、雑誌主筆の押川春浪、小説好きで少しおてんばな黒岩時子。人知を超えたミステリーは解明できるのか!?

*目次

 縄
  霧
  馬
 夢

 心
あとがき
解説 野村芳夫


横田 順彌 (よこたじゅんや)
「日本SFこてん古典 (1)宇宙への夢」
 (にほんえすえふこてんこてん)
集英社文庫



*カバー・ナカムラテルヨ
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*394頁 / 発行 昭和59年

*カバー文
明治、大正、昭和のわれらが父っちゃま爺っちゃま、曽祖父っちゃま世代のお歴々の妄想、わやく、破天荒、ロマン、ハチャハチャぶりをやさしく面白く紹介する、豊富な資料満載の画期的な日本SF史。

*目次
第1回 理科読本 炭素太巧記 / 第2回 日本SF第一号とその周辺 / 第3回 おとき歌舞伎とSF詩 / 第4回 日本月世界旅行譚 / 第5回 日本かく戦えり! / 第6回 続・日本かく戦えり! / 第7回 ノンSFこてん古典 / 第8回 明治の三大冒険雑誌 / 第9回 えす・えふ版草双紙 / 第10回 すぺーすおぺら・いん・じゃぱん / 第11回 たいむましん・いん・じゃぱん / 第12回 『西遊記』と『東遊記』 / 第13回 日本古典SF『大予言』 / 第14回 “をのこ草紙”珍騒動 / 第15回 明治前期のSFブーム / 第16回 ナポレオン一世日本に死す / 第17回 明治のSFと政治小説 / 第18回 日本SFの祖・押川春浪のこと / 第19回 秀吉、地獄を征服する / 第20回 破滅がいっぱい / 解説・小松左京


横田 順彌 (よこたじゅんや)
「明治不可思議堂」 (めいじふかしぎどう)
ちくま文庫


*カバーデザイン・南伸坊
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*461頁 / 発行 1998年

*カバー文
千里眼、義侠娼婦、芦原将軍、女相撲……。明治ってホントに不思議だ。60数篇のエピソードと貴重な写真で綴る、教科書が教えてくれなかった明治という時代。

*目次
早稲田大学校歌秘話 / 美人コンテストと乃木大将 / 明治男のオリンピック / 千里眼と念写 / 幻の『社会主義詩集』 / 野球害毒論と新渡戸稲造 / 白瀬南極探検の真相 / 嗚呼! 殉国の勇士 / ふたりの無銭探検家 / 軍艦消失事件 / 早慶戦 ―― 空白の十九年 / ああ世は夢か幻か…… / 生きていた西郷隆盛 / オッペケペッポー宇宙を飛ぶ!! / 六号艇沈没事件 / 二十世紀の予言 / 鯨作業所襲撃事件 / ハレー彗星競争録 / 軍神第一号のロマンス / 義侠娼婦・風船お玉 / 空飛ぶ鳥を夢見た男 / 新橋倶楽部事件と玉椿 / たばこ販売大合戦 / 雪中演習の悲劇 / 富士山頂で相撲を取った文士 / 新橋芸者、欧州を行く / 日本人プロレスラー第一号 / ジゴマが勝つか、ポーリン勝つか!? / 大逆事件異色のふたり / 小さな親切、大きなお世話 / 女相撲盛衰史 / お召し列車脱線事故 / われは芦原将軍なり! / たった一人の日本人 / アルコール漬けの陰部 / アメリカ製福の神「ビリケン」 / 飛行機、空を飛ぶ! / 怪奇現象あれこれ / 『ダンナハイケナイ ワタシハテキヅ』 / ハワイ王室と日本皇室 / 名判決かチン判決か!? / 最後の仇討ち / インプリー事件 / 明治の武侠・冒険雑誌 / 原田一等卒の栄光と挫折 / 移民少女おけい物語 / 奇説・ランプ亡国論 / 東大生集団退学 / 美女と野獣 / さんたくろう物語 / 馬のいない馬車走る / 明治のシンボル〔凌雲閣〕 / 雲右衛門うなる / 陸蒸気珍談 / 徒歩で渡来しようとした男 / 日露戦争余談 / 柔道伯爵の世界武者修行 / 明治人のサッカー観 / 三曲の〔君が代〕 / 早稲田野球部アメリカへ行く / 日米奇術大合戦 / ポトマック河畔の桜

