絶版文庫書誌集成

未分類絶版文庫 【き】

木々 高太郎 (きぎたかたろう)
「人生の阿呆」
 (じんせいのあほ)
創元推理文庫



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*254頁
*発行 1988年

*カバー文
比良カシウを製造販売し、飛ぶ鳥を落とす勢いの実業家比良良三宅で、無産党の弁護士高岡日出夫の射殺体が発見された。捜査の結果、犯行があったと目される日に、比良の長男良吉がシベリアへ向けて旅立っていることがわかる……。本書は、恋と家庭と思想活動に苦悩する良吉の姿を描き、昭和十二年、直木賞を受賞し、著者の作家的地位を確立した作品である。初版の序文で木々は、探偵小説芸術論を提唱し、読者に挑戦状を叩きつけている。満々たる自信を秘めて世に問うた意欲作を、定本版の体裁を活かして文庫化した。

*解説頁 三位一体の『人生の阿呆』 宮本和男


菊地 秀行 (きくちひでゆき)
「怪奇映画ぎゃらりい」
(かいきえいがぎゃらりい)
小学館文庫


*カバーイラスト・浅野剛広
 カバーデザイン・三原清光
  (コロンビア クリエイティブ)
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*253頁 / 発行 2001年

*カバー文
 人はなぜ、人にあらざる世界に魅せられるのか!? ドラキュラ伯爵、フランケンシュタイン、ゾンビetc.ホラー映画の絶えざる人気が、その理由を物語る。だが、コンピュータグラフィックスにばかり頼る昨今のホラーシネマに、かつての怪奇映画の魅力はない。リアルタイムで人が怪物に変身する過程を目の当たりに見せつけられて驚きはするが、それは感動とは違う。
 伝奇小説家であると同時に怪奇映画の蒐集家としても有名な菊地秀行氏は、「我々はホラー映画を観て驚くよりも、震え上がらねばならない」という。《恐怖》こそ、想像の原点なのだから……。

*目次
【T】
はじめに奇術師ありき ── G.メリエスへ / ドワイト・フライの憂愁 / 「フランケンシュタイン」の遺産 / フランケンシュタイン創造者の悲劇  ── ああ、ジェームズ・ホエール / 女ドラキュラの淫靡さ / ホラーを甦らせた男 / 我が「血ぬられた墓標」 / 「恐怖の足跡」の足跡 / 血しぶきの魔術師 / H.G.ルイス / ジョージ・A.ロメロと「生ける死者の夜」 / もうひとりの狂人/アンディ・ミリガンの世界 / 内に潜む狂気の描出者/クローネンバーグ
【U】
モンスター覚え書き / HOW TO MAKE MONSTERS / アメリカから来た玉手箱 / アメリカから来た玉手箱2 / アメリカから来た玉手箱3 / ある原形 / 我が家のアンソロジー
【V】
夜の末裔たち ── 吸血鬼映画ぎゃらりい / ラヴクラフト・オン・スクリーン / 怪奇映画五番勝負
【W】
怪奇映画ベスト一〇〇
あとがき


岸田 今日子 (きしだきょうこ)
「あの季この季」
(あのときこのとき)
知恵の森文庫(光文社)


*カバーデザイン・和田誠
 カバーイラスト・和田誠
 篆刻・矢吹申彦
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*198頁 / 発行 2002年

*カバー文
 黒猫の影は動かず紅葉散る ── 著者、中学二年生のときの処女作だ。以来、句歴ン十年。俳号は「眠女」。いつでも、どこでも瞬時に眠れるのが特技だから。子ども時代の思い出、忘れ得ぬ人々との交流、映画ロケや舞台公演の旅…。日本人ならではの自然観、生活観を凝縮した「歳時記」をひもときながら綴る、珠玉の俳句エッセイ。

