絶版文庫書誌集成

未分類絶版文庫 【う】

ウィルソン・O.エドワード著 大貫 昌子・牧野 俊一訳 (Edward・O.Wilson おおぬきまさこ・まきのしゅんいち)
「生命の多様性(上下)」
(せいめいのたようせい)
岩波現代文庫


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*上358頁 / 下357頁 / 発行 2004年

*カバー文

この本の主題である生物多様性ほど、今日人類に差し迫った科学的問題を想像することはできない。生物多様性は進化の中でどのように育まれてきたのか。なぜ人類にとって決定的な意味をもつのか。どうすれば守ることができるのか。ウィルソン博士は豊富な体験と驚嘆すべき博識にもとづいて情熱的に説きあかしていく。「生物多様性」を地球環境問題のキーワードにした名著。

下巻には第三部「人間の影響」を収めた。いま人間の活動によって、どれほどの生物が絶滅の淵に追いやられているのか。生物多様性という資源には、人間にとってどのような価値が潜んでいるのか。ウィルソン博士はこれらのことを豊かな具体例をあげて明らかにした上で、世界の生物多様性を守るための方策を明確に示し、地球環境のための新しい倫理を提唱する。

*目次

荒々しい,立ち直りの早い生命
 1 アマゾンを襲う嵐 / 2 クラカタウ島 / 3 大絶滅
増えゆく生物多様性
 4 基本的単位 / 5 新しい種 / 6 進化をもたらす力 / 7 適応放散 / 8 未踏査の生物圏 / 9 生態系の創造 / 10 ピークに達した生物多様性

人間の影響
 11 種の生と死 / 12 脅かされる生物多様性 / 13 未開発の富 / 14 解決への道 / 15 環境の倫理
謝辞 / クレジット / 訳者あとがき / 現代文庫版への訳者あとがき / 注および文献 / 用語解説 / 人名・事項索引 / 生物名索引


ヴェルヌ著 木村庄三郎訳 (きむらしょうざぶろう)
「八十日間世界一周」
(はちじゅうにちかんせかいいっしゅう)
旺文社文庫


*カバーデザイン・駒井哲郎
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*376頁 / 発行 1973年

*カバー文
「八十日間で世界を一周する」と、友人と二万ポンドの賞金を賭けたフォッグ氏は従僕パスパルトゥーをつれてロンドンを出発する。その前途を遮るフォックス探偵。物語はエジプト、インド、中国、日本、アメリカと息もつかせず展開する。本書はユーモア小説としても第一級のヴェルヌの傑作である。

*巻末頁
解説 木村尚三郎
ジュール・ヴェルヌ ― 人と作品
「八十日間世界一周」について
代表作品解題 金子博
年譜
あとがき
*挿絵 原書より転載


植田 いつ子 (うえだいつこ)
「布・ひと・出逢い」
(ぬのひとであい)
集英社文庫


*カバー・大倉舜二
 AD・石黒紀夫
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*264頁 / 発行 1997年 / 本文レイアウト 島村稔

*カバー文
「こころと雰囲気を持った服を作りたい」 ── 。40数年にわたり、デザイナーとして女性の美しさを問い続け、真の美を追求してきた著者の、最初のエッセイ集。1976年以来デザイナーを務める皇后美智子との交流、修業時代の思い出、故向田邦子をはじめ、友や師との出逢い……。服づくりをとおして、人生のきらめきを心豊かにつづる。

*目次
第一章 皇后美智子さまの素顔
第二章 熊本―私の心象風景
第三章 美しいものを創りたい
第四章 デザイナーとしての再出発
第五章 贈り物じょうずの友がいて
第六章 こころを遊ばせる私的空間
第七章 私の服づくり
 あとがき 願いの糸 / 植田いつ子の歩み / 解説 水上勉


上田 五千石 (うえだごせんごく)
「上田五千石句集」 (うえだごせんごくくしゅう)
芸林21世紀文庫


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*128頁 / 発行 2002年
*表紙装画・新井深

*目次
田園
森林
風景
琥珀
天路
上田五千石の俳句 宗田安正


上田 正昭 (うえだまさあき)
「日本の原像 ― 国つ神のいのち」
(にほんのげんぞう ― くにつかみのいのち)
創元ライブラリ



*Cover Design・岩郷重力+WONDER WORKZ.
 (C)photo:黒田績生/amana images
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*246頁 / 発行 2001年

