絶版文庫書誌集成

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ダイアン レイク・デボラ ハーマン著 山北 めぐみ訳 (やまきためぐみ)
「マンソン・ファミリー 悪魔に捧げたわたしの22カ月」
(manson family)
ハーパーBOOKS(ハーパーコリンズ・ ジャパン)


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*600頁
*発行 2019年
*表紙写真・andrey-I/Shutterstock.com / ブックデザイン・albereo

*カバー文
1967年、14歳のダイアンはチャールズ・マンソン率いる“ファミリー”の一員になった。セックスとドラッグが蔓延するLAでヒッピーになった両親に捨てられ、ようやく見つけた居場所だった。だがチャールズの微笑みは暴力的な支配に変わり、ファミリーは無差別殺人を犯すカルト集団へと変貌していく。一夜に女優シャロン・テートら5人を惨殺するまで――。事件から50年、初めて明かされる衝撃の内幕!


太平洋戦争研究会 (たいへいようせんそうけんきゅうかい)
「日露戦争がよくわかる本」
 (にちろせんそうがよくわかるほん)
PHP文庫



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*362頁
*発行 2004年
*装丁・亀海昌次 / 装丁写真・近現代フォトライブラリー

*カバー文
東洋の小国日本が屈指の軍事大国ロシアを打ち破り、全世界を驚嘆させた日露戦争。わずか100年前の出来事だが、二〇三高地、日本海海戦などの断片的な知識はあっても、この戦争がなぜ起こり、いかなる経韓によって勝ったのかを整理して理解するのは難しい。本書では、20の設問に答えるかたちで史実の流れをわかりやすく解説した。知識ゼロからでもよくわかる手軽な入門書。文庫書き下ろし

*目次
 はじめに
第1問 日露戦争は、いつ、どこでおこなわれたのですか。日本が勝った戦争だそうですが、初めから勝てると思って始めたのですか。
第2問 日本はなぜロシアと戦うことになったのですか。最大の問題は韓国(朝鮮)だったといわれますが、どういうことですか。
第3問 日露戦争が始まったとき日本はどの程度の軍隊を持っていたのですか。そして、戦争はどんな形で始まったのですか。
第4問 日露戦争は百年前の戦争ですが、当時の日本はどんな社会だったのですか。またロシアはどんな社会だったのでしょうか。
第5問 日本を応援する外国はあったのでしょうか。
第6問 旅順攻略戦・その1 旅順で激しい戦闘があったと聞きますが、なぜ旅順が戦場になったのですか。どんな戦闘があったのですか。
第7問 旅順攻略戦・その2 旅順攻略戦で多くの将兵が死んだのはなぜですか。間違った作戦をたてたからですか。
第8問 旅順攻略戦・その3 旅順攻略戦における二〇三高地というのはどんなところだったのでしょうか。二〇三高地を日本軍が占領して、旅順攻略戦が終わったのでしょうか。
第9問 旅順攻略戦・その4 二〇三高地を落として旅順は自動的に陥落したのですか。
第10問 旅順のほかは、どんな戦場が有名ですか。
第11問 日本海海戦はよく聞きますが、ロシアのバルチック艦隊は本当に全滅したのですか。
第12問 当時の兵器はおもにどんなものですか。戦車や飛行機もあったのですか。最新鋭の兵器としてはどんなものがありましたか。
第13問 戦費もかかったと思いますが、税金でまかなったのですか、借金でまかなったのですか。
第14問 乃木希典や東郷平八郎という名前はよく聞きますが、どんな役割を果たした人ですか。
第15問 日本とロシアのどちらが先に「講和しよう」といいだしたのですか。また、どんな条件で講和が成立したのですか。
第16問 日本が得た最大の利益は何だったのでしょうか。
第17問 日露戦争のあと、韓国や満州はどうなりましたか。中国は満州を返せと、日本へ迫らなかったのですか。
第18問 日露戦争に勝って、、日本の国際的地位もあがったのでしょうか。日本人のプライドも大きくふくらんだのでしょうか。
第19問 日露戦争のあと、日本の軍備はどれぐらい縮小されたのですか。
第20問 日露戦争はよく世界に衝撃を与えたといわれますが、どういう理由からですか。
 日露戦争 関連年表


高階 秀爾 (たかしなしゅうじ)
「近代美術の巨匠たち」
(きんだいびじゅつのきょしょうたち)
岩波現代文庫


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*273頁 / 発行 2008年

*カバー文
「光」を追求したモネ、不遇の天才セザンヌ、女性美を絵筆で讃えたルノワール……。印象派以降、エコール・ド・パリ派に至るまでの近代美術史に偉大な足跡を残した巨匠十三人の評伝集。画家たちの生い立ちや人柄、人生の栄光と悲哀、名作が誕生した背景などを、豊富なエピソードとともに生き生きと描く。