あとがき / 文庫版あとがき / 解説 明治はおもしろい 夢枕獏


横溝 正史 (よこみぞせいし)
「人形佐七捕物帳」
 (にんぎょうさしちとりものちょう)
光文社時代小説文庫



*カバーイラスト・金森進
 カバーデザイン・亀海昌次

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*374頁 / 発行 1985年

*カバー文
 人形のようなよい男、おなじみ佐七親分は、神田お玉が池で親の代から十手捕縄を預かる御用聞き。恋女房のお粂、乾分の辰五郎と豆六の佐七一家が、怪事件の謎を追って、花のお江戸を東奔西走する捕物小説!

*目次
羽子板娘
嘆きの遊女
笑い茸
呪いの畳針
螢屋敷
舟幽霊
双葉将棋
風流六歌仙
万引き娘
春宵とんとんとん
解説 真鍋元之


横山 源之助 (よこやまげんのすけ)
「内地雑居後之日本 他一篇」
(ないちざっきょごのにほん)
岩波文庫


*カバー・中野達彦
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*202頁 / 発行 1954年 / 旧仮名旧字体

*カバー文
名著『日本の下層社会』とともに近代労働運動黎明期の労働実態調査の成果を示す書(明治三二年刊行)。「大阪工場めぐり」を付す。

*目次
内地雜居後の日本
第一章 内地雜居後の日本
第二章 職工社会の現状
 第一節 職人社會
 第二節 手工場の職工(女子及幼年職工)
 第三節 機械工場の勞働者
  第一款 賃銀 / 第二款 勞働時間 / 第三款 生活の状況 / 第四款 昇級 / 第五款 管督者
第三章 日本の勞働運動
 第一節 勞働運動の紀元
 第二節 同盟罷工の聲
 第三節 勞働組合
  第一款 英國の勞働組合 / 第二款 日本の勞働組合
 第四節 工場法案の制定
第四章 今後勞働者の覺悟
  第一節 智識の養はざるべからず / 第二節 位置を安全ならしめざるべからず / 第三節 政治上の権利を得ざるべからず / 第四節 大に勇肌を養ふべし
第五章 結論(勞働問題最終の目的)

大阪工場めぐり
 大阪製燧株式會社 / 島田硝子製造所 / 瓦斯糸紡績會社 / 納谷紙函製造所 / 鞄靴合資會社 / 岡島友仙染會社 / 大阪團扇會社 / K鉛坩堝製造會社 / 大阪毛糸株式會社 / 石井莫大小工場 / 大阪時計製造會社 / 天滿合資染工場 / 電氣分銅會社 / 洋傘合資會社 / 玉簾合名會社 / 濱谷帽子製造所 / 小林授?場を觀る / 大阪盛業株式會社 / 攝津製油株式會社 / 大阪鐵工所 / 堺市の段通 / 平野紡績會社

解説(西田長壽)


吉岡 幸雄 (よしおかゆきお)
「図譜和更紗の紋様」
(ずふわさらさのもんよう)
紫紅社文庫


*表紙・扉デザイン 角田美佐子
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*254頁 / 発行 2004年

*カバー文
さらさ、じつに清涼な響きをもつ言葉です。更紗、この文字もまことに姿がよく瀟洒です。ジャワの古語「サラサ」(花の模様を撒く) からきたといいます。
インドで生まれた華麗な色彩の木綿布は、室町の末期に日本にもたらされ、鮮烈な赤系の色と異国情緒な文様で、人々を驚かせました。江戸時代になると舶載品を模して、京都や堺、長崎、鍋島を中心に「和更紗」がつくられ、その技術も意匠もしだいに巧緻をきわめていくのです。
文様の万華鏡というべき「和更紗」の魅力を本書に集成しました。