*カバー文
邪馬台国はどのようなクニであったか、どこにあったのか? 書かれた歴史と真実のあいだには隔たりがある。本書は、学界の第一人者が、新しい歴史認識の上に立って、独自の史観を展開し謎を掘り下げる。また、神々の故郷、倭朝廷の軌跡、鎮魂の原点、浄の美意識などにふれて、日本文化の基層を探る、古代ファン必読の書。

*目次
序 歴史の虚実
 空白への模索 / 未知発掘 / 神話と歴史と
T 古代の黎明
 神々の故郷 / 邪馬台国の謎 / 倭朝廷の軌跡 / 継体朝の命運
U まつりの伝統
 祭祀と政治と / 開国原理の神々 / ヤタガラスの信仰 / 国つ神のいのち / 艮の金神の宗教 / 大教宣布と芸能復興 / 伝統行事の命脈
V 日本のたましい
 鎮魂の原点 / 浄の美意識 / 恐山生き地獄 / 対馬の現像 / 万葉挽歌の周辺 / 土着性の回復
W 文化史と新国学
 文化史学の課題 / 折口新国学の問題点
 あとがき / 創元ライブラリ版あとがき

角川文庫版(サイト内リンク)


上野 千鶴子 (うえのちずこ)
「上野千鶴子が文学を社会学する」
(うえのちずこがぶんがくをしゃかいがくする)
朝日文庫


*カバー装幀・坂川事務所
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*295頁 / 発行 2003年

*カバー文
あの『男流文学論』で文壇に賛否両論の渦を巻き起こした著者が、再び文学に目を向けた文芸評論集。明治期からの文体の変遷をたどる「ことば」の章、『恍惚の人』と『黄落』から、老人介護文学の中の性差を追究した「おい」の章など、『男流文学論』のその後も加えた、刺激的な文学論。

*目次
ことば
 平成言文一致体とジェンダー
おい
 老人介護文学の誕生
おんな
 女装した家父長制 ── 「日本の母」の崩壊
 江藤淳の戦後
 〈女〉という〈他者〉の発見 ── 『男流文学論』その後
 連合赤軍とフェミニズム
うた
 うたの悼み ── 『斎藤慎爾全句集』に寄せて
 うたの極北 ── 俳人尾崎放哉
 男歌の快楽 ── 岡井隆頌
こころ
 癒し手とは誰か ── 『霜山徳爾著作集』に寄せて
 ベッドの中の戦場 ── 河野貴代美『性幻想』
 トラウマを旅する ── 斎藤学『封印された叫び』
あとがき
解説 / 文学という陰謀 高橋源一郎


上野 洋三 (うえだようぞう)
「芭蕉の表現」
(ばしょうのひょうげん)
岩波現代文庫



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*359頁 / 発行 2005年

*カバー文
芭蕉の生涯,蕉風俳諧の新しさ,不易流行の説などについての簡潔な概説を最初におき,芭蕉の表現の特徴を「塚も動け我泣声は秋の風」「はつしぐれ猿もこみのをほしげなり」などの句を例に,発句の評唱に則して解明する.また『奥の細道』の前後の対照や人物の形象を取り上げてその緊密な構造を浮かび上がらせ,芭蕉芸術の根源に迫る.

*目次
第一部 芭蕉案内
 蕉風俳諧の成立 / 蕉風の表現と方法 / 紀行と俳文 / 芭蕉以降
第二部 発句の評唱
 も考 / 時雨考 / ひとつ考 / 世間との距離 / 鶯と蛙 / 晩年の自在
第三部 『奥の細道』論
 前後の対照について ── 『奥の細道』の構成 一 / 人物の形象について ── 『奥の細道』の構成 二 / 芭蕉の恋 ── 『奥の細道』の構造 一 / 曾良を送る ── 『奥の細道』の構造 二 / 旅日記の曾良
岩波現代文庫版のあとがき / 芭蕉発句索引


