絶版文庫書誌集成
講談社文庫 【く】
日下 圭介 (くさかけいすけ)
「悪夢は三度見る」 (あくむはさんどみる)
串田 孫一 (くしだまごいち)
「随想集 光と翳の領域」 (ひかりとかげのりょういき)
(画像はクリックで拡大します)
*328頁
*発行 1973年
*カバー装画・串田孫一
*カバー文
過去、早春の林や秋山の路傍で、私は自分にとってかりそめならぬ書物の何頁ずつかを、繰り返し読んだものだ。串田さんのこの本は、久しぶりにそうした誘惑を私の心にひき起す。透徹した眼差、しんとしてまたふくよかな抒情。ここには稀な詩人と思索人とのまじわりがある。――北杜夫
楠山 正雄 (くすやままさお)
「日本の神話と十大昔話 日本童話宝玉集(二)」 (にほんのしんわとじゅうだいむかしばなし)
講談社学術文庫
久世 光彦 (くぜみつひこ)
「触れもせで ― 向田邦子との二十年」 (ふれもせで)
久保田 万太郎 (くぼたまんたろう)
「春泥・三の酉」 (しゅんでい・さんのとり)
講談社文芸文庫
倉田 百三 (くらたひゃくぞう)
「法然と親鸞の信仰(上下)」 (ほうねんとしんらんのしんこう)
講談社学術文庫
*目次
上巻 ―― 一枚起請文を中心として
序
はしがき
第一章 内容一般
一 縁起 / 二 異説 / 三 動機
第二章 法然の生涯(その時代的背景)
一 誕生と生い立ち / 二 出家 / 三 修道の目的 / 四 法然の人となり / 五 彷徨時代初まる / 六 暗黒時代 / 七 真信打発 / 八 仏の境涯と人間の命数 / 九 名号の意味 / 一〇 時代についての予言 / 一一 長明の方丈記と兼実の玉葉 / 一二 末法の世相と無常感 / 一三 一切善悪の凡夫人の救済 / 一四 新宗教の旗幟 / 一五 釈尊以来の大導師 / 一六 大原問答 / 一七 法然の勝利 / 一八 大原談義と鴻門の会 / 一九 浄土宗の事実上の承認 / 二〇 法難時代はじまる / 二一 清濁併せ呑む法門 / 二二 念仏禁止 / 二三 法然と兼実 / 二四 配流の法然 / 二五 赦免の沙汰 / 二六 臨終と絶筆一枚起請文 / 二七 滅後 / 二八 主要人物の略伝 / 二九 法然までの念仏門の歴史
第三章 一枚起請文講評
一 そのまま素直に / 二 ただ一つのもの / 三 理智の苦悩 / 四 素直な、悪びれない謙遜 / 五 まじりなき念仏 / 六 三昧発得 / 七 法然にともなう異象 / 八 全文の眼目 / 九 うつしみの実感 / 一〇浅ましき穢土 / 一一 入信と境遇の背景 / 一二 三心四修 / 一三 偽善と偽悪 / 一四 誓いをたのむ心 / 一五 ほれぼれと唱える / 一六 愚かものの一念 / 一七 聖とは何か / 一八 とどめを刺す / 一九 念仏と世の渡り様 / 二〇 申さるるほど申せ / 二一 生活の虎の巻 / 二二 生きる欲望の強さ / 二三 念仏申さるるように決めるわけ / 二四 人生の実相 / 二五 人生の鍵は正義か犠牲か / 二六 虚無の足下からひらける世界 / 二七 今一息の不徹底(親鸞出世の必然性)
下巻 ―― 歎異抄を中心として
第一章 内容一般
一 求心的な本の典型 / 二 現代的な心理解剖 / 三 偏依歎異鈔
第二章 親鸞聖人の生涯
一 親鸞の歴史的存在 / 二 誕生と氏姓 / 三 出家 / 四 現実苦の親鸞 / 五 信仰は思想ではない / 六 業の所成 / 七 肯き合う心 / 八 受身に感ずるこころ / 九 親鸞の肉食妻帯 / 一〇 念仏申さるるように / 一一 信行両座と信心諍論 / 一二 法難 / 一三 落ち行く親鸞 / 一四 業報に哭く / 一五 稲田時代 / 一六 立宗の意志なし / 一七 何のための帰洛か / 一八 最後の精進 / 一九 善鸞との義絶 / 二〇 親鸞の死(うたかたの法悦)
第三章 歎異鈔講評