*目次
和更紗とは
人物風景
鳥獣
大花
小花
幾何学
寄せ裂
鍋島更紗
インドから日本へ ─ 和更紗の誕生


吉岡幸雄監修 (よしおかゆきお)
「日本の藍 : ジャパン・ブルー」
(にほんのあい)
京都書院アーツコレクション



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*254頁・文庫本 / 発行 1997年

*カバー文
 紺絣の着物や藍絞りの浴衣、筒描きの祝風呂敷など、藍染めの衣料はつい先頃まで、私たちの暮らしにいつでも身近に溢れていたものでした。かつて諸外国から日本を訪れた人々は、この藍のいろを「ジャパン・ブルー (日本の青)」と呼んで賞賛しました。
 染めを重ねることによって、藍の呈色は、白に近い気品ある薄青から、黒と見紛うばかりの濃い藍色まで、それぞれに美しい色相が得られます。今に伝わる古の染織品の数々を見ると、日本人ほどこうした藍の豊富な色相を生かしきった民族はない、との思いを強く感じます。

*目次
藍を染める
〈日本の藍草 蓼藍〉
〈爽やかな藍を染める 生葉染〉
〈濃き藍を染める 建染〉
〈製藍法と紺屋〉
  阿波の藍 / 野洲の紺屋 / 陸奥栗駒の冷藍染
〈世界の藍草 吉岡幸雄〉
  藍分布地図 / 世界の藍染布
きらめく藍の華 日本の藍染
暮らしに息づく藍染古裂
〈型染〉
〈絣〉
〈絞り〉
〈筒描〉
  印半纏
〈刺子とこぎん〉
沖縄の藍染
 紅型 / 沖縄の絣


吉岡 幸雄編 (よしおかさちお)
「和更紗紋様図鑑」
(わさらさもんようずかん)
京都書院アーツコレクション


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*254頁 / 発行 1996年

*目録文
室町末期の南蛮貿易によってインドやシャムから異国情緒あふれる文様の木綿布がもたらされ、大名や富裕な町衆の間で珍重された「更紗」は、江戸末期には長崎・京都・堺などで、わが国独自の型染技法を用いて量産され、それらを総称して「和更紗」と呼ばれた。帯、下着、布団表、風呂敷等に用いられて広く一般に愛好された。本書はこれらの文様約400点をオールカラーで収録。インドやヨーロッパ文化と日本文化が入り混じった万華鏡のような趣が感じられるビジュアルな図鑑。

*目次
人物風景 / 鳥獣 / 大花 / 小花 / 幾何学 / 寄せ裂 / 鍋島更紗 / 和更紗紋様図鑑 ── 吉岡幸雄


吉田 健一 (よしだけんいち)
「本当のような話」
 (ほんとうのようなはなし)
集英社文庫



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*198頁
*発行 昭和52年
*カバー装画・大沢昌助

*カバー文
ふと心ひかれたひととの一夜から生まれたひそやかな交情の中で、民子に蘇った過ぎし日のくさぐさ。豊かに、ゆるやかに、茫漠とした時のひろがりに身をまかせる民子に、乾いた愛の一瞬が訪れる。過去と現在がないまぜにつながる意識のゆらめきを、軽やかな筆致でうき彫りにする。 解説・清水徹


吉村 平吉 (よしむらへいきち)
「吉原酔狂ぐらし」
(よしわらすいきょうぐらし)
ちくま文庫


*カバーデザイン・間村俊一
 カバーイラスト・滝田ゆう

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*243頁 / 発行 2003年

*カバー文
世界に名だたる色里・吉原の盛衰史。最後の“タイコ持ち”の研きぬかれた芸、情け深い娼妓たちとの思い出、トルコ風呂の発祥、性的サービスの変遷、そしてソープランドの時代へ。吉原に生き、すべてを間近にみてきたエロ事師が風俗街の裏話を打ち明ける。「遊びを遊ぶ」遊び名人の極意とは。日本雑学大賞受賞。

*目次
長ァーいプロローグ ―― 赤坂一ツ木から浅草へ
第一章 吉原軟派ぐらし
 @台東区千束四丁目 / A浅草新吉原角町 / B吉原とレビュー / C牛太郎の過去帳 / D輪タクの走った頃 / E世界のヨシワラ / F旧大門前附近 / G幻のおいらん道中 / H最後の幇間たち