*目次
 文庫版のためのまえがき
 1
  初句会 / 毛糸編む / 冬木立 / 薄氷 / 仔猫 / 春雨 / ぶらんこ / 蛙 / 泉 / 素足 / 柚子 / 霧
 2
  春隣 / 一人静 / 筍 / 草笛 / 蝉 / 流燈 / 木の実 / 肌寒 / 湯気 / 炬燵 / 梅林
 3
  初場所 / こがらし / 粉雪 / 雛の宴 / 日の永さ / 春を笑む / 六月 / 鬼薊 / 祭り / 秋の壺 / 金木犀 / 時雨ふる
 あとがきにかえて / 解説に代えて 佐野洋子 / 初出一覧


貴田 庄 (きだしょう)
「小津安二郎 東京グルメ案内」
(おづやすじろうとうきょうぐるめあんない)
朝日文庫



*カバー装幀・伊藤鑛治
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*227頁 / 発行 2003年

*カバー文
生涯を映画に捧げた小津安二郎は、その一方で銀座、浅草界隈をくまなく食べ歩く食通でもあった。資生堂パーラー、フランスパンの関口、とんかつの蓬莱屋、蕎麦のよし田などなど、小津の東京を今に伝える名店の数々。小津自身が残した詳細なメモを手がかりに「むかしの味」を訪ねる東京グルメガイド。

*目次
小津安二郎の愛した東京の味
 先附け / とんかつ / 鰻 / 蕎麦 / うどん / 天ぷらとお茶漬 / 鳥料理 / すき焼 / 桜鍋と鮟鱇鍋 / 寿司 / 洋食 / ロシア料理 / サンドイッチとシチュー / フランスパンとおでん / 佃煮 / 豆腐と団子 / 和菓子 / 洋菓子 / ジュースと果物 / 酒 / お愛想
付録 小津安二郎の「グルメ手帖」


北 杜夫 (きたもりお)
「壮年茂吉 『つゆじも』〜『ともしび』時代」
(そうねんもきち)
岩波現代文庫


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*249頁 / 発行 2001年

*カバー文
歌人であるとともに精神科医でもあった茂吉。医専教授就任、ヨーロッパ留学、病院焼失と再建への奔走と、激動の十年の軌跡をたどりつつ、臨床医としての、また生身の人間としての茂吉像を、茂吉中期の秀歌の新しい読み解きと興味深いエピソードとともに描きあげる。『青年茂吉』に続く、作家北杜夫の新しい世界を示すユニークな形式の力作評伝。

*目次
T 「つゆじも」時代
U 「遠遊」時代
V 「遍歴」時代
W 「ともしび」時代
 あとがき


北 杜夫 (きたもりお)
「茂吉彷徨 『たかはら』〜『小園』時代」
(もきちほうこう)
岩波現代文庫



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*275頁 / 発行 2001年

*カバー文
近代短歌を確立した斎藤茂吉の生涯を描く第三作.恋愛事件などのエピソードをふんだんに紹介しながら中年期の苦悩や迷い,人間くさい生き方を息子の目で活写し,歌人として最も充実した時期を迎えた茂吉の秀歌を,新しいまなざしで読み解く.昭和前期の時代状況の中で純粋な生き方を貫いた歌人の姿がいま鮮やかに蘇る.

*目次
T 「たかはら」〜「石泉」時代
U 「白桃」「暁紅」時代
V 「寒雲」〜「小園」時代


紀田 順一郎:東 雅夫編 (きだじゅんいちろう:あずままさお)
「日本怪奇小説傑作集1」 (にほんかいきしょうせつけっさくしゅう)
創元推理文庫(東京創元社)


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*496頁 / 発行 2005年
*カバーデザイン=間村俊一 / 版画=田中恭吉「失題」(1914)

*カバー文
イギリスに伍して、怪奇幻想小説の最も広大な沃野と、奥深い背景を備えている国は日本である。民話、説話から近世の草双紙を辿り今日にいたるまで、妖異奇談の類は膨大な数にのぼる。この傑作集は、日本の怪奇小説が最大限のおもしろさと多様性を発揮した、明治以降の精華を選りすぐったものである。読者よ、本書を手がかりとして、“もう一つの文学史”の発見に到達されんことを。

