絶版文庫書誌集成
中公文庫 【い】
飯塚 クニ (いいづかくに)
「父 逍遙の背中」 (ちちしょうようのせなか)
生田 耕作 (いくたこうさく)
「黒い文学館」 (くろいぶんがくかん)
生田 耕作 (いくたこうさく)
「ダンディズム 栄光と悲惨」 (dandyism)
池島 信平 (いけじましんぺい)
「雑誌記者」 (ざっしきしゃ)
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*254頁
*発行 1977年
*目録文
かけ出しのころから満洲文春創立、暗い谷間の戦中戦後、文藝春秋編集者生活二十数年の哀歓を、亡き雑誌記者第一人者がつづる。
*目次
雑誌編集長の哀歓 / 「駈けだし」以前 / 編集一等兵の頃 / 日本を離れて想うこと / マルスの跫音を聞きながら / 戦時下の雑誌を作って / 狩り立てられた編集者 / 文芸春秋社の解散と再建 / 雑誌記者の生き甲斐 / あとがき / 解説 今日出海
池島 信平 (いけじましんぺい)
「歴史好き」 (れきしずき)
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*302頁
*発行 1983年
*カバー画・竹久夢二
*カバー文
歴史学徒からジャーナリストへ――泉鏡花、中谷宇吉郎、菊池寛の思い出、酒飲みの天国を語り、ベレー帽を論ずる。第一線の編集者としての広範な足跡の中からにじみ出た個性の彩りあざやかなエッセイ集。
*解説頁・綱淵謙錠
池田 あきこ (いけだあきこ)
「池田あきこのねこ話」 (いけだあきこのねこばなし)
池田 健太郎 (いけだけんたろう)
「『かもめ』評釈」 (かもめひょうしゃく)
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*256頁
*発行 昭和56年
*カバー文
チェーホフの名作「かもめ」の一行一行を、文学的、演劇的視点から綜合的に読み直し、その隠された象徴性と感動の秘密を明快な文章で解き明かす。戯曲の〈読み方〉を作品に即して示す画期的力作。 芸術選奨受賞作
*解説頁・川端香男里
池田 彌三郎 (いけだやさぶろう)
「日本の幽霊」 (にほんのゆうれい)
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*239頁
*発行 昭和49年
*カバー・村上豊画
*カバー文
幽霊とお化けのちがいは? 幽霊はなぜ夏が好きなのか? 物語や昔話に登場するさまざまな幽霊や妖怪をとおして、日本人の集団感覚、心理現象、心意伝承を考え、われわれの身辺にいまでも生きている日本の霊魂信仰の本質を明かす、生活史のなかのフォークロア。
*解説頁・矢代静一
池田 彌三郎 (いけだやさぶろう)
「まれびとの座 ― 折口信夫と私」 (まれびとのざ)
池田 満寿夫 (いけだますお)
「私のピカソ 私のゴッホ」 (わたしのぴかそわたしのごっほ)
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*178頁 / 発行 1987年
*カバー画・ピカソ「ル・ボック(サバルテスの肖像)」プーシキン美術館蔵
*カバー文
ピカソ、ゴッホ、そしてモディリアニ。青年の日に深い衝撃と決定的な影響をうけ、今なお心を捉えて離さない天才たちの神話と芸術を、自らの青春と重ね合わせて描く白熱のエッセイ。
*目次
私のピカソ
ピカソ断片
私のゴッホ
私のモディリアニ
あとがき
池波 正太郎 (いけなみしょうたろう)
「又五郎の春秋」 (またごろうのしゅんじゅう)
池辺 三山著・滝田 樗陰編 (いけべさんざん・たきたちょいん)
「明治維新三大政治家 ― 大久保・岩倉・伊藤論」 (めいじいしんさんだいせいじか)
池部 良 (いけべりょう)
「オレとボク 戦地にて」
*カバー画・村上豊
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*393頁 / 発行 393年