ウォルター・ワンゲリン著 仲村 明子訳 (Walter Wangerin・なかむらあきこ)
「小説『聖書』 新約篇」
(しょうせつせいしょ しんやくへん)
徳間文庫カレッジ


*カバーデザイン・アルビレオ
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*557頁 / 発行 2017年

*カバー文
人類に救いをもたらすイエス・キリストの生涯
●乙女マリアと、神の子イエスの誕生物語
●人々を救うイエスの奇跡、いやし、福音(ことば)
●支配者との対立、そして十字架への孤独な道のり
●一途にイエスを慕う弟子たち、裏切り者のユダ
●迫真の最後の晩餐、感動のイエス復活

*目次
救世主 The Messiah
 1 ザカリア / 2 マリア / 3 ザカリアの子ヨハネ / 4 アンデレ / 5 マグダラのマリア / 6 シモン・ペトロ / 7 父の子 / 8 エルサレムへ / 9 イエス / 10  あたらしい契約
エピローグ 著者あとがきにかえて / 訳者あとがき


内田 恵太郎 (うちだけいたろう)
「さかな異名抄」 (さかないみょうしょう)
朝日文庫


*cover design・梓夏緒
 
illustration・生井巌
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*263頁 / 発行 昭和62年

*カバー文
 所かわれば品かわるというが、「さかな」ほど、所によって呼び名を異にするものはない。本書は全国にわたって「さかな」の異名を収集分類して、その習性を興味深く綴った。「淡水魚」「海と川を住復する魚」「沿海の底魚―泳ぐ魚」「沿海の底魚―すわる魚」「沿海の浮魚」「大洋魚」「サメ・エイの類」とわかりやすく分け、全魚種に著者自筆のスケッチ付き。

*目次
まえがき
汎例
ウオとサカナ
 1 淡水魚
 2 海と川を住復する魚
 3 沿海の底魚―泳ぐ魚
 4 沿海の底魚―すわる魚
 5 沿海の浮魚
 6 大洋魚
 7 サメ・エイの類
あとがき
解説 道津喜衛
索引・科名分類表


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「淫行OL日記 あれは遊びよ」
(いんこうおうえるにっき)
ケイブンシャ文庫


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*252頁
*発行 1986年

*目録文
あたし、ピチピチのOL。会社の帰り、カレとモーテルに行ったんです。ビデが物珍しくて。またがってみた。水流を強めたり、弱めたり、そのたびに、あたし、声がでちゃう。ものすごく、強烈な、いいキモチ。あたし、思わず、息をついて、前に倒れこみそうになったった……。ますます好評、日記シリース第四弾!!


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「淫行露天風呂」
 (いんこうろてんぶろ)
ケイブンシャ文庫(勁文社)



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*243頁
*発行 1989年
*カバー・村山潤一

*カバー文
あたし、クリッとして小柄な女子大生なんです。今、観光研究会の研修で、栃木の温泉に来てるんです。深夜、川のそばの露天風呂に、入ってたんだけど。酔った男性が入ってきて、突然、あたしに抱きついてきた。あっ、この人、いきなり、あたしのビンカンな部分に、指を。ああ、いけない。でも、ジュン、と感じて……。大好評オリジナル文庫第4弾。

宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「浮気日記 人妻社員シリーズ1」
(うわきにっき)
ケイブンシャ文庫


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*229頁
*発行 1983年

*カバー文
あたし、松井テル子。人妻なんです。でも、子供もいないし、暇をもてあまし気味。で、結婚前におつとめしていた会社に再就職することにしたんです。あたしに言いよってきた独身社員たちどうしているかしら。あたし、考えただけでジュンときちゃうわ……。著者独特のタッチで綴る。人妻社員シリーズ第一弾!