*目次
 日本怪奇小説の創始 紀田順一郎
茶碗の中 … 小泉八雲 / 海異記 … 泉鏡花 / 蛇 ―― 「永日小品」より … 夏目漱石 / 蛇 … 森鴎外 / 悪魔の舌 … 村山槐多 / 人面疽 … 谷崎潤一郎 / 黄夫人の手 … 大泉黒石 / 妙な話 … 芥川龍之介 / 盡頭子 … 内田百 / 蟇の血 … 田中貢太郎 / 後の日の童子 … 室生犀星 / 木曽の旅人 … 岡本綺堂 / 鏡地獄 … 江戸川乱歩 / 銀簪 … 大佛次郎 / 慰霊歌 … 川端康成 / 難船小僧 … 夢野久作 / 化物屋敷 … 佐藤春夫
 解説 東雅夫


貴田 庄 (きだしょう)
「原節子 わたしを語る」
(はらせつこわたしをかたる)
朝日文庫


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*237頁 / 発行 2013年
*カバー装幀・桂川潤 / カバー写真・報知新聞社

*カバー文
「偉い方とは知らなかった」小津監督のこと。好きな映画、ファッション、休日の過ごし方、結婚、引退についても。膨大な資料から選び抜いた発言とその背景を紹介し、女優という仕事に迷いながら、常に自分らしくあろうとした「伝説の女優」のホンネを明かす名エッセイ第二弾。

*目次
第一章 わたしの私生活 / 第二章 わたしの映画人生 / 第三章 わたしの好き嫌い / おわりに、または引退について / 文献紹介 / 原節子出演映画 / あとがき


北園 哲也 (きたぞのてつや)
「小説 ベイ・シティ・ローラーズ」
(しょうせつ Bay City Rollers)
秋元文庫YOUNG・シリーズ


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*発行 1977年

*目録文
ポップス界最大のアイドル、B・C・Rが、青春の愛と夢をひたすら音楽に賭け、多くの困難を克服して、ついに世界の檜舞台におどりでるまでを、ドラマチックに構成した物語

*内容
 第一章 出発 ― エジンバラの騎士たち
 第二章 友情 ― 青春の誓い
 第三章 絶望 ― ひとりぼっちの十代
 第四章 復活 ― ベイ・シティ・ローラーズのテーマ
 第五章 制覇 ― 青春に捧げるメロディ


北原 照久 (きたはらてるひさ)
「ブリキおもちゃ博物館」
 (ぶりきおもちゃはくぶつかん)
集英社文庫



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*206頁
*発行 1985年

*カバー文
ゼンマイ仕掛けの複葉機、クラシックカー(1910年代)、懐かしの鉄腕アトム、マグマ大使(1960年代)まで、素朴で暖かいブリキおもちゃが、いま静かなブーム。玩具収集家北原照久氏の1万点のコレクションの中から、優れた日本製品を厳選して紹介する、少年の日の愛と夢が甦るオリジナルカラー文庫。村松友視、氷室冴子、川崎徹、一条ゆかり氏他書き下ろしエッセイも収録。


貴道 裕子 (きどうひろこ)
「豆皿のたのしみ」
(まめざらのたのしみ)
京都書院アーツコレクション


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*251頁 / 発行 1997年

*紹介文
一般に手塩皿と呼ばれる可愛らしい皿の中でも口径が5センチに満たない程度のものを特に豆皿と呼んでいる。手軽に楽しめる豆皿から伊万里の高級品まで美しいカラー写真で一皿ずつ紹介。