*カバー文
昭和十七年一月、家族と映画仲間に見送られて出征し、中国、南方と転戦。上官の理不尽な制裁、輸送船が魚雷攻撃を受けての漂流、終戦後も続いた飢餓地獄…極限下の状況を生き抜いた五年間を飄々と綴った池部良、幻の処女作。
*目次
出発
転進
南にて
帰国
あとがき / 文庫版あとがき
石井 宏 (いしいひろし)
「素顔のモーツァルト」 (すがおのもーつぁると)
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*540頁
*発行 1988年
*カバー画・和田誠
*カバー文
お遊びずきでプライドが高く、五人の子供をつくり、三十五歳で世を去った比類なき天才作曲家モーツァルト―。その残された数多くの手紙などから、時代背景を通して、知られざる素顔を浮かびあがらせる。
石川 欣一 (いしかわきんいち)
「比島投降記 ― ある新聞記者の見た敗戦」 (ひとうとうこうき)
石川 九楊 (いしかわきょうよう)
「書 筆蝕の宇宙を読み解く」 (しょ ひしょくのうちゅうをよみとく)
石川 淳 (いしかわじゅん)
「夷齋小識」 (いさいしょうしき)
石川 淳 (いしかわじゅん)
「諸國畸人傳」 (しょこくきじんでん)
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*205頁 / 発行 1976年
*カバー文
都々一の始祖都々一坊扇歌、松江の指物師小林如泥、北越雪譜の著者鈴木牧之など近世に生きた畸人を取りあげ、その生涯を描く。〈解説〉中村幸彦
*目次
・小林如泥
・算所の熊九郎
・駿府の安鶴
・都々一坊扇歌
・細谷風翁
・井月
・鈴木牧之
・阿波のデコ忠
・武田石翁
・阪口五峰
解説 中村幸彦
石川 淳 (いしかわじゅん)
「文學大概」 (ぶんがくたいがい)
*カバー・司修
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*279頁・旧仮名旧字体 / 発行 1976年
*カバー文
和漢洋にわたる該博な知識に支えられた強靭で緻密な方法意識をもって、現代文学に独自の地位を築く当代の第一人者が、文章の形式と内容、短篇小説の構成、ことばと常識、など、自らの文学の方法と魅力を明かす。
*目次
文章の形式と内容
一 書かれたことばのはたらき
二 文章を殺すもの生かすもの
三 文章の美について
短篇小説の構成
一 なにが作品の長さを規定するか
二 短篇とはなにか――その名稱のいろいろ
三 短篇の領域
俳諧初心 / 江戸人の發想法について / 能の新作について
虚構について / 雜文について / 惡文について / 歴史と文學 / 文化映畫雜感
ラゲエ神父 / ことばと常識 / 牧野信一 / あけら菅江 / 鴎外についての對話
ヴァレリイ / マラルメ / バルザック / スタンダル / アナトール・フランス
祈祷と祝詞と散文 / 二葉亭四迷 / 岩野泡鳴 / 岡本かの子
解説 丸谷才一
石上 露子 村松 緑編 (いそのかみつゆこ むらまつみどり)
「石上露子集」 (いそのかみつゆこしゅう)
石ノ森 章太郎 (いしのもりしょうたろう)
「章説 トキワ荘の青春」 (しょうせつ ときわそうのせいしゅん)
石原 莞爾 (いしはらかんじ)
「最終戦争論・戦争史大観」 (さいしゅうせんそうろん・せんそうしたいかん)
石光 真清 (いしみつまきよ)
「城下の人 ― 石光真清の手記」 (じょうかのひと)
石渡 幸二 (いしわたこうじ)
「あの船この船 ― 回想の船影を追って」 (あのふねこのふね)
石渡 幸二 (いしわたこうじ)
「軍艦物語 ― 思い出の艦影を尋ねて」 (ぐんかんものがたり)
泉 秀樹 (いずみひでき)
「海の往還記 ― 近世国際人列伝」 (うみのおうかんき)
出雲井 晶 (いずもいあき)
「春の皇后 小説・明治天皇と昭憲さま」 (はるのこうごう しょうせつめいじてんのうとしょうけんさま)
