絶版文庫書誌集成

旺文社文庫・日本の著作 【い】



飯泉 美耶子 (いいずみみやこ)
「ニューヨーク郊外の学校で ― 息子たちの体験から」
 (にゅーよーくこうがいのがっこうで)

*275頁 / 発行 1984年

*目録文
小学生と中学生の息子を連れてアメリカに渡った著者が見たものは…。アメリカ学校事情報告。



碇 義朗 (いかりよしろう)
「スカイラインに賭けた男たち」 
(すかいらいんにかけたおとこたち)


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*262頁
*発行 1986年

*カバー文
幾多の神話を生み、戦後日本の自動車史をリードする名車スカイライン―。その30年の歩みを、桜井真一郎をはじめとする多彩な人間群像で描いた開発ドキュメント。

*目次
しごきの桜井学校 / 生い立ちの記 / 貧乏自動車会社 / 冒険野郎たち / スカイライン誕生 / 躍進、プリンス自動車 / 栄光のグロリア / グランプリ敗戦の苦汁 / レース車に賭ける執念 / “スカG”さっそうのデビュー / 合併前後 / 愛のスカイライン / 大キャンペーン / 57万枚のTシャツ / スカイライン・ジャパン / 再び“愛”へ


生島 治郎 (いくしまじろう)
「愛さずにはいられない」
 (あいさずにはいられない)

*278頁 / 発行 1984年

*目録文
女性の深層心理を鋭くえぐった表題作をはじめ、「夜の証言」「夜の腐臭」など8篇を収録。


生島 治郎 (いくしまじろう)
「熱い風・乾いた風」
(あついかぜかわいたかぜ)


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*227頁
*発行 1984年

*目録文
ハードボイルド作家が海外取材をした異色ロマン。クールなロマンスを描いた表題作ほか五編を収録。

*目次
危険な夜 / 時効 / 背後の手 / フィジイの十戒 / 誇りと殺人 / 熱い風、乾いた恋


生島 治郎 (いくしまじろう)
「裏切りの街角」 
(うらぎりのまちかど)

*257頁 / 発行1983年

*目録文
国際スパイの非情の裏面を描く表題作の他、「墓場からの脱出」「腐った金」などを収めた好短編集。


生島 治郎 (いくしまじろう)
「危険な女に背を向けろ」
(きけんなおんなにせをむけろ)


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*235頁
*発行 1983年

*目録文
利用したつもりが利用されてしまう、という表題作をはじめ“奇妙な味”とハードボイルドを満載。

*目次
危険な女 / ハイジャックは霧の中 / 共犯者にはなりにくい / 男同士 / フィクサー / ショウ・ビジネス / 短い刑事 / 連れていこう / 浪漫渡世


生島 治郎 (いくしまじろう)
「逆転」 
(ぎゃくてん)

*247頁 / 発行 1983年

*目録文
行方不明のホステス捜査を依頼された元刑事。あっさりとその死体を発見し依頼主に報告するが……。 


生島 治郎 (いくしまじろう)
「死者たちの祭り」
 (ししゃたちのまつり)

*303頁 / 発行 1984年

*目録文
人間を標的にできることを密かに歓ぶライフル・マニア糸川。が、彼自身も標的にされて……。


生島 治郎 (いくしまじろう)
「死は花の匂い」
 (しははなのにおい)

*256頁 / 発行 1984年

*目録文
表題作をはじめ「牝犬の子」など、傷痕の疼きに耐えるハードボイルドの男たちを描いた七編収録。


生島治郎 (いくしまじろう)
「冷たいのがお好き」
(つめたいのがおすき)


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*250頁
*発行 1983年

*目録文
表題作のほか、SFアクション「東京二〇六五」「ショート・ショート」を含む中・短六編を収録

*目次
冷たいのがお好き / 心の中に鏡がある / エウゲニイ・パラロックスの怪 / 暗殺 / ショートショート ああ、神様! 恋の痛み / 哀しい道化 / しつこい男 / Mammy-O / 東京二〇六五


池田 満寿夫 (いけだますお)
「ハーフ・プライバシー」



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*191頁
*発行 1983年
*カバー絵・写真 池田満寿夫