*目次
 序
モネ 「私は生まれた時からきかん坊であった……」
セザンヌ 「動いちゃいけない。林檎が動くか!」
ルドン 「私はただ芸術を創造しているだけなのだ……」
ルノワール 「乳房とお尻にたいして優れた感覚を持っている画家は……」
ユトリロ 「何も飲まずに描くなどということは考えられない……」
モディリアニ 「さあ、一枚五フラン……」
ゴーガン 「これからは絵を描くんだ…毎日ね」
ピカソ 「何百という鳩がいるんだ……」
ゴッホ 「赤と緑で人間の恐ろしい情念を……」
ロートレック 「自由を奪われた者はすべて死に向かう……」
ボナール 「その娘たちの顔を思い出して……」
デュフィ 「色彩の魂である光のための闘い……」
ルソー 「今ほんとうに画家と言える人は君と僕だけだ……」
 あとがき / 参考文献
 現代文庫版へのあとがき
 索引


高倉 一編 (たかくらはじめ)
「秘密の本棚T 縛りと責め 幻の雑誌1953〜1964の記録」
(ひみつのほんだな)
徳間文庫


*カバーデザイン・鈴木祥之
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*679頁 / 発行 1998年

*カバー文
昭和二十一年創刊の『奇譚クラブ』誌は、当初実話雑誌として始まったが、昭和二十七年よりSMに的を絞り、多くの読者の賛同を得た。ところが、昭和三十年猥褻図書として発禁処分を受ける。昭和三十一年四月号(復刊三号)より伏せ字の制約が解除される。戦前はSMというだけで「変態」の汚名をうけた異端の世界は、ここに新たな形で花開いた。本書は、その多彩な世界をフィクション、告白、論文にて纏めた。

*目次
■フィクション篇
 お町の最期 花巻京太郎 / アブノーマル・ファンタジー 岡田咲子 / 白面鬼 竹谷十三 / 痛められし桃の実 原作セシル・フォーレ 翻訳・鴉嘔吐夫 / 運命の少女 嵯峨紀世 / 月明に泣く 川村操 / 受刑の肌 近藤一 / 遊女八重路の責め 本田由郎 / お加代源三郎旅日記 藤木仙治 / 地獄宿 伊藤晴雨 / 製絲工女 / 姫鏡 桂牧次郎 / 村の祭礼 大中忠 / 嫁供養 三条卓夫 / 白い玩具 真木不二夫 / うつぼかずら 巽羊三郎
■告白手記篇
 悪癖 榎本利子 / 飼育 久留木栄 / 狙われた女給の手記 日下絹子 / 虹のアジサイ 東雪枝 / サジ女学生とその奴隷 鷹島みどり / 桃色のベールに包まれて 川端多奈子 / お仕置遊戯 桜井美知子 / サド女性の弁 秋葉マリ / 男のサドと女の愛 糸島博 / 女水兵哀史 市田健次郎 / 『吊り責め』の実験 岸本青柳 / 口責めと幾何学図形 久留木栄 / 『吊り手しばり』について 林千恵三 / 煙草責の構想とアイデア 洗井保 / 見世物とサディズム 土屋淑人
■小論文篇
 緊縛に関する十二章 辻村隆 / 縄をめぐる随想 久留木栄 / 木馬責に関するノート 甲斐仁参 / 操り責に関するノート 甲斐仁参 / 風の町から 山辺まゆみ / 続・風の町から 山辺まゆみ / 白豚 交野弘 / 捕縄術入門 嶽収一 / 「責め場面」の空想的読書法 真奈部益夫 / 文学及び歴史に現れたるサディスムス  仁比山等 / 草双紙に於ける責場の研究 沖竜彦
『奇譚クラブ』のこと 高倉一 / あな懐かしや、奇譚クラブ 団鬼六


高倉 一編 (たかくらはじめ)
「秘密の本棚U マゾヒストの歓び 幻の雑誌1953〜1964の記録」
(ひみつのほんだなU)
徳間文庫



*カバーデザイン・鈴木祥之
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*477頁 / 発行 2000年

*カバー文
昭和二十一年創刊の「奇譚クラブ」の黄金期からMの話を中心にアンソロジーを組んだ。復刊後の昭和三十年代にSM誌としての性格をあきらかにして、読者のさまざまなる心情の告白や、体験手記が花開いた。すべてが、ホンモノの感覚に満ちており、読者の共感を得る物が多い。特に告白、小論文はこの雑誌の性格を良く表していて、現代でもなかなか読めない貴重な内面の吐露となっている。

