絶版文庫書誌集成
未分類絶版文庫 【あ】
赤江 瀑 (あかえばく)
「禽獣の門 赤江瀑短編傑作選〈情念編〉」 (きんじゅうのもん)
光文社文庫
赤江 瀑 (あかえばく)
「光堂」 (ひかりどう)
徳間文庫
赤江 瀑 (あかえばく)
「ポセイドン変幻」 (ぽせいどんへんげん)
集英社文庫
赤松 光夫 (あかまつみつお)
「女刺客人 ― 尼僧お庭番」 (おんなしかくにん)
光文社時代小説文庫
(拡大不可)
*288頁
*発行 1997年
*目録文
文庫書下ろし・天一坊は処刑された。だがそれは替え玉だった。女忍者・鈴鹿は、生母の故郷へ落ちる真の天一坊に同行する。妖艶な女刺客人やくノ一との対決を描く。
*解説頁・平田稔
秋 竜山 (あきりゅうざん)
「秋竜山のすってんころりん劇場」 (あきりゅうざんのすってんころりんげきじょう)
朝日文庫
秋山 庄太郎 (あきやましょうたろう)
「昭和の美女」 (しょうわのびじょ)
朝日文庫
阿久 悠 (あくゆう)
「テレビ、このやっかいな同居人」 (てれび、このやっかいなどうきょにん)
朝日文庫
阿佐田 哲也 (あさだてつや)
「阿佐田哲也の怪しい交遊録」 (あさだてつやのあやしいこうゆうろく)
集英社文庫
浅野 建二校注 (あさのけんじ)
「山家鳥虫歌 近世諸国民謡集」 (さんかちょうちゅうか)
岩波文庫
朝日新聞社編 (あさひしんぶんしゃ)
「朝日新聞の記事にみる奇談珍談巷談 (明治)」 (あさひしんぶんのきじにみるきだんちんだんこうだん・めいじ)
朝日文庫
朝日新聞社編 (あさひしんぶんしゃ)
「旅芸人の世界」 (たびげいにんのせかい)
朝日文庫
朝日新聞社編 (あさひしんぶんしゃ)
「日本百年写真館 T」 (にほんひゃくねんしゃしんかん)
朝日文庫
朝日新聞社会部 (あさひしんぶんしゃかいぶ)
「東京地名考」(上下) (とうきょうしめいこう)
朝日文庫
朝日新聞東京本社社会部 (あさひしんぶんとうきょうほんしゃしゃかいぶ)
「下町」 (したまち)
朝日文庫
朝日新聞論説委員室編 (あさひしんぶんろんせついいんしつ)
「天声人語にみる戦後50年 (下) 1971.1〜1995.6」 (てんせいじんごにみるせんごごじゅうねん)
朝日文庫
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*459頁
*発行 1995年
*カバー装幀・熊谷博人
*カバー文
私たちにとって戦後50年とは何であったのか? 朝日新聞の名物コラム「天声人語」の中から重要なニュースの論評を選んで、改めて戦後50年の意味を考える。下巻は1971年(昭和46年)1月から1995年(平成7年)6月までを収録し、昭和の高度成長の歪みから平成の阪神大震災、サリン事件までを辿る。
朝松 健 (あさまつけん)
「妖臣蔵」 (ようしんぐら)
光文社時代小説文庫
(画像拡大不可)
*731頁
*発行 1997年
*目録文
文庫書下ろし・徳川綱吉の代。町は魔界の悪霊たちに荒らされていた。江戸を守るため、悪霊祓い師・祐天が立ち上がった。忠臣蔵など史実ともとに描く伝奇小説。
*解説頁・二上洋一
アーサー・ミラー著 倉橋 健訳 (Aethur Miller くらはしたけし)
「アーサー・ミラーT セールスマンの死」 (Death of a Salesman)
ハヤカワ演劇文庫
アーサー・ミラー著 倉橋 健訳 (Aethur Miller くらはしたけし)
「アーサー・ミラーU るつぼ」 (The Crucible)
ハヤカワ演劇文庫
芦澤 一洋 (あしざわかずひろ)
「故郷の川を探す旅 伝説のバックパッカーが綴る水辺のエッセイ1」 (こきょうのかわをさがすたび)
小学館文庫
飛鳥 高 (あすかたかし)
「細い赤い糸 日本推理作家協会賞受賞作全集(15)」 (ほそいあかいいと)
双葉文庫
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*290頁
*発行 1995年
*装幀・菊地信義 / 装画・落合洋子
*カバー文
汚職摘発の動きが自分に波及するのを防ぐため、戸塚は上司の殺害を決意する。だが罠にかけた上司はすでに絶命していて、戸塚自身が殺されてしまう。同様に奸計をめぐされた三人がいずれも成功を目前にして殺されてしまった。一見無関係な四つの死。そこに低通する見えざる手。
*解説頁・山村正夫
梓 林太郎 (あずさりんたろう)