*目録文
ニューヨーク・パリ・ローマ・エーゲ海からカラー画・写真・文章で送るマスオのメッセージ。


池田 弥三郎 (いけだやさぶろう)
「聴いて歌って」
 (きいてうたって)

*285頁 / 発行 1981年

*目録文
幼い頃耳にした歌、日頃口ずさんだ歌 ― メロディーの綴る記憶の中に身を置いて語る好エッセイ。



池田 弥三郎 (いけだやさぶろう)
「銀座十二章」 (ぎんざじゅうにしょう)


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*268頁
*発行 1980年
*カバー・桑原伸之

*目録文
銀座の老舗天金で生まれ育った著者が、家の歴史や、銀座の風俗の変遷を、愛惜をこめて綴った好読物。


池田 弥三郎 (いけだやさぶろう)
「暮らしの中の日本語」 (くらしのなかのにほんご)


*カバー画・堀文子
 カバー構成・池田拓
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*250頁 / 発行 1980年

*カバー文
日本語は乱れているのか? 乱れているとすれば、どの点か? ―― 敬語の誤りや、気になることばづかい、楽しい語源の話から著者自身の文章修行に至るまで、"ことば"に関する興味深い話題を集めた好エッセイ集。軽妙洒脱な語り口の中にも、日本語に対する深い省察が、随所にキラリと光ってることに読者は気づくはずである。

*目次
日本語の近代化 ―― 福沢諭吉とことば
 日本語の話し方教室 / 話しことばの開発 / 話しことばを書く / 平易に書くということ / どう書くかの問題

語源散歩
 神無月 / みな月 / 師走 / お正月 / 雁 / おいしい / おみおり / 文字ことば / まったり / 日本酒 / 杯洗・杜民 / 和・洋 / 旦那 / デパート / 和製語 / でっけぇ / しゃり / 倒語・略語 / 略語語源

わたしの中のことば
 わたしの中のことば / 父母の呼び方 / おにいちゃん / ことばのしつけ / オッチョコチョイ / わたしの文章修業 / 辞書を読む / 日記〈四六・七・二二〜二六〉

ことばの点鬼簿
 粋と野暮 / 活動写真 / ひかされる / はらみ句 / 落書のこと / 演劇の方言 / 近代語の注釈 / にわか風 / うしろ向き / 小春・小春日 / 桜花かや / 雨だれぽっつりさん / 城の名 / 数の秘密

目ざわり・耳ざわり
 気になることば / 誤解・誤用 / ことわざ異説 / 敬語のあやまり / ことばづかい / 小さい不愉快 / ある車内広告 / ことばの西東 / 男女別のあることば

ことばの点心
 視点十三章
  「われわれ」の使い方 肉のツナ焼き ソウチャク わたしの名 「もう」と「まう」 命令喪失 小春 さっきゅうに 改姓疑義 シンポジウム 向寒のみぎり ヨンジュウにして おしつまりまして
 日記から
  でれない タブ植樹 熟語逆引 連絡不能 軌跡転義 国語軽視 あなたの用例 命名の傾向 葉書交換 タッチならず くだり塩 意志なき発起人

あとがき
 解説 西村亨
 索引



池田 弥三郎 (いけだやさぶろう)
「孤影の人折口信夫と釈迢空のあいだ」 (こえいのひと)


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*294頁
*発行 1981年

*目録文
師・折口信夫とは著者にとって何であったか。没後三十年、ますます大きくなる折口像の全貌。 


池田 弥三郎 (いけだやさぶろう)
「食前食後」
 (しょくぜんしょくご)


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*266頁
*発行 1982年
*カバー画・大久保浩

*カバー文
東にうまいものがあると聞けば行って味わい、西に芳醇な酒があると聞けば行って汲む……。しかも、北は酒とさかながいいからと、越中は魚津に移り住んでしまった著者のたべもの談義決定版。本書には日本人の食と食生活に関する綿密な考察が底流にあって、単なる味覚の本にとどまらない。

*解説頁・大島昭


石井 好子 (いしいよしこ)
「想い出のサンフランシスコ 想い出のパリ」
 (おもいでのさんふらんしすこおもいでのぱり)