*目次
■フィクション篇
マゾヒストの会 ソフィア伯爵夫人著/沼正三訳 / 奈緒美 蒼野礼 / 愛は被虐とともに 真木不二夫 / 被縛症 高村民子 / まぞひすと・さじすと 富岡陽夫 / 蛇性のマゾ女 波銅悦郎 / 独りぼっちのマゾ? 長岡変一郎 / マゾヒズムの谷間 鍵村江津子 / 被虐花 越野春夫 / 愛犬譚 扇町秋子
■告白手記篇
被虐の一日 吉田慈一 / 屈辱の一夜 恒川文彦 / マゾヒストの果て 福田英一 / 長期刑 古川裕子 / しいたげられるよろこび 林田澄子 / 女王様ごっこ 飛田良二 / ああこの恍惚境 小村二郎 / 悲しきはマゾヒストの告白 三根耕二 / 縄の魅力 川端多奈子 / お仕置きを求める乙女 藤川力行 / 二人だけの協約書 南条三吉
■小論文篇
快楽 一ノ瀬悦子 / 『奴隷を求む』 三原寛 / М男の独白 文津部三郎 / 自分で自分を後ろ手に縛る方法 伏屋春江 / 私の好きな女靴 波路洋 / 馬と女性 鞍良人 / 跨がる女性 鞍良人 / 長靴愛好癖について 天沼盛英 / 乗馬服と長靴と鞭 森本愛造 / 乗馬靴への執着 池田継男 / ある女優の乗馬日記より 倉仁成人
 マゾヒズム私見 高倉一


高田 三九三・松田 務 (たかださくぞう・まつだつとむ)
「民踊の旅」
(みんようのたび)
真昼文庫(新興出版社)


*そうてい・滝平二郎
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*254頁 / 発行 1963年

*目録文
代表的な日本民謡の踊り方20種を豊富な写真で解説

*カバー文
本書の特色
 1 ソーラン節から黒田節までのわが国に伝わる代表的な民謡踊り20曲の踊り方。
 2 民俗芸能保存の意味から,唄・踊りとも現地に伝わる原型の再現を意図した。
 3 唄の由来、その土地柄など、著者が現地を訪ねて採録した資料をもとに解説。
 4 踊りのフリを、豊富な写真と懇切丁寧な解説でわかり易く集成した初の試み。
 5 踊り方の写真モデルは著者みずからと民謡研究会の一流メンバーがあたった。

*目次
序 新元鉄雄 / ソーラン節(北海道) / 花笠踊り(山形県) / 会津磐梯山(福島県) / 日光和楽踊り(栃木県) / 八木節(群馬県) / 磯節(茨城県) / お江戸日本橋(東京都) / 三階節(新潟県) / 佐渡おけさ(新潟県) / 相川音頭(新潟県) / 木曾踊り(長野県) / 農兵節(静岡県) / ちゃっきり節(静岡県) / 麦や節(富山県) / 越中おわら節(富山県) / 福知山音頭(京都府) / 安来節(島根県) / 阿波踊り(徳島県) / 黒田節(福岡県) / おてもやん(熊本県) / あとがき / 写真撮影 高田三九三



高田 透 (たかだとおる)
「陶芸の文様 Pattern of Ceramic Art」
(とうげいのもんよう)
青幻舎


*装丁・大西和重
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*254頁 / 発行 2006年

*カバー文
隆盛を誇った古九谷(一六四八〜一六八八年)が絶えて凡そ二百年後、加賀・大聖寺藩(一八六五年〜)は、九谷焼の復興を図るため京都より永楽和全を招請しました。本書に収録された色絵磁器の下絵(明治〜大正)は、古九谷、伊万里、赤絵、色鍋島、柿右衛門のほか、中国の影響を受けたものも見受けられますが、いずれも斬新な創作性に富み、当時の流行を知ることができます。また、殖産興業政策の一環としての陶業の輸出は、欧米嗜好による作風も見られ興味深いものがあります。約二百点に亘る彩色下絵は、平面図、展開図、縁文様などで構成されており、陶芸はもとより各種工芸の資料、および近代色絵磁器の傾向を知るうえでも、貴重な資料となるでしょう。

*目次
文様下絵からの考察 山崎脩
口絵
彩色下絵 ― 平面図
彩色下絵 ― 展開図
彩色下絵 ― 縁文様
彩色下絵 ― 草花・人物文様ほか
大聖寺伊万里 高田 透


高田 博厚 (たかだひろあつ)
「分水嶺」
(ぶんすいれい)
岩波現代文庫


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*388頁 / 発行 2000年

*カバー文
三十年に及ぶヨーロッパの激動期を生きぬいてきた芸術家の赤裸々な記録。大戦前夜の暗い谷間の時代、レジスタンス、解放、波瀾の現代史を背景に、ロマン・ロラン、アラン、ガンジーらの知識人との親交、多くのパリに住む日本人の生態等が、幾多の「分水嶺」を経た著者のもつ鋭い感性と詩情あふれる筆で克明に描かれる。