*カバー画・出雲井晶
カバーデザイン・山田健二
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*552頁 / 発行 1999年
*カバー文
ピエル・ロチから「春の皇后」と称し奉られた昭憲さまは、新しい時代の皇后にふさわしく、女子教育や人道事業等に心をそそぐ一方、文藻にも恵まれ多くの御製を遺された。激動の幕末に生を享け、文明開化の新時代を明治天皇と共に担い、ひたむきに生きた、一人の女性・昭憲皇后の濃やかな愛と苦脳を描く。
*目次
序章 玉虫(たまむし)
第二章 滄桑転変(そうそうてんぺん)
第三章 虎落笛(もがりぶえ)
第四章 男雛女雛(おびなめびな)
第五章 東京奠都(とうきょうてんと)
第六章 人の子(ひとのこ)
第七章 鶴幻想(つるげんそう)〈一〉
第八章 鶴幻想(つるげんそう)〈二〉
第九章 皇城炎上(こうじょうえんじょう)
第十章 徒花(あだばな)
第十一章 鶴契千年(かくけいせんねん)
第十二章 みがかずば
第十三章 非母観音(ひぼかんのん)
第十四章 雁(かり)
第十五章 葦毛色(あしげいろ)
第十六章 花菖蒲(はなしょうぶ)
第十七章 しずかなる世(よ)を
第十八章 日輪(にちりん)落(お)つ
終章 春の濤(はるのなみ)
主要参考文献
文庫版『春の皇后』によせて 外山勝志
*関連書(サイト内リンク)
明治神宮編 「新抄明治天皇御集 昭憲皇太后御集」 角川文庫
磯部 欣三 (いそべきんぞう)
「佐渡金山」 (さどきんざん)
井筒 月翁 (いづつげつろう)
「維新侠艶録」 (いしんきょうえんろく)
井筒 豊子 (いづつとよこ)
「白磁盒子」 (はくじごうし)
伊藤 桂一 (いとうけいいち)
「水と微風の世界」 (みずとびふううのせかい)
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*266頁
*発行 1976年
*カバー・司修
*カバー文
揚子江沿いの安徽省蕪湖県―はるかな大陸に戦旅をたどる兵士と流離にさまよう娼婦千鳥との愛と死。鮮烈な情感で人間の美と愛の極みを描く。他に「辺土抄」「鵲」「罠」「牛のいる風景」の全五篇。
*解説頁・伊馬春部
伊藤 整 (いとうせい)
「女性に関する十二章」 (じょせいにかんするじゅうにしょう)
稲垣 浩 (いながきひろし)
「日本映画の若き日々」 (にほんえいがのわかきひび)
稲垣 浩 (いながきひろし)
「ひげとちょんまげ 生きている映画史」
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*218頁
*発行 1981年
*カバー画・稲垣 浩
*カバー文
「無法松の一生」「忘れられた子等」などの人間性豊かな名作を数多く残した映画監督が、半世紀に及ぶカツドウ屋人生をふり返って、忘れ難い思い出、秘話のかずかずを生き生きと描く。
*解説頁・佐藤忠男
稲森 道三郎 (いなもりみちさぶろう)
「中勘助の手紙 一座建立」 (なかかんすけのてがみ)
犬養 健 (いぬかいけん)
「揚子江は今も流れている」 (ようすこうはいまもながれている)
井上 ひさし (いのうえひさし)
「戯作者銘々伝」 (げさくしゃめいめいでん)
井上 靖 (いのうえやすし)
「カルロス四世の家族 ― 小説家の美術ノート」 (かるろすよんせいのかぞく)
井上 靖 (いのうえやすし)
「故里の鏡」 (ふるさとのかがみ)
井上 靖 (いのうえやすし)
「わが文学の軌跡」 (わがぶんがくのきせき)
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*274頁
*発行 1981年
*カバー文
青春の日の柔道への没頭、詩との出会い、戦中戦後の新聞記者生活、中国体験など、四十代で作家活動に入り、小説の面白さを復権した著者が、自ら語る自己形成とその文学的軌跡。井上文学の魅力の源泉を探り、全貌を明らかにする。 付詳細年譜・参考文献