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*230頁
*発行 1981年

*目録文
歌一筋三十年の著者が、デビューするまでの若き日々の哀しみと喜びを、細やかな感性でつづる。

石川 喬司 (いしかわたかし)
「エーゲ海の殺人」 
(えーげかいのさつじん)

*298頁 / 発行 1986年

*目録文
表題作ほか「パリの密室」「エリート社員集団蒸発」などSFとミステリーの傑作二十編を収録。


石井 喬司・伊藤 典夫 (いしかわたかし・いとうのりお)
「夢の中の女 ロマンSF傑作選」
(ゆめのなかのおんな)


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*353頁 / 発行 1984年

*目録文
星新一、小松左京、筒井康隆、半村良、平井和正ら十作家が、「SFという幻の世界に住む女」に挑戦!!

*目次
亡母渇仰 筒井康隆著 / 魔女見習い 鈴木いづみ著 / 痩せがまんの系譜 小松左京著 / 待っている女 山川方夫著 / 卵 斎藤哲夫著 / 見失った表情 星新一著 / 聖女 戸川昌子著 / 十億トンの恋 藤本泉著 / おさせ伝説 半村良著 / 悪夢のかたち 平井和正著


石坂 洋次郎 (いしざかようじろう)
「河のほとりで」
 (かわのほとりで)


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*670頁 / 発行 1974年
*カバーと挿画・杉全 直(すぎまたただし)

*カバー文
“文科のバラ”多賀谷たね子は、ふとしたきっかけで、同じ大学のラグビー部員高山新太郎と知りあう。しかし、たね子の父親新蔵と新太郎の母親あさ子の間には隠された過去の秘密があった。複雑な人間関係を描きつつ、若者の恋愛、夫婦間の愛の問題等にふれ、登場人物全員を“善意の人”として描いた長編。

*巻末頁
解説 平松幹夫
 人と作品 ― 石坂文学の原点 / 作品の解説と鑑賞
代表作解題 進藤純孝
主要参考文献抄 / 年譜

石野 径一郎 (いしのけいいちろう)
「疎開船対馬丸
〈沖縄の民〉」 (そかいせんつしままる)


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*360頁
*発行 1975年
*カバー・上間尚子

*カバー文
戦火の沖縄を逃れ、本土への疎開者を満載した特務艦対馬丸は敵潜水艦の魚雷攻撃を受け、巨大な火柱を発しながら、多数のいたいけな学童らとともに海底のもくずと消え去った。沖縄の悲劇を象徴する“対馬丸事件”をテーマに、戦場となり、戦後は軍政下に置かれた沖縄の民の怒りと苦悩、そして平和を願う姿を「ひめゆりの塔」の著者が再び世に問う話題作。

*解説頁 疎開船「対馬丸」のこと 四方 洋


石森 延男 (いしもりのぶお)
「コタンの口笛」 第一部・第二部 (全2冊) (こたんのくちぶえ)

*第一部549頁・第二部486頁 / 発行 1975年

*目録文
アイヌの中学生姉弟が、戦友や村人の偏見、迫害に負けずに生きぬいていく姿を描き、アイヌ差別問題にメスを入れた力作。 武田友寿解説



板坂 元 (いたさかげん)
「アメリカを読む」 (あめりかをよむ)


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*247頁
*発行 1985年
*カバー画・米山毬子 / 構成・中島かほる

*カバー文
「仕事中毒の本家はむしろアメリカだ」「宿命的な階級格差」「プレッピー・スクールの猛勉強ぶり」「戦場のようなアメリカの校内暴力」…長年にわたってハーバード大学で日本文学・日本語を講じた著者が辛辣に描くアメリカの素顔。


板坂 元 (いたさかげん)
「市民感覚のアメリカ人」 (しみんかんかくのあめりかじん)