*目次
T 郷土を去る
U 地中海
V パリ
W クラマールの夏
X 森の孤独
Y リラの花の家
Z ボエミアン
[ 呪われた詩人(ル・ポエト・モーディ)
\ 未生前の光(ラ・ルミエール・ナタール)
] 第二次大戦
]T 占領されたフランス
]U レジスタンス
]V 「詩」と「真実」
]W ドミ・モンド
]X 戦後
 後記
解説 粟津 則雄


高田 宏 (たかだひろし)
「雪古九谷」
(ゆきこくたに)
人物文庫(学陽書房)


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*253頁 / 発行 2001年
*カバー装画、装丁・西のぼる

*カバー文
 ── 「殿さまの気に入ろうが、気に入るまいが、何百年の後の人でも引き込まれる絵を残さねばならん…。(本文より)」
江戸初期の短期間、加賀国大聖寺藩で制作され、世界美術史上の名品を残した謎の彩色磁器「古九谷」。藩主前田利治、窯場奉行後藤才次郎、そして絵師の太吉ら九谷焼に情熱を傾けた人々の真実の姿に迫る長編小説。

*目次
第一章 雪の夜の九谷村 / 第二章 加賀三代藩主前田利常 / 第三章 九谷窯場奉行後藤才次郎 / 第四章 花ふぶきの九谷村 / 第五章 金掘り切支丹磔刑(たくけい) / 第六章 大聖寺(だいしょうじ)藩七万石城下 / 第七章 山桜散華図大平鉢 / 第八章 蝉しぐれの九谷村 / 第九章 後藤才次郎忠清帰藩 / 第十章 絵師久隅守景 / 第十一章 みぞれ降る九谷村 / 第十二章 裸女幻舞図大平鉢 / 第十三章 春遅い九谷村 / あとがき / 〈解説〉新井満


高野 澄 (たかのきよし)
「宣教師が見た織田信長」 (せんきょうしがみたおだのぶなが)
徳間文庫


*カバーデザイン・秋山法子
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*251頁 / 発行 1992年

*カバー文
一五六八年、織田信長は足利義昭を奉じて入洛、天下に王手をかけた。しかし翌年、義昭の宿舎・本圀寺が襲撃され、前途に不安を覚えた信長は二条城の建造にかかる。信長はそこで宣教師ルイス・フロイスと出会い、キリスト教の布教に力を貸した。揺らぎ始めた寺院勢力と対立させ、宗教全般を支配下におく政策だったのか ―― ? キリスト教世界の視点から、新しい信長像と日本像が浮かび上がる。書下し力作評論。

*目次
第一章
 第一節 ―― マラッカ・一五四八年 / 第二節 ―― ザビエルと信長 / 第三節 ―― 信長の前半生
第二章
 第一節 ―― イエズス会と信長 / 第二節 ―― 岐阜で信長と会見 / 第三節 ―― 本願寺と南蛮寺 / 第四節 ―― 安土 / 第五節 ―― ジュスト高山右近 / 第六節 ―― 巡察師ヴァリニャーノ / 第七節 ―― 天正十年六月二日・本能寺
第三章
あとがき


高野 澄 (たかのきよし)
「伝 宮崎滔天 《日中の懸橋》」
 (でんみやざきとうてん)
徳間文庫



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*311頁
*発行 1990年
*カバーデザイン・秋山法子

*カバー文
自由民権運動のなかで育ち、転じてキリスト教徒となった宮崎滔天だが、やがて大陸雄飛の志を抱いて中国に渡り、清朝打倒のために働く革命家孫文の名を知った。折しも孫文は広州での蜂起に失敗して日本に亡命していた。帰国した滔天は、孫文と深く交わり、中国革命の援助に死力を尽くした。本書は、ロマンと義侠の志士・宮崎滔天の、無私無欲の人間像と中国革命の実情をあきらかにする躍動に満ちた史伝だ。


鷹羽 狩行 (たかは しゅぎょう)
「山河 鷹羽狩行句集」
(さんが)
ふらんす堂文庫 精選句集シリーズ


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*85頁
*発行 2010年
*「栞(岡野弘彦)」付き
*装丁・山岡喜美子

*帯文
年迎ふ 山河それぞれ 位置に就き
傘寿記念の自選句集
既刊句集の一万余句の中から三三三句を選び、題名を「山河」としたが、三パーセントにしぼるというのは生易しいことではなかった。虚子の言葉に「選は創作なり」があるが、今回「自選こそ創作」の思いを強くした。(あとがき)


