*装画・コクトー「竪琴のオルフェ」
(C)EDERMIT
vision a succesion.
カバーデザイン・小林真里
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*342頁 / 発行 1996年
*カバー文
本書の執筆時に、コクトーは五十七歳だった。第二次大戦が終結して間もない、占領下の陰惨な記憶も鮮やかな時点で、自身の死を意識しつつ書かれた本書は、ラディゲ、サティ、プルースト、ディアギレフら、その多くは世を去っている親しい友人たちの的確で魅力的な人物論がちりばめられ、エスプリにみちたコクトーの姿と透徹した芸術観が浮かびあがってくる。「死について」「言葉について」「美について」「線について」など、「射撃姿勢をとらずに凝っと狙いを定め、何としてでも的を射抜く」というその手並みを味わいながら、読者は、コクトーの真摯さとそこに寄り添っている孤独の深さに導かれることだろう。
*目次
会話について / ぼくの幼年時代について / ぼくの文体について / 仕事について
また 伝説について / レーモン・ラディゲについて / ぼくの容姿について / ぼくのさまざまの逃亡について
/ フランスについて / 演劇について / ディアギレフについて また ニジンスキーについて
/ 映画における驚異について / 友情について / 夢について / 読書について /
尺度(ムジュール)について / 幽霊屋敷について / 苦しみについて / 死について
/ 軽薄ということについて / パレ=ロワイヤルについて / 魂の操舵について
/ キヨーム・アポリネールについて / 笑いについて / 存在なしに存在することについて
/ 言葉について / 若者たちについて / 美について / さまざまの風俗について
/ 線について / ある無言劇について / 責任について
あとがき / 註記 / 訳註 / 訳者あとがき / 文庫版訳者あとがき / 本文主要人名索引
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