「回想・松本清張 私だけが知る巨人の素顔」 (かいそう・まつもとせいちょう)
祥伝社文庫
梓澤 要 (あずさわかなめ)
「阿修羅」 (あしゅら)
新人物文庫(新人物往来社)
梓澤 要 (あずさわかなめ)
「喜娘」 (きじょう)
新人物文庫
アダム・カバット (Adamu Kabt)
「大江戸化物図譜」 (おおえどばけものずふ)
小学館文庫
阿部 昭 (あべあきら)
「子供部屋」 (こどもべや)
集英社文庫
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*247頁
*発行 昭和53年
*カバー・島田章三
*カバー文
精神異常の兄をもつ春男の家庭は、正気と狂気が交錯し、絶望的な毎日が続いている。母親の兄に対する偏愛は、多感な中学生を孤独に追いこんでゆく。傷つきやすい少年期の心理の襞、人生の深い悲しみを細やかに描いた表題作「子供部屋」他、「幼年詩篇」「月の光」「未成年」「孫むすめ」収録。
*解説頁・近藤信行
阿部 謹也 (あべきんや)
「ヨーロッパを見る視角」 (よーろっぱをみるしかく)
岩波現代文庫
阿部 善雄 (あべよしお)
「最後の『日本人』 朝河貫一の生涯」 (さいごのにほんじん あさかわかんいちのしょうがい)
岩波現代文庫
天野 正子・桜井 厚 (あまのまさこ・さくらいあつし)
「『モノと女』の戦後史 身体性・家庭性・社会性を軸に」 (ものとおんなのせんごし)
平凡社ライブラリー
網野 善彦 (あみのよしひこ)
「海民と日本社会」 (かいみんとにほんしゃかい)
新人物文庫(新人物往来社)
新井 白石著・村岡 典嗣校訂 (あらいはくせき・むらおかつねつぐ)
「読史余論」 (どくしよろん)
岩波文庫
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*321頁
*発行 1995年
*カバー・中野達彦
*カバー文
幕府儒官新井白石が正徳二(一七一二)年六代将軍徳川家宣のために、武家の代となり秀吉の天下にいたるまでの総合的史論を講義した草案。家宣はこの年に病没。
*解説頁・大久保利兼
荒川 洋治 (あらかわようじ)
「日記をつける」 (にっきをつける)
岩波現代文庫
荒木 陽子・荒木 経惟 (あらきようこ・あらきのぶよし)
「東京日和」 (とうきょうびより)
ポプラ文庫
嵐山 光三郎 (あらしやまこうざぶろう)
「口笛の歌が聴こえる」 (くちぶえのうたがきこえる)
新風舎文庫
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*497頁 / 発行 2003年
*カバーイラストレーション・安西水丸 / カバーデザイン・久米亜紀子
*カバー文
唐十郎、安西水丸、三島由紀夫などなど、実名で登場する数百人のオールスター・キャストが、混迷する1960年代日本を臆することなく自由奔放に生きる ── 。街中に響き渡るブルドーザーの唸りをBGMに、喧嘩、焼酎、恋愛に明け暮れる日々、オリンピックと安田講堂に象徴される、これでもかと言うほど熱かったあの頃の青春を再現した、嵐山光三郎の自伝的大河小説。
*解説頁・唐十郎
*新潮文庫版(サイト内リンク)
嵐山 光三郎 (あらしやまこうざぶろう)
「恋横丁恋暦」 (こいよこちょうこいごよみ)
徳間文庫
アルチュウル ランボオ著・小林 秀雄譯 (Arthur Rimbaud・こばやしひでお)
「ランボオ詩集」 (らんぼうししゅう)
創元ライブラリ
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「異都発掘 新東京物語」 (いとはっくつ)
集英社文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「アラマタ図像館 1 怪物」 (あらまたずぞうかん いち かいぶつ)
小学館文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「『歌枕』謎ときの旅 歌われた幻想の地へ」 (うたまくらなぞときのたび)
知恵の森文庫(光文社)
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「性愛人類史観 エロトポリス 荒俣宏COLLECTIONU」 (せいあいじんるいしかん)
集英社文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「図像探偵 ― 眼で解く推理博覧会」 (ずぞうたんてい)