*215頁 / 発行 1985年

*カバー文
  * 長年ハーバード大学で教えた著者による「レーガン政策の行方」から「最新キッチン事情」まで。

*目次
ガレージ・セール / プレップ・スクール・ベトナム帰還兵の声 / レーガン政策の行方 / 核戦争ハプニング / ジョージア・マフィア / コカ・コーラ作戦 / アメリカの教育程度 / 性革命のフロンティアは、いま… / セック訴訟事件 / スポーツと人種差別 / 女性と肥満 / アニマル・ライトと食革命 / 最新キッチン事情 / さらに右寄りの時流 / 名誉毀損訴訟事件 / 麻薬取締りの妙薬 / 犯罪の世界的名所 / フレクシプレイスと国家的浪費 / 黄色いリボンから緑のリボンへ / 日本軍の自主規制論議 / 藤井健次郎の恋 / サンガー夫人とマッカーサーの応酬 / 幻の新聞「ヤンク」 / 南京事件遺聞 / 戦争の悪無



五木 寛之 (いつきひろゆき)
「風に吹かれて」
 (かぜにふかれて)

*296頁 / 発行 1976年

*目録文
北陸の都市金沢に身を寄せていた作者が、貧しくも心ゆたかだった青春を回顧した第一エッセイ集。五木寛之の原風景がある



五木 寛之 (いつきひろゆき)
「こがね虫たちの夜 他四編」 (こがねむしたちのよる)

*発行 昭和51

*目録文
過ぎし青春への郷愁と愛惜をこめた「こがね虫たちの夜」他、「聖者が街へやってきた」「自由をわれらに」等、傑作四編。



伊藤 整 (いとうせい)
「裁判」(上下)
(さいばん)


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*上349頁・下349頁
*発行 1978年

*目録文
ワイセツ文書か否か、「チャタレー夫人の恋人」の翻訳をめぐって法廷で争った文学裁判の全記録。


稲垣 史生 (いながきしせい)
「仇討を考証する」 (あだうちをこうしょうする)


*カバー装丁・小宮山逢邦
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*323頁 / 発行 1987年

*カバー文
「父を、近親者を、無慙に討たれたら、死を賭してこれと戦い、怨みを報ずるは人倫の大義である。と知りつつ、いたずらに生を貪るは怯懦であり、醜態であり、男子の屑である。仇討を讃美し、討手を英雄視するのはそのためである。それは分る。が、国が成り立ち、法律が定められると話は別である。殺人犯は政府の手で捕えられ、罰せられるのが当然であろう。……」 (本文より)