高橋 治 (たかはしおさむ)
「青魚下魚安魚讃歌」
 (あおざかなげざかなやすざかなさんか)
朝日文庫



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*173頁
*発行 1995年
*カバー題字=坂野雄一 / カバー写真=米谷啓二郎 / カバー装幀=熊谷博人

*カバー文
安くて、美味しいイワシ、アジ、サバ……。下魚といわれる青魚に惚れて日本中を食べ歩き、漁師との出会いや民宿、料理屋で魚を味わう喜びを綴る。傑作料理など青魚の食べ方の秘伝をカラー写真とともに紹介。釣歴50年の著者ならではの「うんちく」の世界が展開される。名店ガイドも兼ねる。


高橋 治 (たかはしおさむ)
「蕪村春秋」
 (ぶそんしゅんじゅう)
朝日文庫



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*269頁
*発行 2001年
*カバー装幀=熊谷博人 / 題字=坂野雄一 / 挿画=蕪村筆「奥の細道図」松島(京都国立博物館蔵)

*カバー文
蕪村に狂う人、蕪村を知らずに終わる人。世の中には二種類の人間しかいない ―― 与謝蕪村の豊潤多彩な世界を大胆かつ華麗に読み解いた、著者念願にして会心の蕪村論。映像作家として培った斬新な視点と鋭い洞察力により、絵画的な蕪村の句が、いま動き始める。

*解説頁・尾形仂


高橋 克彦・杉浦 日向子 (たかはしかつひこ / すぎうらひなこ)
「その日ぐらし ― 江戸っ子人生のすすめ」
 (そのひぐらし)
PHP文庫



*装幀・亀海昌次
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*208頁 / 発行 1994年

*カバー文
「持家なんぞけちくせえ」「米が切れたら稼ぎにいく」「江戸っ子気質は火事のせい」など、驚異の自由人・江戸人の生活と心意気を快活に解き明かす、異色の対談集。ローン知らずの“その日ぐらし”、“出世”なぞどこ吹く風…とお気楽・気ままな刹那主義は、世紀末の現代人へ贈る再生のメッセージである。さし絵も豊富に、推理作家と江戸研究家の二人が存分に語りつくす。

*目次
お江戸八百八町の心意気
八つぁん、熊さん、カカアの暮らし
住んでみりゃわかる江戸の快適
はからずも江戸っ子人生
人間死んじまっちゃあ遊べねえ
浮世絵師は人気商売
江戸とハイカラが生んだ新聞錦絵
見えない世界をなめちゃいけない
1999年、地球維新は来るか?


高橋 啓介 (たかはしけいすけ)
「珍本古書」
 (ちんぽんこしょ)
カラーブックス(保育社)



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*151頁
*発行 昭和53年

*「はじめに」より
本書では、その美しい本を主体に、稀覯本、従って珍しい本を、でき得る限り数多く紹介することを主眼として、古典から現在にいたる各種の珍本を集めて書影にしました。


高橋 源一郎 (たかはしげんいちろう)
「あ・だ・る・と」
(adult)
集英社文庫


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*280頁 / 発行 2002年
*カバー・坂川事務所

*カバー文
「AV界のゴダール」と呼ばれたピンは数々のアダルトビデオ(AV)を撮っている。この業界に入って8年、時には犯罪スレスレの仕事も。そんな折り、かつて忽然と姿を消した先輩がインドから送ってきたフィルムを見て、これは日本アダルトビデオの細いペニスがどろどろのアジアに突き刺さった姿だと思い至る。ユーモアを交えカラッとした筆致で「性」と「愛」の奥底を追い極めた異色作。

*目次
第1章 人妻図鑑
第2章 女尻の皺
第3章 恋愛というお仕事
エピローグ ソドムの同窓会


高橋源一郎 (たかはしげんいちろう)
「官能小説家」
(かんのうしょうせつか)
朝日文庫


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*469頁
*発行 2005年
*カバー装幀・坂川事務所

*カバー文
文壇を揺るがす大スキャンダルが発覚! 森鴎外と樋口一葉、ふたりの「不倫」を軸に、夏目漱石、半井桃水、石川啄木、タカハシゲンイチロウら小説家たちが、時空を超えて入り乱れ、文学を語り、愛を交わす、著者初の超官能小説。朝日新聞連載時より話題沸騰の衝撃作、いよいよ文庫版で登場! 《解説・山田詠美》


高橋 源一郎 (たかはしげんいちろう)
「性交と恋愛にまつわるいくつかの物語」
(せいこうとれんあいにまつわるいくつかのものがたり)
朝日文庫


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*280頁 / 発行 2010年
*カバー装幀=菊地信義 / カバー装画=しりあがり寿