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「花魁小桜の足」
 (おいらんこざくらのあし)
双葉文庫



*カバーイラスト・山田維史
 カバーデザイン・鈴木邦治
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*303頁 / 発行 昭和63年

*カバー文
江戸時代、長崎の遊廓丸山では、御禁制の宗旨である耶蘇教を封じるため、遊女たちにもキリストの聖像銅牌を踏ませる儀式が毎年正月に行なわれていた。十七歳で処女の身を蘭館の老甲比丹に俸げ、耶蘇教に入信した花魁小桜は、絵踏の当日、美しい可愛らしい足を……。(『花魁小桜の足』)。表題作の他、様々な性のかたちを謳う異色の官能ロマン8編収録。

*目次
花魁小桜の足
鏡の妖魔
畜殺部屋
公衆便所の聖者
プラスチックの妻
恍惚の玩具
魔楽
甘美な狂気
縄目の快楽


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「金髪」 (きんぱつ)
徳間文庫


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*254頁
*発行 1984年
*カバーイラスト・長尾みのる

*カバー文
 四十の男盛りをむかえる村越一郎は、海外出張でサンフランシスコに着いた。今夜こそ金髪娘への想いを果たそうと街に出た村越は、夕闇のなかで声をかけてきたプラチナブロンドの神秘的なまでに碧い瞳をみて、その豊満な体に触れる前から全身に歓喜の戦慄が走るのをおぼえた。
 日本人旅行者の体験した金髪娘との情事の数々を描いて“金髪”に寄せる永遠の夢と憧憬をかきたてる異色海外官能小説。

*解説頁・上杉清文


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「社内妻日記」 (しゃないづまにっき)
徳間文庫


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*284頁
*発行 1994年
*カバーイラスト・岩田信夫

*カバー文
 あたし、OL二年生。サラ金の借金返済で、制服ピンサロでアルバイトすることに。でも、あたしの会社のすぐ近くなんです。口うるさい課長は、看護婦好み。憧れの主任さんは、スチュワーデス・プレイ。でも誰もあたしのこと、気がつかないみたい。ある日、女学生希望のオジさん、あたしにセーラー服やブルマーなんか着せちゃって。そのオジさん、うちの社の会長さんだったりして……。連作エロチカ。


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「泡姫実習日記」
(ソープランドじっしゅうにっき)
ケイブンシャ文庫


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*206頁
*発行 1986年

*カバー文
あたし、ソープランド嬢なんです。今日は、技術向上のために、童貞ボイラーマンを実験台に、みんなで練習するんです。ボディ洗い、タワシ洗い、壺入れと……。彼の立派で逞しいモノを相手に、3回戦、4回戦! 双方いり乱れての悪戦苦闘を、ユーモラスなタッチで綴る、ますます快調、日記シリーズ第5弾!!


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「すわっぷ団地」
 (すわっぷだんち)
徳間文庫



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*346頁
*発行 1984年
*カバーイラスト=長尾みのる / カバーデザイン=秋山法子

*カバー文
 あたし、団地に住むフツーの主婦なの。今でもおフロは主人と一緒。でも、カンジンの夜のおつとめはさっぱり。そんなある日、主人が電車の中で拾った“交際ニュース”というパンフレットを見てビックリしたわ。刺激的なの。どうやらスワッピングの機関誌らしいの。その夜、主人は久しぶりにコーフンして、あたしも快適な一夜をすごしたわ。でもそのパンフを主人の会社の社長が知って電話してきたの……。

*解説頁・上杉清文


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「ソープランド日記」
 (そーぷらんどにっき)
徳間文庫



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*344頁
*発行 1991年
*カバーイラスト・岩田信夫

*カバー文
 好遇という文字につられてソープランドのボイラーマンになったボクは、入社したその日に童貞を奪われ、一日五人のソープ嬢の練習台にさせられる羽目になった。これじゃ体がもたないよ、と嘆いていたら、コワーイ女社長が今度はソープ嬢をスカウトしてこい、という。ボクはもう破れかぶれで街に飛び出し、女の子にアタック開始……。哀しくもおかしいボクのソープランド奮戦記。どうぞご一読あれ。


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「盗聴作戦 人妻社員シリーズ3」
 (とうちょうさくせん)
ケイブンシャ文庫(勁文社)



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*197頁
*発行 昭和59年
*カバー装画・村山潤一

*カバー文
あたし、人妻社員なんです。今度は専務の命令で、会社の近くのラブホテルに潜入したんです。専務、“社内相姦図”を作って、それを自分の出世のネタにしようと思っているんです。協力する気はなかったけれど、誰がどんな利用の仕方をしているのか、ヤキモチ心と好奇心に燃えて……。大好評人妻社員シリーズ第3弾!


