絶版文庫書誌集成

ちくま文庫 【え】

エドワード サイデンステッカー著・安西 徹雄訳 (Edward Seidensticker・あんざいてつお)
「東京下町山の手」
(とうきょうしたまちやまのて)
ちくま学芸文庫


*カバー装画・三代広重「東京第弌名所 銀座通煉瓦石之図」部分
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*400頁 / 発行 1992年

*カバー文
江戸の残照を映す下町と新興の山の手 ── 。明治維新から大震災にいたるまでの東京は、新と旧、洋風と伝統の風俗文化が渾然と融けあう不思議な魅力を醸しだしたひときわ鮮やかな光芒を放つ都市であった。江戸の町からモダン都市へと変貌していく東京の原風景をアメリカ日本文学研究の泰斗が深い愛着をこめて描いた香気あふれる傑作。

*目次
 はしがき
T 終末、そして発端
U 文明開化
V 二重生活
W デカダンスの退廃
X 下町 山の手
Y 大正ルック
 訳者あとがき


円地 文子 (えんちふみこ)
「江戸文学問わず語り」
(えどぶんがくとわずがたり)


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*256頁 / 発行 1992年

*目録文
腹匐いになって、きざみ煙草を吸いながら江戸後期文学やトピックをとりとめなく聞かせてくれた祖母。幼い頃から知らず知らずに心に泌みこんでいった江戸の雰囲気。“昔の聞き憶えをもとにして、語り遺して置きたいことはまだまだあるのです。”という著者が馬琴、四世鶴屋南北、源内、近松門左衛門らの世界を語る江戸文学入門の味な一冊。

*目次
ももんがあ
馬琴雑記
一九・三馬・川柳
四世鶴屋南北
河竹黙阿弥
平賀源内の「根無草」
上田秋成
近松門左衛門
結び ─ 俳句のことなど