絶版文庫書誌集成

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野坂 昭如著・大庭 萱朗編 (のさかあきゆき・おおばかやあき)
「野坂昭如エッセイ・コレクション@ プレイボーイ」
(のさかあきゆきえっせいこれくしょん)


*カバーデザイン・イラスト 南伸坊
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*362頁 / 発行 2004年

*カバー文
プレイボーイ。それはいったい何のことだと思うかね? と黒眼鏡の男が囁く。それはね、現代の都会に生きる「超人」のことなのさ。スマートに世間を泳ぎ回り、気にいらない相手には牙を剥き、いい女にぐっと迫る。そう、人生とは愉しむためにあるんだ! 野坂昭如が小説家デビュー前後に執筆した過激なコラムを精選。21世紀の若者に贈る、必毒の一冊。

*目次
序文
プレイボーイの資格と条件
T あんな野郎・こんな野郎
 こんな野郎・あんな野郎 / いじわる紳士録
U 世の中を斜めに見る
 いじわる調査 / へんな野郎 / 色釈歳時記
V イやな奴をけっとばせ!
 バカな自分にオサラバの術 / 囚われの人生に泣く人に / 強い人間になるために
W おんなを誘惑する
 酔いっぷりも見事だったBG / 唇は訓練されていたが処女だった…… / そのとっきも演技したタレント / 末路あわれな映画女優 / 処女はあたしにそぐわない / 翼をもがれた小鳥のように
X わが闘争?
 ブルーフィルムのすべて / ブルー・スターの手帖 影を売った男 / 漫才師落第記 / サユリスト(吉永小百合ファン)は→幼児性オナニー症だ!! / オトコの“性権”復活宣言 / 酒をやめる理由はないヨ……アンタブス(抗酒剤)体験記
あとがき / 出典 / 解説 川勝正幸


野原 一夫 (のはらかずお)
「人間 檀一雄」
(にんげんだんかずお)


*カバー写真・小川卓
 (サンタ・クルス海岸の檀一雄)
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*480頁 / 発行 1992年

*カバー文
檀一雄の一生は放浪つづきであった。国内はもとより、中国に、ポルトガルに、と、つねに新しい境涯を求めていたのだ。この特異な作家の真実を長年身近に接した著者がとき明かす。太宰治との親交、坂口安吾との誠実なかかわりそして名作『火宅の人』の背景となっている愛情問題、家族への愛、友人たちとのつき合いなどを通し、一見「無頼派」風に見られる檀一雄の、人間と文学に対する折目正しい姿がうかび上がる。

*目次
一 太宰治との異様な交遊
二 軍隊への脱出
三 幼少の日の光と影
四 異郷放浪
五 戦後の苦闘
六 坂口安吾への敬愛
七 『火宅の人』の背景
八 津軽
九 檀流クッキング
十 サンタ・クルス浜
十一 親が有っても子は育つ
十二 永眠
 あとがき / 文庫版あとがき / 解説 小島千加子