*カバー装画・水戸成幸
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*251頁・上下二段組頁 / 発行 昭和38年
*カバー文
いっぱしのヤクザを気どるチンピラの次郎は、新宿の盛り場の裏通りで、不良少年にからまれ、いまにも自動車に連れ込まれようとしている美しい少女を救ってやった。少女は樺島真実という、横浜の山の手に住む名家の令嬢であった!
貧しい境遇に育ち、新聞配達のアルバイトをしながら中学に通い、卆業後はパチンコ屋の店員をしていた次郎は、やがて「組」に拾われたのであったが、その根は純心であった!
世間知らずの令嬢とチンピラやくざの少年 ― 、このまったく異質な世界に住む二人の若者のチグハグで奇妙な関係がここに始まった! そして……!?(「泥だらけの純情」)
― 表題作の他、昭和二十七年度直木賞受賞作「罪な女」など全十編収録の傑作短編集!
* 目次
罪な女 / さようなら / 女だけの業 / 姉妹の恋 / にんじん / 白い百足虫 / 浮寝
/ 薊のお綱の歩いた道 / 流れ螢 / 泥だらけの純情
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