*目次
豆皿のたのしみ 貴道裕子
変わり形
染付の豆皿・小皿
 型と版
 唐草文様の種々
白磁・青磁
色絵・その他


木下 真弘著 宮地 正人校注 (きのしたさねひろ / みやちまさと)
「維新旧幕比較論」
 (いしんきゅうばくひかくろん)
岩波文庫



*カバー原画・岩波文庫『河鍋暁斎戯画集』より
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*331頁 / 発行 1993年

*カバー文
明治維新によって、日本の社会はどのように変わったのか。当時、太政官官吏として政治の中枢に身をおいていた木下真弘(1824−97)が、明治新政の具体的諸成果を、旧幕府の実態と一つ一つ比較しながら明らかにした史論。岩倉具視の命を受けて執筆されたもので、維新当時の民衆の実態に接近できる一級史料である。原題「新旧比較表」。

*目次
 凡例
新旧比較表(編年)明治九(一八七六)年九月
新旧比較表(族別)明治一〇(一八七七)年二月
新旧比較表(社会)明治一〇(一八七七)年九月
 校注 (宮地正人)
 解題 (宮地正人)


木村 久邇典 (きむらくにのり)
「帝国軍人の反戦 ― 水野広徳と桜井忠温」
 (ていこくぐんじんのはんせん)
朝日文庫



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*266頁
*発行 1993年
*カバー装幀・加藤裕

*カバー文
第一次世界大戦後、ヨーロッパの惨状を視察した水野広徳(みずのひろのり)は、強硬な反戦論者となって軍職を去る。陸軍省新聞班長として脚光を浴びる桜井忠温(さくらいただよし)もまた、太平洋戦争の激動に翻弄されていく。日露戦争従軍記で名高い“軍人文士”の数奇な生涯から、“戦争と平和”の問題を考察する。

*解説頁・豊田穣


木村 東吉 (きむらとうきち)
「森と湖の生活 ボクが自然の中での暮らしを選んだ理由」
(もりとみずうみのせいかつ)
知恵の森文庫(光文社)


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*240頁
*発行 2001年
*カバーデザイン・パークデザインオフィス / カバーイラスト・小林マキ

*カバー文
東京でモデルとして活躍していた著者がアメリカで出会った理想の生活。それを実現させるために、彼は河口湖畔に移り住む決意をした! 家の建築費を浮かせるために自分でモルタルを塗った壁。妻や子供たち、母親への思い。アウトドア評論家として知られる著者が、「家」へのこだわり、その周りの大自然、家族のあり方を描く心温まるエッセイ!


清崎 敏郎 (きよさととしお)
「島人 ― 清崎敏郎句集」 (しまびと)
(ゆう)書林句集文庫


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*111頁 / 発行 1998年

*カバー文
収録作品より
歩をゆるめつゝ秋風の中にあり
麦秋の油のごとき海の照り
口曲げてそれがあくびや蝶の昼
滝の面になまぐさき日のさしにけり
ふぐりまで日焼けて日焼けて島の子は

*目次
序 富安風生 / 昭和二十八年 / 昭和二十九年 / 昭和三十年 / 昭和三十一年 / 昭和三十二年 / 昭和三十三年 / 昭和三十四年 / 昭和三十五年 / 昭和三十六年 / 昭和三十七年 / 昭和三十八年 / あとがき 清崎敏郎 / 解説 鈴木貞雄


京都美容文化クラブ編 (きょうとびようぶんかくらぶ)
「日本伝統の髪型 ― 櫛まつり作品集」
(にほんでんとうのかみがた)
京都書院アーツコレクション


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*271頁
*発行 1998年

*目録文
本書は、髪型・衣装の変遷、「櫛まつり」のあゆみを集大成した。

*目次
はじめに / 櫛まつり / 古墳時代 / 奈良時代 / 平安時代 / 鎌倉時代 / 室町時代 / 桃山時代 / 江戸時代前期 / 江戸時代中期 / 江戸時代後期 / 明治時代 / 大正時代 / 昭和時代 / 現代舞妓 / 伝統の髪型図 / あとがき / 作品目録