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「女体開検」
 (にょたいかいけん)
徳間文庫



*カバーイラスト・岩田信夫
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*381頁 / 発行 1992年

*カバー文
 あたし、商社マンの若妻なんです。女子美大を中退して、今の夫と結婚したんだけれど。トシは二十一歳なのに子供っぽい顔つきなので、まだ十六、七にしか見えないんです。でも、カラダ、肌は小麦色だけど、ツヤがあって、お尻もお乳も、ムッチリしてて、自信あるんです。
 ある日、主人たら、お友達のご夫妻を誘って、海上スワッピングなんか計画して……。「二十一歳 商社マンの妻」他二名の女性を開検す。

*目次
二十一歳 商社マンの妻
二十七歳 建設会社OL
三十四歳 雑誌記者の妻


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「火遊び出張 人妻社員シリーズ2」
(ひあさびしゅっちょう)
ケイブンシャ文庫


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*238頁
*発行 1984年

*カバー文
あたし、松井テル子。人妻なんです。今度、若い男性社員の宮本さんといっしょに、地方の代理店まわりをするんです。本社に入ってくるウワサでは、地方の代理店主さんは、変わった人が多く、しかも、すごくアレがすきなんですって。あたし、考えただけでもう頭クラクラ……。好評人妻社員シリーズ第二弾!


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「秘本西遊記」 
(ひほんさいゆうき)
徳間文庫



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*414頁
*発行 1983年
*カバーイラスト・長尾みのる

*カバー文
 これはまた奔放自在な想像力が生んだ奇想艶冶な物語。 ― 怪猿孫悟空を五行山に封じようとする観音菩薩は、輝くばかりの裸身と化しての手練手管。はたまた美青年僧玄奘の天竺への求道の旅は、悟空、沙悟浄に、好色淫乱大食放埓の猪八戒を供として、抱腹絶倒、美女あり艶女あり、悩ましくも恐ろしいものとあいなった。中国の奇書『西遊記』をもとにして風刺の筆が冴える、天衣無縫に展開するエロチック長篇活劇。

*解説頁・武蔵野次郎


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「むちむちぷりん」
徳間文庫


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*522頁
*発行 1985年

*カバー文
 あたしのからだ、見るからに男性をひきつけるんだそうです。ムチムチしてプリンプリンしているって、よく言われるんです。
 あたしって、いけない女。
 やさしい主人がありながら、男性の誘惑についついのってしまうんです。
 あたしって好色な女。
 ひとり寝の夜は、夢にまでセックスの妄想にさいなまれるんです。
 あたしって悪女かしら。


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「むれむれ夫人」 (むれむれふじん)
徳間文庫


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*381頁
*発行 1985年
*カバーイラスト・長尾みのる

*カバー文
 あたし、社長夫人なんです。グラマーで二十九、という女ざかり。主人は、財界の実力者なんだけれど。でも、いつも、不満なんです。主人ったら、アレがすごく弱いんです。才能が、ないみたい。
 で、あたし、ボーケンをはじめたんです。最初は、会社の中年男性。この人、意外と立派なんです。それから、ゴルフのコーチ、ホスト、おスモウさん……あーっ、思い出しただけで、あたし、ドキドキしちゃう。

*解説頁・清水谷宏


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「メイド日記」 (めいどにっき)
徳間文庫


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*539頁
*発行 1991年
*カバーイラスト・岩田信夫

*カバー文
あたし、女子高出たてのホテルのメイドなんです。都心のホテルって、ほんと刺激強い。ドキドキ、ワクワクで、処女のあたしには恥ずかしいことばかり。新婚さんの泊ったお部屋からは、使用済みのゴム製品が3つも。ハイミスのお部屋からは、くたびれたヘンなものが。ほんとに助平なことばかりで、どうなっちゃうのかしら……。著者独壇場の長篇ユーモア・エロチカの傑作。


宇能 鴻一郎 (うのこういちろう)
「隣人の妻」
 (りんじんのつま)
双葉文庫



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*342頁 / 発行 1991年
*カバーイラスト・吉田昭夫 / カバーデザイン・鈴木邦治