光文社文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「図の劇場」 (ずのげきじょう)
朝日文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「【荒俣宏コレクション】 短編小説集」 (たんぺんしょうせつしゅう)
集英社文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「【荒俣宏コレクション】 南方に死す」 (なんぽうにしす)
集英社文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「【荒俣宏コレクション】本朝幻想文学縁起〈コンパクト版〉」 (ほんちょうげんそうぶんがくえんぎ)
集英社文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「【荒俣宏コレクション】 漫画と人生 〈コンパクト版〉」 (まんがとじんせい)
集英社文庫
荒俣 宏編著 (あらまたひろし)
「大都会隠居術」 (だいとかいいんきょじゅつ)
光文社文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「日本橋異聞 東京の『今昔』町案内 増補版『江戸の快楽』」 (にほんばしいぶん)
光文社知恵の森文庫
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「バッドテイスト 悪趣味の復権のために 【荒俣宏コレクションU】」 (budtaste)
集英社文庫
*AD・宇治晶
illustration;LABOCCETTA
「Les Fleurs Du Mal」
1939
(画像はクリックで拡大します)
*352頁 / 発行 1998年
*カバー文
テイストとは何ぞや。良い趣味と悪趣味の違いとは何か? アラマタは説く、悪趣味とは美とモラルとハーモニーの対極にあるものだと、これこそが魂の健康を取り戻す服用薬になりうると。本書に展開されるのは、現代を読み解くバッドテイストの実際。怪奇でグロなカラー図版満載で贈る悪趣味の世界へようこそ。
*目次
第1部 バッドテイストの勝利
第一章 美の下半身 ── バッドテイストの黄金時代へ
第二章 異星人の肖像画家
第三章 不健康な誘惑
第四章 食欲はテイストの彼方に ── ローマの食休み旅行
第2部 フェイクとお月さま
第五章 トロンプルイユ、蝋人形 ── テクノロジーとしての悪趣味
第六章 標本(レプリカ)は本物を超えられるか ── 京都伏見 京都科学館
第七章 贋作世界史
第八章 MOONRAKAER・MOONFAKER
第九章 月の秘密を探りに
第3部 グロテスクとアラベスク
第十章 ヨーロッパ怪物博物館ツアー
第十一章 金魚という名の覗き穴
第十二章 衛生博覧会の衝撃
第十三章 民族という名の偏見
第十四章 機械への嗜好性 ── 乱歩とプロレタリア文学
第十五章 まぼろしの共産主義万歳!
第十六章 九龍(クーロン)城砦最後の迷宮
荒俣 宏 (あらまたひろし)
「ブックライフ自由自在 本の愛し方 人生の癒し方 荒俣宏COLLECTIONU」 (ぶっくらいふじゆうじざい)
集英社文庫
*AD・宇治晶
Illustration:George Barbier
「La Double Meitoresse」
1928
(画像はクリックで拡大します)
*288頁 / 発行 1997年
*カバー文
「よい古本に巡り合うのはむずかしい、生涯の恋人に巡り合うほうがよっぽどやさしい」とのたまう貧書生ことアラマタの、悲しくもおかしい古本まみれの人生の来し方。本を愛し、本に癒され、本に囚われたる日々の、知的悦楽に満ちた告白的読書日誌。他に、いかによき古本を手に入れるか、ノウハウをも伝授する。
*目次
第1部 腐っていく収集家の日記
プロローグ もしも書物の海があれば
一九八六年一月 ああ、本足りて一生終わる
一九八六年五月 書物の謎、都市の謎
一九八六年九月 孤老、蒲原の海に立つ
一九八六年十一月 日々是好日 ── 貧書生アラマタ、善き市民生活に復帰します
一九八七年六月 観光旅行はやっぱり日本!
一九八七年九月 盛り上がったインクと沈んだ心
一九八八年二月 「大野麦風」追跡が始まる!