第二章 道楽者エレジー
 @八号館と「アゲーン」 / A七五三盛衰記 / B吉原病院エレジー / C酉の市から正月 / D新五十間通り / E酔狂連赤線忌

第三章 トルコ風呂からソープランドへ
 @トルコ風呂草創期 / Aスペシャル時代 / B和風高級化成長へ / C泡おどり景気 / Dオイルショック以後 / Eフーテン・リカの死 / Fソープランド発進 / Gエロ映画の終焉 / H区会議員選挙病 / I当世吉原名士録
ちょっとだけエピローグ
文庫版あとがき 十年ひと昔+三年
解説 飄飄たる人生 長部日出雄



吉田 豪 (よしだごう)
「男気万字固め」
(おとこぎまんじがため)
幻冬舎文庫


*カバーデザイン+イラスト・リリー・フランキー
(画像はクリックで拡大します)

*430頁 / 発行 2007年

*カバー文
「3つで不良と呼ばれて15で卒業したよ」(ガッツ石松)、「海外で拳銃買って謹慎しちゃった」(山城新伍) ── 。一晩で何百万とつぎ込む酒に世界の女味比べ、今や絶対不可能なテレビ企画など驚くべき秘話を持つ男気溢れる五人に肉迫! 世界の常識にとらわれず、自分の嗅覚のみを信じて生きた男たちの一言一言にきっとあなたも酔いしれるはず。

*目次
 まえがき
山城新伍 / 「下品なことやるなら徹底してほしいじゃないですか。もっとゲスに生きろよって」
ガッツ石松 / 「死ぬことも考えたけど、これで負けたら冗談じゃねぇやっつうことで、またガッツ魂ができてくるわけさ」
張本勲 / 「やっぱりスポーツは勝たなきゃ駄目なんです! 『記憶に残る』とかね、そんな甘えを出しちゃ駄目なんだよ」
小林亜星 / 「テレビの初期の頃で、ドラマの音楽でも何でも全部カッコ悪く聞こえて、だから『なんだこれ、イモ臭え。俺が全部やりなおしてやる!』って思ったわけ」
さいとう・たかお / 「『このままだったら、お前の住めるところは刑務所しかない』と言われましたけど(笑)」
文庫化記念1・特別収録 / 本宮ひろ志 / 「30何年間一線でやるのは凄いねって言われるけど、当たり前でしゃ、俺が凄いんじゃなくて、他がだらしなさすぎるんだって」
文庫化記念2・男気特別対談 / 乙武洋匡×吉田豪
 あとがき / 文庫版あとがき


吉田 豪 (よしだごう)
「サブカル・スーパースター鬱伝」
(さぶかるすーぱーすたーうつでん)
徳間文庫カレッジ)



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*317頁 / 発行 2014年
*カバーイラスト・原田久仁信 / カバーデザイン・岩郷重力+OS


*カバー文
文化系男子(サブカルだんし)は40歳で鬱になる!? / 鬱は大人のたしなみですよ(リリー・フランキー) / 絶倫だけが生き残るんです(みうらじゅん) / キャリアが一段落すると悩みに入る(川勝正幸) / ユースケ・サンタマリアに新規取材を敢行! / 名言多出、話題書籍を増補版として文庫化!!

*目次
吉田豪 前語り / 1人目 リリー・フランキー / 2人目 大槻ケンヂ / 3人目 川勝正幸 / 4人目 杉作J太郎 / 5人目 菊地成孔 / 6人目 みうらじゅん / 7人目 ECD / 8人目 松尾スズキ / 9人目 枡野浩一 / 10人目 唐沢俊一 / 11人目 香山リカ / 吉田豪 後語り / [増補/12人目] ユースケ・サンタマリア / 文庫版 後語り