一 その序について / 二 初めに不思議あり / 三 一大事と賭けるこころ / 四 悪人の往生 / 五 末通りたる慈悲心 / 六 浄土の孝養 / 七 弟子一人も無し / 八 無二無三の一路 / 九 催されて生きる態度 / 一〇 信心とリアリズム / 一一 はからいなき信心 / 一二 無縫の信心 / 一三 学者の心なきわざ / 一四 善悪と宿業 / 一五 正定聚のくらい / 一六 成仏と往生 / 一七 ただ一度の廻心 / 一八 第二十の願のこころ / 一九 弥陀の身量 / 二〇 結文 / 二一 附録と奥書
後書
解説
倉橋 由美子 (くらはしゆみこ)
「偏愛文学館」 (へんあいぶんがくかん)
倉橋 由美子 (くらはしゆみこ)
「迷路の旅人」 (めいろのたびびと)
(画像はクリックで拡大します)
*365頁
*発行 昭和50年
*カバー装画・島谷晃
*カバー文
想像力・思想・文体・文章・テーマ等々、小説を構成する諸々の要素に触れて、何が本物の小説かを論じた長編評論「反小説論」。“異常で病的で幼稚”な今日の文学の風潮を批判した「遊びと文学」。ほかに、ユニークな作家論や折り折りの感慨をつづった随筆を収録。『わたしのなかのかれへ』に続く第二エッセイ集である。
倉橋 由美子 (くらはしゆみこ)
「わたしのなかのかれへ」 上下巻
(画像はクリックで拡大します)
*発行 1973年
*カバー装画・栃折久美子
*上巻カバー文
異色作「パルタイ」で文壇に登場。既成の文学に挑戦して独特の文学世界を構築する著者の第一エッセイ集。上巻は1960年から1965年までの6年間を収録。独自の小説理念を述べたものや、青春論、映画論、紀行文など、幅広い対象を文学者の眼で省察。豊かな想像力とみずみずしいイメージの充溢する待望の書。
栗田 子郎 (くりたしろう)
「進化生物学入門 宇宙発生からヒト誕生への137億年」 (しんかせいぶつがくにゅうもん)
講談社学術文庫
クルト・ジンガー著 / 鯖田 豊之訳 (Kurt Singer さばたとよゆき)
「三種の神器 ― 西洋人の日本文化史観」 (さんしゅのじんぎ)
講談社学術文庫
黒井 千次 (くろいせんじ)
「風の絵本」 (かぜのえほん)
黒岩 比佐子 (くろいわひさこ)
「パンとペン 社会主義者・堺利彦と『売文社』の闘い」
*カバーデザイン・三村淳
(画像はクリックで拡大します)
*640頁 / 発行 2013年
*カバー文
親友・幸徳秋水らが処刑された大逆事件後の弾圧の時代、堺利彦は「売文社」を立ち上げる。手紙や借金依頼の代筆から翻訳まで、あらゆる売文業を請け負い、窮地の同志に仕事と居場所を与えたのだ。不屈とユーモアの精神で暗黒の時代を闘った堺の業績に光を当てる、著者の人生を締め括る傑作!〈読売文学賞受賞〉
*目次
序章 一九一〇年、絶望のなかに活路を求めて
第一章 文士・堺枯川
第二章 日露戦争と非戦論
第三章 “理想郷”としての平民社
第四章 「冬の時代」前夜
第五章 大逆事件
第六章 売文社創業
第七章 『へちまの花』
第八章 多彩な出版活動
第九章 高畠素之との対立から解散へ
終章 一九二三年、そして一九三三年の死
あとがき / 堺利彦 / 主要参考文献 / 解説 梯久美子
*関連書(サイト内リンク)
堺 利彦 「堺利彦伝」 中公文庫
桑田 忠親 (くわたただちか)
「反逆の系譜」 (はんぎゃくのけいふ)
桑田 忠親 (くわたただちか)
「古田織部の茶道」 (ふるたおりべのちゃどう)
講談社学術文庫
桑原 武夫 (くわはらたけお)
「フランス学序説」 (ふらんすがくじょせつ)
講談社学術文庫
(画像はクリックで拡大します)
*243頁
*発行 1976年
*目録文
文化や歴史や社会を個別にあつかうのではなくて、それらの複合たるフランス文明を対象にし、その綜合的把握をめざす、というのが本書の意図である。生きた学問によって明皙に捕えられた生きたフランス。