*カバー文
日本一「もてない男」は、時には有名大学を、時にはスターになることを目指し、女にもてる道を模索する。そして「JJ」をこよなく愛し、性交経験3回の「もてない女」と出会ってしまう。ふたりの欲望の果てに何がある? 性交についてぐるぐる考えてしまうユーモアたっぷりの物語。

*目次
キムラサクヤの「秘かな欲望」、マツシマナナヨの「秘かな願望」
唯物論者の恋
ウィンドウズ
小さな恋のメロディ
宿題


高橋 源一郎 (たかはしげんいちろう)
「文学じゃないかもしれない症候群」
(ぶんがくじゃないかもしれないしょうこうぐん)
朝日文芸文庫


*カバー
 装画=松苗あけみ
 装丁=熊澤正人
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*223頁 / 発行 1995年

*カバー文
フェミニズムとモードの抱える共通の問題とは? ちびまる子ちゃんとジョイス、光源氏とルソーをつなぐものは? いわゆる東スポ伝説と19世紀パリとの関係は?現代カルチャーの旗手が、その全景に目配りをきかせながら世に問うた、とびきり上等、超ポップ、史上最強のスーパー文芸評論集!

*目次
名作はつらいよ
「'90春夏コレクション」を見る
幽霊の正しい描き方
文芸時評
 ドン・キホーテのごとく / 懐かしい文学 / 戦争とことば / なんだ、それは? / 「陰毛」と悲しみ / ひょうたん島のゆくえ / 言文一致の運命 / まる子とジョイス / 私が光源氏です / クソと自伝 / 男前になってほしい / フェミニズムとモード / 労働と人生 / 東スポ伝説と十九世紀パリ / 「有害」コミック問題を考える / 野蛮になりたい / 終末から発生へ / 偽モナリザの微笑 / 翻訳と量子力学 / 旅と恋愛の量子力学 / ラカンのぬいぐるみ / 「新人」とアレゴリー / 起源のSFとSFの起源 / 未来へのメッセージ / 「良心」について / 少数派としぐさ / 「文」の運命 / 「脱線」について / 退屈な文芸時評 / 威張るな!
「正義」について
 あとがき
 文庫版あとがき


高橋 源一郎 (たかはしげんいちろう)
「文学なんかこわくない」
(ぶんがくなんかこわくない)
朝日文庫



*カバー装幀・坂川事務所
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*247頁 / 発行 2001年

*カバー文
あるときは「オウム」の教えを喝破し、日記文学を覗き見する。またあるときは恐怖の「実篤ウィルス」に対峙し、『失楽園』殺人事件の犯人をつきとめる。そしてついに「文学とは何か」の大命題に挑むときがきた! 文学探偵タカハシさんが、「現代・日本・文学」を徹底推理する入魂の文学論。

*目次
タカハシさん、「オウム」を読む
『恋愛太平記』はバカでも読めるか?
タカハシさん、日記を読む(書く)
(こんな作家でも)生きていてもいいですか
愛の学校 アダルトヴィデオを読む
ニッポン、チャチャチャ
タカハシさん、『ゴーストバスターズ』について高橋さんと語り合う
文学探偵タカハシさん、『失楽園』殺人事件の謎を解く
文学の向う側 T
文学の向う側 U
 あとがき
 解説 大塚英志


高橋 源一郎 (たかはしげんいちろう)
「ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ」
集英社文庫


*カバーデザイン・chutte
 イラストレーション・星野勝之
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*608頁 / 発行 2010年

*カバー文
「注文の多い料理店」や「風の又三郎」など、誰もが知っている名作童話から生まれる、誰も見たことのない新しい“ミヤザワケンジ”の文学。世界の終わりとはじまり、夢と現実、生と死。すべてが曖昧になった場所で織り成される24篇が、あなたの感性にかつてないほどの衝撃を与える。異能の作家・高橋源一郎の手によって開かれる、賢治にも描けなかった賢治ワールド。最強トリビュートの決定盤。第16回宮沢賢治賞受賞。

*目次
A-1 オツベルと象
 B-1 革トランク
A-2 注文の多い料理店
 B-2 ポラーノの広場
A-3 飢餓陣営
 B-3 永訣の朝
A-4 セロひきのゴーシュ
 B-4 氷河鼠の毛皮
A-5 猫の事務所
 B-5 二十六夜
A-6 風の又三郎
 B-6 祭の晩
A-7 ビヂテリアン大祭
 B-7 グスコーブドリの伝記
A-8 春と修羅
 B-8 プリオシン海岸
A-9 やまなし ── クラムボン殺人事件
 B-9 ガドルフの百合
A-10 なめとこ山の熊
 B-10 虔十(けんじゅう)公園林
A-11 イーハトーボ農学校の春
 B-11 どんぐりと山猫
A-12 ざしき童子(ぼっこ)のはなし
 B-12 水仙月(すいせんづき)の四日
 解説 穂村弘