一九八八年十月 ああ自粛の秋、古書よいずこ
一九八九年三月 市ヶ谷の〈モルグ〉より、愛をこめて
一九八九年八月 悪魔の物品引き寄せ術
一九八九年十一月 あらかじめ失われた旧友
一九九〇年三月 世の中に絶えて稀本のなかりせば……
一九九〇年九月 世界の逸品が集まる哀しみ
一九九一年二月 大団円 ── 幸せはいずこ
第二部 読んだ本・読めなかった本
読書日記 / 少年時代に置き忘れた一冊 / わが青春のラヴクラフト / 古本三題 / 愛書趣味と〈愛妾の旅〉 / 稀覯書の美しさと楽しさ
《対談 ── 新田満夫(雄松堂書店社長)×荒俣宏》
初版あとがき / 文庫版あとがき
荒俣 宏・高橋 克彦 (あらまたひろし・たかはしかつひこ)
「荒俣宏・高橋克彦の岩手ふしぎ旅」 (あらまたひろし・たかはしかつひこのいわてふしぎたび)
実業之日本社文庫
*カバーデザイン・杉本欣右
カバー写真・飯島幸永
(画像はクリックで拡大します)
*268頁 / 発行 2012年
*カバー文
博覧強記の怪人ふたりが案内する、ミステリアスな歴史探訪!
ふるさと岩手をこよなく愛する作家・高橋克彦が、畏友である博物学者の荒俣宏と岩手県内のふしぎなスポットを3回にわたって縦横に歩きまわった。そこで見たもの、聞いたもの、感じたものを現地で語り合うなかで浮かび上がってきたこととは? 意図的に隠されながら、歴史の中で忘れ去られた東北の真実の姿がいま解き明かされる! 歴史好き、旅行好き必読の一冊。
*目次
岩手・県中央部を歩く
岩手・県南を歩く
岩手・県北を歩く
対談 県北の秘められた暮らし 二戸編
二戸周辺注目スポット
岩手の歴史を彩るヒーローたちの魅力と謎
荒俣 宏・松岡 正剛 (あらまたひろし・まつおかせいごう)
「月と幻想科学」 (つきとげんそうかがく)
立東舎文庫
*カバーデザイン・長井雅子(inC)
撮影・右近倫太郎
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*160頁 / 発行 2016年
*カバー文
「たぶん月は、われわれが“等身大"に思考できる対象のうちで最高のものじゃないでしょうか?」。ギラギラの太陽ではなくあえて冷え冷えの月をテーマとして、若き日のアラマタ、セイゴオ両氏が古今東西の作品やエピソードを語り尽くす。ホフマン、ノヴァーリス、サミュエル・パーマー、ユング、ラフォルグ、マクスウェルの悪魔、フランソワ・ジャコブ、イエイツ、フランシス・ジャム、ジョン・キーツ、宮本正太郎、コールリジ、ジャック・スミス、ディドロ、ジョージ・バークリー、宮沢賢治、萩原朔太郎、トマス・モア、アリスター・クラウリ、ヴェルヌらを介して語られる、まさにルナティックな世界。
*目次
プラネタリー・ブックス次第 松岡正剛
第1談 月の冷光力・月の粋
白昼の月からの別世界通信 / 役に立たないふりをする月の粋 / 月の冷光力がスピリットを牽引した / 「月学」と「尾学」はわれわれが失った魂を回復する / 月光が律する生命のリズム / 冷光は知識をもっている? / 月の未来は地球の時間系を逆転する / コンピュータも脇見するプログラムへ
第2談 月球経由の遊星的失望
月は私有されない唯一の天体だ / 太陽に背を向けるディジタルな月音たち / ヨーロッパにとって「月=東洋=神秘」だった / オーバー・マインドの代行者 / 月と植物と翼の関係 / ラフォルグの遊星的失望
第3談 ルナティシズム逍遥
シダ植物とジャック・スミス / 月光ファンタシウムは鏡のむこう側からやってくる / 十八世紀のフランケンシュタイン感覚とディーモンたち
第4談 月球精神圏へ
「をかし」と「ルナティック」の暗合 / SFと神秘主義にルナチーンを探す / 土くれを介して「月」を語るまいとするタルホの倫理観 / 月球精神圏をめぐって
松岡正剛が選んだ月をめぐる一〇〇冊の本
エピローグ
解説 岡和田晃
有馬 頼義 (ありまよりちか)
「兵隊やくざ 戦中編」 (へいたいやくざ せんちゅうへん)
光文社文庫
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*285頁
*発行 昭和62年
*カバーイラスト・永田力
*カバー文
「私」は北満・孫呉を守る上等兵。同じ中隊に貴三郎と名乗るテキ屋上がりの初年兵が入隊してきた。坊ちゃん育ちの私は驚くばかり。その貴三郎の生活訓練を私が受け持つとは!入隊式の日、貴三郎は早速、暴れた。が、私は彼に人間的な愛を感じていく。中隊に移動命令が下った。「列車を切り離して脱走を」と考えた2人は……。
*解説頁・菊村到
有吉 佐和子 (ありよしさわこ)
「日本の島々、昔と今。」 (にほんのしまじまいまとむかし)
岩波文庫
*カバー・中野達彦
カバー写真・本橋成一撮影
(画像はクリックで拡大します)
*512頁 / 発行 2009年
*カバー文
海を国境とする島国日本.北は天売へ焼尻へ南は波照間へ与那国へ,著者は80年代の離島を歩く.種子島の鉄砲伝来とロケット基地など歴史と現代を探る本書の頃の,領有権問題・日韓大陸棚紛争・200カイリ漁業水域とは? 渾身のルポから四半世紀,政治経済と環境は激浪の中にある.日本はどこまで日本なのか.問いは今も新しい.