*目次
1 仇討の成り立ち
2 仇討の実際
 敵討第一号は七歳の目弱士 / 源義家「笠咎め」への復讐 / 曽我兄弟、富士の裾野の敵討 / 殺し屋を斬る中原章信 / 謡曲『望月』花若の敵討 / 日野阿新の佐渡の仇討 / 美女勝子、許婚者の仇を討つ / 羽柴秀吉、山崎の弔合戦 / 摂州天下茶屋の敵討 / 松井三七、大坂の敵討 / 上意討と知らず敵を討とうとした侍 / 染川銀之助、大坂玉造の敵討 / 黒田四郎兵衛、日岡峠の敵討 / 浮田民十郎の敵討 / 伊賀国上野、渡辺数馬の敵討 / 多賀兄弟、江戸大炊殿橋の敵討 / 田宮小太郎の敵討 / 河路兄弟の敵討 / 珍しや佐賀の出家の仇討 / 摂津芥川、松下助三郎の敵討 / 江戸浄瑠璃坂の仇討 / 松本新蔵、武州鍬谷の仇討 / 宮受忠太夫、富士の麓の仇討 / 松ヶ枝久左衛門、鎌倉扇ヶ谷の敵討 / 松枝主馬、江戸京橋の敵討 / 曽根次郎吉、下関の敵討 / 但馬村岡の近藤源太兵衛の仇討 / 大坂御堂前、磯貝兄弟の仇討 / 仇討ならむ血煙り高田馬場 / 義士の討入を刺激した深堀武士 / 石井兄弟、亀山の模範仇討 / 赤穂浪士の敵討 / 実説『堀川波の鼓』 / 崇禅寺馬場の返り討 / 高橋作左衛門、柳ヶ瀬の仇討 / 実説『鑓の権三重帷子』 / 新吉原瀬川の仇討 / 伊藤春の小田原の仇討 / 仙台白鳥明神前の仇討 / 実伝『鏡山』事件 / 義の身替り仇討 / 最年少雄之助・鎌吉兄弟の仇討 / 花の吉野で吉太郎の仇討 / 「旦那が練った言葉」の仇討 / 凄まじい『葉隠』の女の敵討 / 中嶋十右衛門、女房の姑の敵討 / 常陸笠間で茂助母子の仇討 / 健気なお弁、父母の仇を討つ / 耶馬渓の恩人僧禅海 / 講談『敵討襤褸錦』の真相 / 珍しや百姓の仇討隊 / 江戸神楽坂、富吉の仇討 / 江戸深川猿子橋、崎山母子の敵討 / 讃岐の金毘羅街道松ヶ端、安蔵の敵討 / 春の大津に岡本藤吉、父の敵を討つ / 小兵の土谷又蔵、執念の仇討 / 奥州釘子村の庄右衛門、敵を被討ち参り候 / 武州川越、お勝の仇討 / 常陸の磯浜村、浅田兄弟の敵討 / 江戸四谷塩町、宇市の敵討 / 讃岐南羽床村、真説『研辰の討たれ』 / 山本りよ、神田橋外の敵討 / おえん・仙之助、稲毛の仇討 / 本田由次郎、常州大串村の敵討 / 乙蔵、江戸飯倉片町の敵討 / 美女とはの仇討旅最長レコード / 善男某の大坂中ノ島の妻敵討 / 神田護持院ヶ原、熊倉伝十郎・小松典膳の敵討 / 金井仙太郎、下野粟谷村の敵討 / 村松藤吉、九十九里浜にて父の敵を討つ / とませ母子の仙台復讐伝 / 百姓娘たか、江戸蔵前の仇討 / 太田六助、江戸住吉町の仇討 / 木下母子、天下野村の敵討 / 宮本庫太郎、武州針ヶ谷村の敵討 / 表彰された幸治・幸七の仇討 / 太田平作の熊本城下の仇討 / 住谷兄弟、神田筋違橋の仇討 / “明治の忠臣蔵”金沢の敵討 / 紀州高野山麓の村上兄弟の復讐 / 成田鉄三郎の日本最後の敵討
  仇討表


稲垣 史生 (いながきしせい)
「大江戸を考証する上野・浅草をゆく」 (おおえどをこうしょうする)


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*358頁 / 発行 昭和61年

*紹介文
太田道灌治下の江戸から、家康の関東打入りを経て幕末に到るまでの江戸の町と人々を考証する。

*目次
1 葦原を拓き日本の首都へ
2 輪奐の美の上野山内
3 詩と寺の谷中界隈
4 湯島と根津あたり
5 武家続きの御徒町一帯
6 入谷田圃と根岸の里
7 庶民のこころ浅草界隈
8 二天門から吉原大門へ
9 吉原のおもてと裏


稲垣 史生 (いながきしせい)
「考証 風流大名列伝」 (こうしょうふうりゅうだいみょうれつでん)


*カバー装丁・小宮山逢邦
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*226頁 / 発行 1987年

*カバー文
戦国時代までの大名は「武」をもって領国を治め四民に君臨した。しかし平和な江戸時代になると、茶道をはじめ「文」の分野でも名をなす風流人が多く現れた。徳川光圀・徳川宗春・伊達綱宗・細川忠興・小堀遠州など江戸時代の代表的風流大名14名の正史には書かれざる生活の一端を、時代考証の第一人者・稲垣史生が活写する。

*目次
序章 ― 殿様とは
徳川光圀 ― 絹の道への幻想
徳川宗春 ― 御深井の秘亭
伊達綱宗 ― 遊女高尾斬りを笑う
井伊直弼 ― この世は一期一会よ
織田秀親 ― 鬼面の茶人寛永寺の刃傷
細川忠興 ― 凄惨な夜叉の夫婦愛
前田吉徳 ― 間違われた加賀騒動の主人公
小堀遠州 ― 長く嶮しい道をゆく
安藤信正 ―『半七捕物帖』に縁ある
柳生宗矩 ― まぼろしの名品平蜘蛛
松平不昧 ― 父の風流入墨女の怪
浅野長矩 ― 名君の史料に事欠かぬ
島津重豪・島津斉興・島津斉彬 ― 薩摩三代の過剰風流
有馬頼貴・鍋島光茂 ― 大名行列に犬を引いて
あとがき