吉田 孝次郎監修 (よしだこうじろう)
「京都祇園祭の染織美術 山・鉾は生きた美術館」
(きょうとぎおんまつりのせんしょくびじゅつ)
京都書院アーツコレクション


*表紙図版・鶏鉾見送
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*183頁 / 発行 1998年

*「はしがき」(吉田孝次郎)より
 都市災害とでもいうべき疫病の退散を願う祇園祭の華「山・鉾風流」は、非日常的状況を現出し、そこに諸々の疫病神を集め、聖地・神泉苑に祀り、これを水に流し去って子々孫々の栄えを願う造り物である。
 これは南北朝の動乱の最中に自立してゆく商人達を背景に創設され、現在まで六五〇年の時をかけ、異国の染織品や故事を山鉾の装飾に採用し続けたために、今では生きた美術館と愛称されている。
 これに瞠目した京都生れの弓削政さんが三十年間レンズを通してその実態を写し続け、この度、小冊子にまとめることが実現した。彼の写真は、中世期末以来、京都に育まれた見識と伝世した染織品の美しさを示してくれるであろう。

*目次
口絵 宵山の賑わい / 神と町衆
本文 油天神山 / 露天神山 / 岩戸山 / 占出山 / 役行者山 / 郭巨山 / 函谷鉾 / 菊水鉾 / 北観音山 / 黒主山 / 鯉山 / 鈴鹿山 / 太子山 / 月鉾 / 蟷螂山 / 木賊山 / 長刀鉾 / 鶏鉾 / 伯牙山 / 白楽天山 / 八幡山 / 船鉾 / 放下鉾 / 保昌山 / 南観音山 / 孟宗山 / 山伏山
解説 山・鉾の装飾 渡来染織品を中心として……吉田孝次郎 / 撮影記 弓削政
コラム くじ取り式と曳き初め式 / 稚児の社參と宵山まで / 山鉾出立 / 山鉾巡行 / 巡行の後で


吉村 公三郎 (よしむらこうざぶろう)
「京の路地裏」
(きょうのろじうら)
岩波現代文庫


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*266頁 / 発行 2006年

*カバー文
「この駄文を私に弄させたのは、ふるきよき京都への限りなきノスタルジイであり、同時にひかれ者の小唄でもある」(本書より)。大津に生まれ、京都に育ち、京を舞台にした多くの名画を監督した巨匠には、京都人の温かさとシブチン加減がじかにわかる。舞妓、祗園、京言葉……、鋭い観察眼と絶妙なる距離感で捉えた京都案内。

*目次
舞妓 / 「祗園小唄」と「京の四季」 / かにかくに祗園は恋し / 祗園祭 / 京言葉 / チンチン電車 / 京の店と物売り / シブチン / 京おんな / 京の食べもの / すまいと路地 / マルタケエビス / おしまいに / わいは職人や(新藤兼人)


吉本 嘉門 (よしもとかもん)
「新版 和更紗 Japanese Sarasa」 (わさらさ)
青幻舎


*装丁・大西和重
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*254頁 / 発行 2005 年

*カバー文
南蛮貿易によってもたらされた「渡りの更紗」は
斬新かつ華麗な紋様が、驚きと憧憬をもって迎えられました。
その異国調にみるハイカラと
馴染み深い友禅模様などとの融合が
新鮮で風趣に富んだ「和更紗」を生み、大きな流行となったのです。
本書は、江戸末期から明治にかけての
摺り師手控え用である種々の紋様紙を
草花手や小紋手、さがら手など代表的な様式により収録しました。
妙味尽きせぬアレンジと多彩な色調を
デザインソースとして供するとともに
醸し出す浪曼をお楽しみいただければ幸いです。

*目次
和更紗紋様随考 吉本嘉門 / 和更紗見本帖 / 草花手 / 小紋手 / 友禅更紗手 / 人形手 / 渡り手(写し紋) / 花鳥手 / さがら手(突きぼかし紋) / 筋・縞・格子・幾何文手 / 獣・虫・魚手 / 渡り手 草花更紗写し紋 / 草花手 和更紗紋 / 友禅更紗紋 / 小紋・中形更紗紋 / 鳥・獣・虫(蝶)手紋


吉本 隆明 (よしもとたかあき)
「初期ノート」
(しょきのーと)
光文社文庫


*カバーデザイン・高林昭太
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*566頁 / 発行 2006年

*カバー文
昭和二十年、敗戦。その衝撃は早熟な文学青年の精神を粉々にした。混乱のなか訪れたのは死よりも辛い虚無であった。しかし、立ち上がらなければならない。二度と過またないために。「世界」を捉える方法の獲取に向けて、思考は零から自力で開始される。純粋に痛切に綴られる詩人の初源の叫び。壮大な思想の出発点を為す極寒に燃える言葉たち!