高橋 順子 (たかはしじゅんこ)
「高橋順子詩集」
(たかはしじゅんこししゅう)
芸林21世紀文庫



*表紙装画・新井深
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*128頁 / 発行 2002年

*目次

海まで

花まいらせず
幸福な葉っぱ
普通の女
海の少女
水を編む人
時の雨
貧乏な椅子

閉ざされない世界 木坂 涼



高橋 誠一 (たかはしせいいち)
「かながわの銭湯 
かながわ・ふるさとシリーズ54 (かながわのせんとう)
かもめ文庫(神奈川新聞社)


*表紙写真=第一回ほのぼの「銭湯のある風景」写真コンテスト横浜市長賞の佐藤正彦さんの作品(中区・泉湯)
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*216頁 / 発行 1993年

*目次
はじめに
横浜エリア
 第二峯の湯(鶴見区) / 末広湯(鶴見区) / 寿湯(鶴見区) / 福徳湯(神奈川区) / 太平館(港北区) / 池の湯(港北区) / 黄金湯(保土ケ谷区) / 富の湯(西区) / いなり湯(中区) / 恵びす温泉(中区) / 草津湯(南区) / 鯉の湯(磯子区) / 矢部の湯(戸塚区) / 亀遊館(金沢区)
川崎エリア
 バーデンハウス(川崎区) / 日の出おふろセンター(川崎区) / 寿恵弘湯(川崎区) / バーデンプレイス(高津区) / かまぶろ温泉(川崎区) / 小松湯(川崎区) / 丸子温泉(中原区) / 生田浴場(多摩区)
横須賀・三浦・鎌倉エリア
 安浦温泉(横須賀) / 銀泉浴場(浦賀) / 松の湯(馬堀) / あづま湯(逗子) / 高野湯(三崎) / ひばり湯(大船) / 清水湯(鎌倉材木座)
県央・湘南・県西エリア
 ひばりの湯(海老名) / 亀の湯(厚木) / 高砂湯(伊勢原) / 中島湯(小田原) / 大正湯(二宮町) / 富国温泉(相模原) / 相模台浴場(座間) / 菊の湯(大和) / 栄湯湘南館(藤沢) / 恵比寿湯(茅ヶ崎) / すずらん湯(寒川町) / 米の湯(平塚)
 かながわの銭湯一覧
おわりに


高橋 紘 (たかはしひろし)
「昭和天皇1945‐1948」
(しょうわてんのう)
岩波現代文庫


*大阪を巡幸する昭和天皇。
 1947年6月、大阪市立丸山小学校にて.
 (写真提供:共同通信社)
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*379頁 / 発行 2008年

*カバー文
一九四五(昭和二〇)年八月一五日、「玉音放送」以後に昭和天皇はいかに戦後を歩み始めたか。現人神から象徴天皇への転換点で、天皇は自らの危機をどう乗り切り、主体的に動いたか。戦後天皇制を設計する上でのGHQの意図とは何か。本書は木下道雄『側近日誌』の解読を縦軸にしつつ、膨大な史料に依拠して描き出した歴史ドキュメントの傑作。天皇の地方巡幸を熱狂的に出迎える国民、新憲法制定過程と東京裁判の秘話など、象徴天皇の誕生を理解する上での必読の書である。

*目次
 まえがき
第一章 「国体ヲ護持シ得テ」
第二章 バーンズ回答を遵守せよ
第三章 宮中改革の先頭に立つ
第四章 大財閥の解体
第五章 疎開から帰った皇太子
第六章 背広の天皇、街頭へ
第七章 残された宮中祭祀
第八章 天皇を助けたクエーカー人脈
第九章 “潔白の証明”
第十章 天皇訴追せず
第十一章 憲法改正をなぜ急いだか
 あとがきに代えて ── 繰り返された“潔白の証明”
 天皇・皇室関係年譜 一九四五ー一九四八 / 主要参考文献 / 主な人名索引


高山 豊治編 (たかやまとよじ)
「ブリキのおもちゃ博物館」〈1〜3〉
京都書院アーツコレクション



*カバー図版〈1〉TETSUJIN 28-GOU (C)HIKARI PRODUCTION

*カバー図版〈2〉MERCEDES VENTS (C)TEZUKA PRODUCTION

*カバー図版〈3〉KAUU BOOSUKA (C)TSUBURAYA PRODUCTION
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*〈1〉251頁・〈2〉251頁・〈3〉253頁
*発行 1997年

*紹介文
現代人に静かなブームをまきおこしているブリキのおもちゃ。昭和30年代の華やかな文化の一面を端的に示す精巧なメカニズムとカラフルなデザインは、我々を30年代の世界へと引きもどしてくれる。