稲垣 史生 (いながきしせい)
「時代劇を考証する大江戸人間模様」 (じだいげきをこうしょうする)


*カバー画・百鬼丸
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*238頁 / 発行 1983年

*カバー文
「かつて私が江戸の学制について書いたら、有名なテレビ作家がネタに使わせてほしいと言って来た。どうぞご自由にと返辞すると、書きも書いたり国家試験の問題を、保管倉庫の屋根を破って盗み出すというばかばかしい話に仕立ててあるではないか。とたんに驚き、卒倒した。」
時代考証の第一人者が、時代劇の嘘と真に迫る歴史読物。

*目次
まえがき / 医は算術こと始め / 町奉行を裁く / まぼろしの悪代官 / 岡っ引を探索する / 「いざ尋常に勝負」考 / 名城大いに笑う / 江戸の構造汚職 / 江戸っ子の学力 / 殿中作法八つ当り / 忍者学入門 / 道中もの怪談比べ / 岡場所考現学 / 「不義はお家の法度」考 / 吉原を科学する / 大奥お錠口の怪 / 与力を吟味する / 刀と扇子の作法 / 関所破りの奴刑


稲垣 史生 (いながきしせい)
「将軍が愛した女たち」  (しょうぐんがあいしたおんなたち)

*226頁 / 発行 1983年

*目録文
時代考証の第一人者である著者が、大奥を舞台にくりひろげられる女たちの愛憎ドラマを描く。



稲垣 史生 (いながきしせい)
「戦国覚え帖」 (せんごくおぼえちょう)

*261頁 / 発行 昭和59年

*紹介文
「現代の世相をよく“戦国時代”と形容する人がある。……だが"戦国"の実相はそんななまやさしいものではない。端的にいって人間の醜悪な面をことごとくさらけ出した、道義や愛情はかなぐり捨てた、そうしなければ生きてゆけないきびしい時代だったのである」(本文より)下克上と肉親相剋の乱世に生きる戦国武将の姿を活写した歴史読物。



稲垣 史生 (いながきしせい)
「戦国人質無惨」 (せんごくひとじちむざん)


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*235頁
*発行 1984年
*カバー切絵・百鬼丸

*カバー文
「人質ほど人間性を無視し、人権をふみにじる行為はない。人間を物品と同じに扱い、残虐眼をおおうものがある。肉親の愛情を断ちきり、あらかじめ承知のうえで死地へ赴かせる。時にはオトリとして使うこともあって、人倫の上からも許せないこと勿論である」(本文より)
代表的人質事件を、時代考証の第一人者が詳しく論じた戦国人質物語。


稲垣 史生 (いながきしせい)
「町奉行を考証する」 (まちぶぎょうをこうしょうする)


*カバー写真・御江戸絵図(須原屋版)
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*343頁 / 発行1985年

*カバー文
「町奉行ほど江戸市民に関係深い者はない。行政、司法、警察のすべてをつかさどっていた。どんな重大事も些細なことも、奉行、町役人の線で処理された。江戸の生活を知るためには、絶対に町奉行の仕事を知る必要がある」〈あとがき〉より
――町奉行・奉行所の職務と仕組みを明らかにし、名奉行・捕物名人の虚像と実像を考証する歴史読物。