*目次
海は国境になった 焼尻島・天売島
鉄砲とロケットの間に 種子島
二十日は山に五日は海に 屋久島
遺唐使から養殖漁業まで 福江島
元寇から韓国船まで 対馬
南の果て 波照間島
西の果て、台湾が見える 与那国島
潮目の中で 隠岐
日韓の波浪 竹島
遙か太平洋上に 父島
北方の激浪に揺れる島々 択捉・国後・色丹・歯舞
そこに石油があるからだ! 尖閣列島
有吉 佐和子 (ありよしさわこ)
「日本の島々、昔と今。」 (にほんのしまじまいまとむかし)
集英社文庫
*カバー・後藤市三
(画像はクリックで拡大します)
*459頁 / 発行 昭和59年
*カバー文
種子島、対馬、焼尻島……文化伝来の橋渡しの役を果たしてきた島々は日本列島のいわば鋭敏な“触角”である。鉄砲伝来、元の来襲など、領土帰属、大陸棚問題へとつながり、いま警鐘を鳴らす。羅針盤を失い、方向性を失った世界のうめきが波浪となって打ち寄せる離島の現実を、鋭く抉る話題の長篇ルポルタージュ。
*目次
海は国境になった〈その一〉 … 焼尻島・天売島
鉄砲とロケットの間に〈その二〉 … 種子島
二十日は山に五日は海に〈その三〉 … 屋久島
遺唐使から養殖漁業まで〈その四〉 … 福江島
元寇から韓国船まで〈その五〉 … 対馬
南の果て〈その六〉 … 波照間島
西の果て、台湾が見える〈その七〉 … 与那国島
潮目の中で〈その八〉 … 隠岐
日韓の波浪〈番外の一〉 … 竹島
遙か太平洋上に〈その九〉 … 父島
北方の激浪に揺れる島々〈番外の二〉 … 択捉・国後・色丹・歯舞
そこに石油があるからだ!〈番外の三〉 … 尖閣列島
解説 篠田一士
アルベール・カミュ著 岩切 正一郎訳 (Albert・Camus いわきりしょういちろう)
「アルベール・カミュ 1 カリギュラ」 (Caligula)
ハヤカワ演劇文庫
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*184頁
*発行 2008年
*カバーデザイン・工房はやし
*カバー文
”不可能! おれはそれを世界の涯てまで探しに行った。おれ自身の果てまで”。ローマ帝国の若き皇帝カリギュラは、最愛の妹ドリュジラの急死を境に、狂気の暴君へと変貌した。市民の財産相続権の剥奪と無差別処刑に端を発する、数々の非道なるふるまい。それは、世界の根源的不条理に対する彼の孤独な闘いだった……『異邦人』『シーシュポスの神話』とともにカミュ〈不条理三部作〉をなす傑作、新訳で復活。解説 / 内田樹
安西 篤子 (あんざいあつこ)
「安西篤子の南総里見八犬伝 ― わたしの古典シリーズ」 (あんざいあつこのなんそうさとみはっけんでん)
集英社文庫
*カバー作品・栗田敬子 / AD・菊地信義
(画像はクリックで拡大します)
*288頁
*発行 1996年
*カバー文
室町時代、下総国の豪族、里見義実は戦に敗れた里見家を再興した。安西景連に攻められ、景連をかみ殺した功績に報い飼い犬の八房に愛娘伏姫を与えた。やがて伏姫の胎内から、仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌の八個の珠と白気が出てきて、八犬士が出生し、里見家の家臣となった。正義が優先する男達の理の世界のほかに、女達に動かされる情の世界を軸に、壮大なストーリーを分かりやすく、面白く読む。
*巻末頁
登場人物紹介 板坂則子
解説 板坂則子
鑑賞 ねじめ正一
参考図 穂積和夫
安西 均 (あんざいひとし)
「安西均詩集」 (あんざいひとしししゅう)
芸林21世紀文庫
*装画・池田満寿夫「聖なる手1」
装幀・高林昭太