*目次
第T部 戦後篇
 1 姉の死など / 2 覚書T / 3 箴言T / 4 箴言U / 5 宮沢賢治論 / 6 無門関研究 / 7 短歌 / 8 「時祷」詩篇 / 9 詩篇
第U部 戦中篇
 1 少年期 / 2 米沢時代 / 3 哀しき人々
過去についての自註
 初出一覧


吉屋 信子 (よしやのぶこ)
「底のぬけた柄杓 ― 憂愁の俳人たち」 (そこのぬけたひしゃく)
朝日文庫


*カバー装画・堀文子
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*226頁 / 発行 1979年

*目次
私の見なかった人 杉田久女
墨堤に消ゆ 富田木歩
一身味方なし 岡本松浜
つゆ女伝 渡辺つゆ
底のぬけた柄杓 尾崎放哉
月から来た男 高橋鏡太郎
河内楼の兄弟 安藤赤舟・林蟲
岡崎えん女の一生 岡崎えん
救世軍士官 石島雉子郎
盲犬 村上鬼城
解説 石塚友二


吉屋 信子 (よしやのぶこ)
「私の見た人」 (わたしのみたひと)
朝日新聞社


*カバー装画・堀文子
 カバー装幀・玉井ヒロテル

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*254頁・文庫本 / 発行 昭和54年

*紹介文
少女小説の人気作家とは違う面を十全にみせた人物エッセイ。吉屋信子の「見た」人々は、田中正造、三浦環、新渡戸稲造、小林一三、大杉栄、モルガンお雪、張学良、坂田三吉、湯川秀樹夫妻、古今亭志ん生などなど各界にわたって五十人を越える。昭和の時代を彩った有名人を、良妻賢母の枠を破って鋭く観察し記録した稀有な作品である。

*目次
田中正造 / 万龍・照葉 / 徳富蘇峰 / 三浦 環 / 新渡戸稲造 / 小林一三 / グラーツィア・デレッダ / 大杉栄 / 九条武子 / モルガンお雪 / 直木三十五 / 中村吉右衛門 / 宮城道雄 / 九条日浄尼 / 横綱玉錦 / 与謝野晶子 / 菊池 寛 / 高橋箒庵 / 汪兆銘 / 張学良 / 七世宗十郎 / 坂田三吉 / 春日とよ / 中谷宇吉郎 / 久米正雄 / 平出英夫 / 長 勇 / 田村俊子 / 美濃部達吉夫妻 / 関屋敏子 / 高浜虚子 / 徳富愛子 / 及川道子 / 近松秋江 / 竹久夢二 / 湯川秀樹夫妻 / 古今亭志ん生 / 森 律子 / 現・歌右衛門 / 井上正夫 / 羽仁もと子夫妻 / 徳田秋声 / 大倉喜七郎 / 藤蔭静樹 / 小波と水蔭 / 菅原時保 / 市川猿翁 / 解説 鹿野政直


吉行 淳之介 / 絵・ねむの木学園の子どもたち (よしゆきじゅんのすけ / ねむのきがくえん)
「童謡 1」 (どうよう)
集英社文庫


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*223頁
*発行 昭和57年
*デザイン、構成・三村淳 / 絵・ねむの木学園の子どもたち

*カバー文
ひとつの童謡に触発され、一行、一句が核となり、ふくらみ、分裂し、さらに増殖して、みごとな作品になった。各編巻頭に想を得た童謡を掲げて、類ない試みをした傑作群のうち「童謡」「白い半靴」「錆びた海」「寝台の舟」「海沿いの土地で」を収録。無心に描き上げた“ねむの木学園”の子どもたちの絵と融けあい鮮烈な童心を伝えるカラー版絵本。

