絶版文庫書誌集成

角川文庫 【の】

野坂 昭如 (のさかあきゆき)
「ゲリラの群れ」 
(げりらのむれ)


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*386頁
*発行 昭和45年
*カバー装幀・黒田征太郎K2

*カバー文
「ゲリラの群れ」は、野坂さんの小説の中では珍しく、ぼやきだけにとどまらずに、攻撃的な痛快な小説である。カンパイはじめ、機智横溢、鬼才縦横のゲリラたちが舌一枚をたよりに、片っ端から巨大権力に挑戦してまわる。われわれ非力な庶民は、胸のつかえが下りて快哉を叫ばずにはいられない。(田辺聖子・解説より)

*解説頁・田辺聖子

野田 秀樹 (のだひでき)
「少年狩り 野田秀樹戯曲集1」
(しょうねんがり)


*カバー・まりの るうにい
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*265頁 / 発行 1982年

*カバー文
 登場人物 ── 西田幾多郎、護良(もりなが)親王、サン・テグジュペリ、少年1・2・3、あんあん、のんの、立の木リサ、その他 ── をいちいち説明してもはじまらない。南北朝時代から600年をへだてた世紀末、すなわち現代の、たとえば「人に刃物を持たせると危ない」ような暑い夜、愛の絆などが問題になるのではけっしてなく、「うつつの世は夢、夜の夢こそまこと」である現世において、「月の光と鏡のいたずら」によって事が起き、鎮まり、ついに「鏡の海の果ては、行く先々で千夜一夜」という言葉で果てる、烈しさのあまり人の手を焼く、華麗不遜な、失なわれゆくものの物語。

*目次
少年狩り 末はあやめも知れぬ闇
赤穂浪士 昆虫になれなかったファーブルの数学的帰納法
 付・野田秀樹略歴
 解説 加藤松二郎