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*128頁 / 発行 2003年
*目次
花の店
美男
葉の桜
夜の驟雨
機会の詩
金閣
暗喩の夏
お辞儀するひと
チェーホフの猟銃
晩夏光
指を洗ふ
拾遺詩篇・余滴
須臾の詩人 安水稔和
安西 水丸 (あんざいみずまる)
「青の時代」 (あおのじだい)
光文社文庫(知の森文庫)
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*242頁 / 発行 1999年
*カバーイラスト・安西水丸 / カバーデザイン・久米亜紀子
*カバー文
「水丸の風景へのかかわりかたは、父を失った少年がもつ、したたかな意志だ。悲しく、孤独で、透明な意志だ」(嵐山光三郎〔解説〕より)。父の死、姉との別れ、喧嘩、垣間見た大人の世界……。著者自らが育った港町・千倉を舞台に、少年の視線で、ときめき、不安、あこがれ、恐れなど、日常の中で起こるさまざまな事件を細やかに描き出した名作12編。
*目次
青の時代 / 少女ロマンス / 冬まつり / 荒れた海辺 / 裏庭 / 汽車 / 草競馬〈千倉町美学・改題〉 / 冬レンズ / よいどれ雲 / 魚の家 / 自転車屋 / 怪人二十面相の墓・上 / 怪人二十面相の墓・下 / 解説・嵐山光三郎 / あとがき
安西 水丸 (あんざいみずまる)
「大衆食堂へ行こう」 (たいしゅうしょくどうへいこう)
朝日文庫
(画像はクリックで拡大します)
*239頁
*発行 2006年
*カバー装画・安西水丸
*カバー文
「ときわ食堂」のアジフライ定食、「キッチンめとろ」のカレーライス、「せきざわ食堂」のサンマ焼き定食…。町民のいのちと健康を支えてきた大衆食堂。しっかり御飯を食べて「ああ、しあわせ。元気出すぞ」。ほのぼのイラストとしみじみ紀行文で「大衆食堂の良心」を活写! 築地から西荻窪まで55の町を食べ歩く決定版。
安西 水丸 (あんざいみずまる)
「夜の草を踏む」 (よるのくさをふむ)
光文社文庫
*カバーイラストレーション・安西水丸
カバーデザイン・久米亜紀子
(画像はクリックで拡大します)
*336頁 / 発行 2004年
*カバー文
中村清吾は母親からカフェの経営を任されていた。身の回りはメイドの桃子がみてくれる。彼女は、母親が彼のために差し向けた被虐願望の強い女だった。ある夜、二人は公園にいた。ワンピースを脱ぐと桃子は裸だった。清吾が飛ばした模型飛行機を追って走る白い肉体。落下する飛行機と桃子の姿が哀しく重なる(表題作)。妖しい官能をせつなく描いた傑作短編集。
*目次
夜の草を踏む
石切り場のある風景
白い悲しみ
デビルの足
ボクサーの休息
ケーキを焼く
ひみつ
笹舟
夜空
パパラッチ
事件
インドの女
あとがき
アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ著・倉橋 由美子訳 (Antoine de Saint‐Exup´ery・くらはしゆみこ)
「新訳 星の王子さま」 (しんやくほしのおうじさま)
宝島社文庫
(画像はクリックで拡大します)
*165頁
*発行 2006年
*装丁・坂川英治+田中久子(坂川事務所)
*カバー文
第二次大戦末期、ひとりのフランス人作家の遺作として書かれ、以後、世界中で読み継がれてきた「永遠の名作」が、いま新しく生まれ変わった! 子供のための童話ではなく、大人が生き直すために書かれた小説だったのだ。同じ作家として、訳者・倉橋由美子が解いた原作の「謎」。大胆にして清新、訳者最後の仕事となった見事な訳文と美しい装丁でおくる「大人のための星の王子さま」 ── 待望の文庫化!