*解説頁・開高健


吉行 淳之介 (よしゆきじゅんのすけ)
「対談 浮世草子」 (たいだんうきよぞうし)
集英社文庫


*カバー・米倉斎加年
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*446頁 / 発行 昭和55年

*カバー文
男と女の複雑にして微妙、厄介この上ない関係を粋なめがねで透視して、一見ワイ談風の語り口のなかに、厳粛な人生を語りつくす。対談の名手・吉行淳之介が本領をいかんなく発揮した、天の下に語りつぐべき名問答。“いろは”48人登場の傑作対談集。

*目次
北原武夫 【い】色白きが故に貴からず
三遊亭圓生 【ろ】露骨の頭に恥じ宿る
大山倍達 【は】速かろう強かろう
吉村平吉 【に】任侠足って金銀を知らず
藤原義江 【ほ】惚れて惚れてまた惚れる
富士真奈美 【へ】蛇も出そうで蚊も出そう
村島健一 【と】となりの庭の隠し芸
藤間 紫 【ち】契っては踊り踊っては契り
ディック・ミネ 【り】淋にも負けず梅にも負けず
正邦乙彦 【ぬ】ヌードは遠くなりにけり
小沢昭一 【る】瑠璃は光れど玉は光らず
はかま満緒 【を】をそれながらと口で斬り
和田静雄 【わ】われ知らず人にほどこす色の道
藤本義一 【か】勝ってカブトの紐になる
淀川長治 【よ】世渡りはニギニギ握って十六ミリ
立原正秋 【た】立てば剣道、座れば酒精
池内淳子 【れ】令女の節、大和撫子ここにあり?
寺山修司 【そ】ソロバン珠はじくはすべて女の味
西村 晃 【つ】つるむ仲間は同期の梅
村松博雄 【ね】念には念を入れ
橘家円蔵 【な】情あれば憂いなし
立川談志 【ら】落語見る馬鹿聞かぬ馬鹿
堤 玲子 【む】結んでしぼる色と知恵
上田吉二郎 【う】ウーウーウーと名演技
フランキー堺 【ゐ】一寸、二寸、あと何分
山口 瞳 【の】ノンシャランこれぞ男の生きる道
南 喜一 【お】おんな変われば品変わる
宇能鴻一郎 【く】口説くのが功徳
高橋 鉄 【や】やりもやったり百八手
いちかわさぶろう 【ま】真っ赤な嘘に色がつき
三遊亭小円遊 【け】?を競うは女と喧嘩
結城昌治 【ふ】文はやりたし書く手は億劫
三國一郎 【こ】恋文に焼き芋
岡本忠大 【え】SMLにLLもあり
田中小実昌 【て】手八丁、足八丁、なに十六丁
水森亜土 【あ】頭隠さず尻隠さず
緑 魔子 【さ】サド心あればマゾ心
駒田信二 【き】金瓶梅の色とりどり
殿山泰司 【ゆ】夢まぼろしの極北の地
百瀬隆人 【め】目鼻ちょろちょろあとバッバ
中村メイコ 【み】身をていして道を知る
加藤芳郎 【し】神人も才の渇き
柳家三亀松 【ゑ】江戸っ子の粋と意気
伴淳三郎 【ひ】品格にチン格
麻生れい子 【も】モデルが立てば色立たず
小原秀雄 【せ】背に腹はかえられる
秋山安二郎 【す】好きこそ浮気の上手なれ
玉川一郎 【京】京の夢、秩父の夢
 解説 青柳茂男


米倉 守 (よねくらまもる)
「評伝有元利夫 早すぎた夕映」
(ひょうでんありもととしおはやすぎたゆうばえ)
青月社


*表紙・「光を集める人」1983年
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*302頁・文庫本 / 発行 2008年

*カバー文
 絵が語り出してくれるのを待ち、 絵に語ってもらうという画家、有元利夫。 描いては削ることを繰り返し、やがて、幾年 の年を越えてきたような、風化した独特の フォルムを出現させる。若くしてこの世を去った、近代を代表する芸術家の美への 挑戦と希望と苦悩の38年。

*目次
 まえがきにかえて
T 告知
U 花降る日
V 見えない出来事
W 何処へ
X 光る箱
Y 歩廊
Z 啓示
[ ある経験
\ 恋人のいる部屋
] こもりく
 あとがき
 鼎談 有元利夫を語る
 文庫本のあとがきにかえて
 掲載作品リスト