切畑 健編 (きりはたけん)
「日本の女性風俗史」 (にほんのじょせいふうぞくし)
京都書院アーツコレクション


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*255頁 / 発行 平成9年

*カバー文
 わが国の女性の服飾は、時代ごとの影響を受けて様々な変容を遂げてきた。西域の香りを伝える奈良朝の豊かな色彩と文様表現、十二単の優雅な王朝美、室町時代の辻が花、絢爛豪華な桃山の装束、そして慶長・寛文小袖や友禅染に代表される、洗練された意匠と高度な技が織りなす江戸の女性美。
 昭和初期の染織技術の枠を尽くして忠実に復原された、これら各時代の装束を実際に着装した姿で紹介。美しい結髪の数々も時代考証に基づいて再現する、華麗な女性風俗絵巻。

*目次
はじめに ―― 切畑健
古墳時代 織殿参進の織女
奈良時代 歌垣
平安時代 祭のころ
鎌倉時代 物詣の女房
室町時代 諸職の女たち
桃山時代 醍醐の花見
江戸時代前期 遊里の女たち
江戸時代中期 小町踊り
江戸時代後期 京女の晴着
染織祭りとその衣裳 ―― 切畑健
図版解説 / 切畑健


キンマサタカ トライアングル
「本当は怖い昭和30年代」
(ほんとうはこわいしょうわさんじゅうねんだい)
双葉文庫



*カバーイラストレーション・加藤裕将
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*親本画像
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「ALWAYS地獄の三丁目
本当は怖い昭和30年代」
*鉄人社
*226頁・単行本
*発行 2012年


*224頁 / 発行 2015年

*カバー文
昭和30年代は『みんな貧乏だったけど』『人情があって』『夢も希望もあった』今の日本人が失ってしまった大切なものが残っていた時代だった…しかし、そんなノスタルジィは記憶が極端に美化されたものだということは、ちょっと調べればすぐに分かります。暴力とカネが全てな日本の暗黒時代へようこそ!