*紹介文
異常な性の刺激にのめりこむ人妻たちの生態を濃密なタッチで描く官能ロマン。

*目次
裁判官の妻の告白 / 医師夫人のの告白 / 小柄浅黒スベスベ夫人 / 長身のダンサー / 色白美人の高校三年生 / 両親の告白 / 再び色白の女子高校生 / 堅肥りのOL・二十五歳 / 色白・豊満な人妻 / 小柄な京女


宇野 信夫 (うののぶお)
「江戸おとし咄 となりの花」
 (おどおとしばなし となりのはな)
集英社文庫



*カバー・小島功
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*263頁 / 発行 昭和59年

*カバー文
話の段取りのよさ、運びの間のイキのよさ、言葉のおかしみと現代にも通ずる着想でしみじみと人の世の楽しさ哀しさを味わえる庶民の心のオアシス、古典落語。熊さん、八っあん、横丁の御隠居、粋な姐さん達がくり広げる、色事の軽妙なかけひき、耳の痛くなる説教、あっと驚く頓智のあれこれ。どこから読んでも面白く、人を笑わすコツがぎっしり。読む落語の書き下し25席。

*目次
浦里時次郎 / 吉原細見 / おいらん / こわめし / 千住の女郎 / 番場の七面堂 / 熊の肝 / 浮世の末 / 能祇 / 煙管のがん首 / 夢のかけ橋 / ほとけ馬 / 袈裟御前(けさごぜん) / 靴屋の遺言 / となりの花 / 松引き / 丈八 / おおみそか / 権兵衛狸 / 小判猫 / 玉屋鍵屋 / 備前徳利 / 永代橋 / 徳利妻 / 冥途の雪
 解説 小池章太郎


宇野 信夫 (うののぶお)
「江戸おとし咄 夜の客」
 (おどおとしばなし よるのきゃく)
集英社文庫



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*277頁 / 発行 昭和59年
*カバー・小島功

*カバー文
日本人の笑いの宝庫であり、生きた庶民の暮らしと文化を語る伝統話芸、古典落語。落語の中には誇張はあるが風俗があり人情があり皮肉があり反骨があり諦めがある。明治、大正、昭和にかけて出版された洒落本、速記本から先人が心血を注ぎみがきぬかれた芸の香気を今に伝える面白落語を、演劇界の第一人者が精選し笑いのエッセンスを集めて書き下した25席。紙の上の高座からたっぷりお笑いあれ。

*解説頁・飯田匡


梅原 猛 / 中上 健次 (うめはらたけし / なかがみけんじ)
「君は弥生人か縄文人か 梅原日本学講義」
(きみはやよいじんかじょうもんじんか)
集英社文庫



*写真提供・小学館
 デザイン・菊地信義
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*224頁 / 発行 1994年

*カバー文
記紀神話の聖地、光あふれる死の国への入口 ―― 熊野とは何か。熊野の山襞深く、また常世に向かう海原遠く、あるいはアイヌ語の音の響きに、「縄文の心」を捜し求め、縄文人と弥生人が生き生きと交錯する、ユニバーサルな古代日本を現出させる、刺激に満ちた対談集。

*目次
第一講 熊野、その周辺性
□中間項としての熊野 □熊野は黄泉の国 □吉野は異郷への入口 □東征の原記憶 □書く以前 □お灯祭りと縄文 □熊野誓紙 □補陀落渡海 □死と復活 □火のイメージ □物語の深層
第二講 アイヌ、日本の原基
□精神の基の文化 □異族が怖い □海洋性と山岳性 □「アイヌ」「朝鮮」「部落」 □アイヌ語の縄文性
第三講 柳田国男を超えて
□山人から里人へ □霊の力と『夜叉ヶ池』 □おしらさまの出自 □ナショナルな世界の国際性
第四講 古代日本文化、ユニバーサルな世界へ
□呪術性と機能性 □鍋料理は縄文のなごり □古代人の世界認識 □朝鮮の存在感
第五講 文学、地上に落ちた神
□宮沢賢治と太宰治 □霊の追放 □人麿伝説 □魂を送る □ひらがな、カタカナが文学をつくった □現代文学の限界 □物語の反応 □霊の体験
おわりに
 解説 / 鎌田東二
 図版目録