*目次
一 町奉行の格式と職務
   花形役人の町奉行 / なぜ南北奉行があるのか / 実際の仕事ぶり 付・捕物帖
二 町奉行の権限
   支配地の江戸 / 管轄地の拡大と複雑化 / やっかいな支配違い / 大名支配地にまたがる事件
三 町奉行所
   三町奉行所の変転 / 奉行所と江戸市民
四 他の城下町の町奉行
   京都町奉行・大坂町奉行 / 諸藩の町奉行
五 町方与力・同心
   特別な身分の与力・同心 / 機構の中の与力・同心 / 職務上の分課 / 同心の花形三廻り
六 岡っ引と下っ引き
   これが真実の岡っ引 / 嫌われた岡っ引 / 諸藩の目明しと十手預りの博徒
七 捕物の実際
   捜査から逮捕まで / 代表的捕物・忠弥御用! / 各種の捕り方と捕物道具
八 お白洲と牢獄
   尋問の場所と条件 / 拷問の実際 / 責問・拷問の種類と方法 / 判決と入牢
九 犯罪と刑罰
   死刑とその方法 / 遠島以下の刑 / 無神経な映画の判決
一〇 与力・同心の私生活
    お成り先ご免の粋姿 / 薄給で贅沢な八丁堀暮し / 女湯の刀掛け
一一 名判官ものがたり
    『大岡政談』と越前守 / 名判官と名裁判
一二 訴訟・評定所
    出訴から判決まで / 箱訴と越訴 / 評定所の機構と運営
一三 民政長官の町奉行
    江戸の民政と町年寄 / 名主以下の町役人 / その他の所管事項 / 付・火付盗賊改
一四 最後の町奉行所
    官軍江戸へ迫る / 美しき奉行所明渡し
 あとがき
 付録
  江戸町奉行・大坂町奉行一覧 / 有名事件の判決文 / 江戸町奉行所見取図 / 八丁堀細見絵図
 索引


犬養 孝・文 (いぬいたかし) 入江 泰吉・写真 (いりえたいきち)
「万葉の大和路」 (まんようのやまとじ)



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*223頁 / 発行 昭和62年

*カバー文
日本人の心情の原点「万葉集」の魅力を余すところなく伝える秀歌ガイド決定版。カラー写真多数。

*目次
山の辺の道
飛鳥
奈良
葛城
吉野など
万葉の花
 あとがき


井上 光晴 (いのうえみつはる)
「死者の時
他一編」 (ししゃのとき)

*発行 昭和49年

*目録文
太平洋戦争の末期、戦死者を呼ぶ霊媒者の苦悩と特攻隊員の若者の苦悩を描く中で゛死者の時"を生きる人々の姿を浮彫りした傑作長篇。 橋川文三解説



井上 靖 (いのうえやすし)
「真田軍記 他七編」
 (さなだぐんき)

*290頁 / 発行 昭和49年

*目録文
戦国の世を生きる武将や下級武士の運命を描いた歴史小説集。真田家の興亡をめぐる連作「真田軍記」の他「篝火」「桶狭間」等を収める。 杉本春生解説



井上 靖 (いのうえやすし)
「自選 井上靖詩集」 (じせんいのうえやすしししゅう)


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*190頁
*発行 昭和56年

*目録文
井上文学の中でも重要な一面をなしている散文詩の世界を、著者の選によって編んだ魅力の一冊。


井上 靖 (いのうえやすし)
「天平の甍 他一編」 (てんぴょうのいらか)


*カバー・守屋多々志
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*274頁 / 発行 1968年

*カバー文
 天平時代、日本の仏教に戒律をもたらすために、遣唐船で唐に渡った四人の留学僧の足跡をたどりながら、深い孤独と虚無感のうちに、民族の運命を凝視した歴史小説。他に、死に直面した人間の恐怖を冷やかに描き、残酷なユーモアさえ漂わせる傑作短篇『補陀落渡海記』を併載。

*目次
天平の甍
 『天平の甍』参考地図
 補注
 鑒真略年譜

補陀落渡海記

 解題 山本健吉
 二つの僧の物語 河上徹太郎
 四高の先輩たち 杉森久英
 代表作品解題
 参考文献
 年譜
  挿絵 福田豊四郎


今西 錦司 (いまにしきんじ)
「山の随筆」 (やまのずいひつ)


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*299頁
*発行 昭和54年
*カバー画・畦地梅太郎「山をゆく」

*カバー文
「棲み分け理論」で世界的に著名な生物学者の山岳紀行。お膝元の京都北山に始まり北アルプス、日高、大興安嶺をへて、ヒマラヤをうかがう、今西流思索と探険の登山術の粋。想い出の山・想い出の人。