*目次
第一部 日常生活も危なかった編
 国民の大部分が貧困状態の超格差社会だった
 物価の値上がり方がハンパじゃなかった
 輸入品はバカ高で庶民は買えなかった
 ほとんどの家がボットン便所だった
 女性の自殺者は現在よりずっと多かった
 不潔だったせいで感染症の死者が多かった
 妊娠中絶手術は今より5倍も多かった
 日本人の40%は寄生虫に感染していた
 家は風呂なしで数日に一度の銭湯が基本だった
 電話を借りるとしっかりお金を取られた
 ジュースには危険な添加物がたくさん入っていた
 主要な燃料は自殺でお馴染みの“アレ”
 有名企業もカネ儲け主義で大惨事を起こす
 勝手に玄関に上がり込む押し売りが蔓延していた
 危険な農薬で育てられていた昭和の野菜
 家の中を我が物顔でネズミが闊歩していた
 救急車がなかったので急病や大ケガは致命的だった
 プライバシーのない相互監視社会だった
 河には貧しい水上生活者が住んでいた
 街には物乞いがあふれていた
 新生児の死亡率は今より20倍も高かった
 コラム 昭和30年代はこんなモノが流行っていた
第二部 トンデモだらけの社会編
 家庭の常備薬で重い副作用や危険な薬害が次々に発生した
 米軍人の犯罪は今以上にスルーされていた
 昭和37年東京の被曝量はチェルノブイリ事故直後と同レベルだった
 平均寿命は今より15年も短かった
 血は貧困層の貴重な収入源になっていた
 発がん性のあるアスベストを建物に使いまくっていた
 ポットン便所のウンコは海に捨てていた
 死人が出るほどの学生デモが行われていた
 総理大臣がヤクザを手下に使っていた
 肉体労働者の命は驚くほど安かった
 大事故を起こしても大企業だから無罪
 個人情報はダダ漏れでプライバシーはナシ
 公害病の全盛期で国民が次々と謎の奇病にかかった
 危険を無視して原発建設を推進した
 重大な原発事故が隠蔽されていた
 常に戦争の恐怖にさらされていた
 台風で5000人規模の犠牲者が出た
 ヤクザ同士の抗争が多発していた
 電卓が車よりも高かった
 あらゆる面で男女は不平等だった
 どこでも喫煙 ポイ捨てし放題だった
 労働者がしょっちゅう暴動を起こしていた
 街全体が悪臭を放っていた
 コラム 少しくらいは良かったこともあった昭和30年代
第三部 問題だらけの学校生活編
 無茶な学校行事で生徒が大勢死んだ
 小学生は直接殺虫剤をかけられていた
 野球部じゃなくても男子はほぼ丸刈りが強制
 中学校を卒業したら働くのが普通だった
 大学に行きたくてもほとんどの人が行けなかった
 チビッコたちがもれなくナイフを持ち歩いていた
 問題教師や不適格教師がゴマンと存在していた
 体罰は当たり前『教育』と書いて『殴る』と読む
 子どもが多すぎてキメ細かい授業などできなかった
 小学生は虫歯が当たり前だった
 コラム “キレる老人”を産んだのは30年代だった?
第四部 不便が当たり前の交通編
 東京〜大阪間の移動に7時間もかかっていた
 観光目的での海外旅行はできなかった
 車は事故を起こすのが当たり前だった
 船の移動はとにかく危険だった
 電車にも危険がつきものだった
 自動車のエンジンは公害製造機だった
 オートバイはノーヘルOKでライダーたちは死にまくった
 自家用車は贅沢品しかし夏は蒸し風呂だった
 沖縄はまだアメリカ領で通貨はドル渡航にはパスポートが必要だった
 バス事故による死者は現在の18倍もあった
 飲酒運転が当たり前のように行われていた
 地下鉄で爆破事件が起きた
 通勤ラッシュの電車の中は今より地獄だった
 飛行機の墜落率は現在より10倍以上高かった
 自転車すら高くて買えなかった
 自転車には税金がかけられていた
 コラム 昭和30年代の実情が描かれた映画
第五部 世の中犯罪だらけ編
 凶悪な少年犯罪が多発していた
 少女によるエグい犯罪が多かった
 人間の肉が薬として売られていた
 猟奇殺人犯のヤバさは今以上だった
 外国人が起こした犯罪はスルーされた
 右翼も左翼も目的のためには殺人を厭わなかった
 身代金目的の誘拐事件が流行り出した
 売春宿では人身売買が行われていた
 粗暴犯や強姦魔がケタ違いに多かった
 本当に変なオジサン≠ェ巷にたくさんいた
 非合法だらけのスラム街が存在していた
 取り調べは暴力が当たり前証拠なしでも有罪になった
 オヤジ狩りはこの頃始まった
 児童ポルノどころか幼女プレイも日常茶飯事だった
 幼児が殺される事件は現在の12倍もあった
 児童虐待どころか子殺しも頻発していた
 少女を風俗で働かせることに抵抗はなかった
 差別と偏見が犯罪捜査にも影響していた?
 薬物中毒患者はそこら中にいた
 コラム 昭和33年赤線廃止、そのとき歴史が動いた!
第六部 楽しければ何でもアリ編
 テレビが超高価で月賦でどうにか買うレベルだった
 芸能界は暴力団とズブズブだった
 火遊びで子どもたちによる爆発事件が多発
 強烈な破壊力を持つ2B弾が遊び道具だった
 少年少女の間で“合法ドラッグ”が大流行した
 駄菓子屋ではリアル注射器も売られていた
 ふらっと入った飲み屋はたいていぼったくりだった
 オマケ付きお菓子はコンプガチャの元祖
 マッチを片手に放火するのが小学生の遊びだった
 女子中学生による援交は野放しだった

 昭和30年代年表