*篠田一士と辻邦生を聞き手とした対談形式の内容です。
猪木 正道 (いのきまさみち)
「ロシア革命史 ― 社会思想史的研究」 (ろしあかくめいし)
井伏 鱒二 (いぶせますじ)
「珍品堂主人」 (ちんぴんどうしゅじん)
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*162頁
*発行 1977年
*カバー・硲伊之助
*カバー文
風が吹かないのに風に吹かれているような後姿には、料亭〈途上園〉に夢を託した珍品堂主人の思い屈した風情がただよう ―― 。善意と奸計が織りなす人間模様をあざやかに描きわける井伏文学の傑作
*解説頁・中村明
伊馬 春部 (いまはるべ)
「櫻桃の記」 (おうとうのき)
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*312頁
*発行 昭和56年
*カバー題字・庫田つづる
*カバー文
太宰治の無二の朋友として、またその文学のもっともよき理解者の一人である著者が、多くの資料を駆使して描く鎮魂のドラマ「桜桃の記」他、いまなお衰えぬ太宰文学の魅力と秘密を語る全エッセイ。
今西 英造 (いまにしえいぞう)
「演歌に生きた男たち その栄光と挫折の時代」 (えんかにいきたおとこたち)
入江 相政 (いりえすけまさ)
「侍従とパイプ」 (じじゅうとぱいぷ)
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*208頁
*発行 1979年
*目録文
パイプ掃除の苦心談が書名のそもそも。皇居内の自然のたたずまいと時世の変転を静かなユーモアでつづる。エッセイストの名を高めた名著。
入江 相政 (いりえすけまさ)
「城の中」 (しろのなか)
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*261頁
*発行 2014年改版
*目録文
すぐれた随筆家としても知られる著者が、侍従生活二十数年の感慨を、皇居内の四季の折節に寄せて、流麗な筆と巧まぬユーモアで綴る珠玉のエッセイ
*解説頁・小田部雄次
入江相政 (いりえすけまさ)
「濠端随筆」 (ほりばたずいひつ)
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*285頁
*発行 1980年
*カバー・小間絵 岡村吉右衛門
*カバー文
那須野の冬に、春の夜の酒の味わい、自然のよさもさることながら、相撲や芝居にも心ひかれる。昔の東京への感情や戦後秘話など、四季折々の随筆集。
*解説頁 恬淡さと、こだわりと 原武史
色川 武大 (いろかわぶだい)
「生家へ」 (せいかへ)
色川 武大 (いろかわたけひろ)
「私の旧約聖書」 (わたしのきゅうやくせいしょ)
岩下 俊作 (いわしたしゅんさく)
「富島松五郎伝」 (とみしままつごろうでん)
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*253頁 / 発行 1981年
*カバー・谷中安規
*カバー文
明治の北九州小倉、唄がうまくて賭博好き、一本気な快男児の慕情の一生(映画「無法松の一生」の原作)。他に「西域記」等二篇。
*目次
富島松五郎伝
聖・もうれん
西域記
解説 松本清張
岩満 重孝 (いわみつしげたか)
「百魚歳時記 第三」 (ひゃくぎょさいじき)
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*232頁
*発行 1982年
*カバー画・岩満 重孝
*カバー文
好評『百魚歳時記』の書下ろし三冊目。日本を取り巻く海に河川に生きる魚の種類は数知れないが、それら愛すべき魚たちは、みなそれぞれに個性をもっている。楽しい挿画と洒脱な文章で綴る事典風エッセイ。
巌谷 國士 (いわやくにお)
「日本の不思議な宿」 (にほんのふしぎなやど)