高見 順著・中村 真一郎編 (たかみじゅん・なかむらしんいちろう)
「文壇日記」 (ぶんだんにっき)
同時代ライブラリー(岩波書店)


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*298頁・文庫本
*発行 1991年
*カバー・写真 オノデラユキ / カバー・デザイン 鶴見明彦

*カバー文
昭和三五年二月一日、高見順はほぼ十年ぶりに日記の筆をとった。安保条約問題にはじまる激動の世相を背景に、昭和史を題材とした大作『いやな感じ』『激流』執筆のかたわら、近代文学館建設に奔走する姿は最後の文士といわれた高見の思索と行動を浮彫りにする。発病直前の昭和三八年十月迄を収録する。

*解説頁・中村真一郎


高見澤 潤子 (たかみざわじゅんこ)
「のらくろ ひとりぼっち ― 夫・田河水泡と共に歩んで」
光人社NF文庫



*カバー絵・田河水泡
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*219頁 / 発行 1996年

*カバー文
漫画『のらくろ』の誕生から六十年 ―― 日本漫画の王者・田河水泡先生の妻が、笑いとペーソスと味わい深いゆたかな人生を綴る感動のエッセイ。のらくろ先生と私、そして「サザエさん」の長谷川町子氏ほかのお弟子さんたちとのふれ合いなど、昭和の世相を背景にして流麗な筆致で描いた話題のライフ・ストーリー。

*目次
第一章 人間
 1 人間のゆたかさ / 2 俺のこと / 3 童心 / 4 真っ赤な羽二重布団 / 5 冬をすぎてきた人 / 6 「のらくろ」のユーモア / 7 労働時代 / 8 若い話
第二章 若いころ
 1 凱旋マーチ / 2 宵待ち草 / 3 おたまじゃくし / 4 カモフラージュの家 / 5 テニスとダンス / 6 出奔と同時に / 7 金のかからない出発
第三章 仕事
 1 差し押さえ / 2 家探し / 3 チェロのこと / 4 偉いお弟子さんたち(一) / 5 偉いお弟子さんたち(二)
第四章 拠りどころ
 1 神否定から / 2 谷底におちても / 3 ピー公のこと / 4 ほてい草
第五章 若い心
 1 どっこい生きてる / 2 リバイバル / 3 色紙の値うち / 4 束縛と自由 / 5 環境の創造
 あとがき / 文庫版のあとがき


田河 水泡・岩田 専太郎・土門 拳・横尾 忠則 (ただわすいほう・いわたせんたろう・どもんけん・よこおただのり)
「私の履歴書 芸術家の独創」
(わたしのりれきしょ げいじゅつかのどくそう)
日経ビジネス人文庫(日本経済新聞出版社)


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*427頁
*発行 2008年
*ブックデザイン・鈴木成一デザイン室

*カバー文
「のらくろ」の田河水泡、雑誌の挿絵や表紙の美人画で有名な岩田専太郎、リアリズム写真を追求した写真家・土門拳、グラフィックデザイナー・画家としてひろく活躍する横尾忠則 ── 。四人の芸術家の鮮やかな生き方。

*解説頁 人生っておもしろい 南伸坊


滝口 康彦 (たきぐちやすひこ)
「天目山に桜散る」
 (てんもくざんにさくらちる)
PHP文庫



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*268頁 / 発行 1989年
*イラストレーション・西のぼる

*カバー文
戦国・幕末維新といった歴史の転換期には、一見華やかな表舞台の裏に、虚々実々のかけひきがあり、悲哀に満ちた人間ドラマがある。人質時代の徳川家康がどのような思いで屈辱の時期を耐えたのか。明治新政府の重役に劣らぬ知識・教養を持ちながら“人斬り彦斎”の名に甘んじた河上彦斎は維新をどんな形で迎えたのか――正史ではふれられることのない逸話をまじえながら、歴史に鋭いメスを入れる短編小説集。

*目次
春暗けれど ─ 家康の竹千代時代 / 遺恨阿井の渡し ─ 山中鹿之介の最期 / 遠征哀歓あり ─ 秀吉の中国攻め / 天目山に桜散る ─ 武田勝頼の末路 / 決死の伊賀越え ─ 忍者頭目服部半蔵 / 捨て殺しの城 ─ 鳥居元忠 / 引越し大名 ─ 楽になりたや / 木の葉の城 ─ 石州浜田藩の悲劇 / 人斬りにあらず ─ 河上彦斎 / 球磨川の雨 ─ 西南の役秘聞


滝田 誠一郎 (たきたせいいちろう)
「長靴を履いた開高健」
(ながぐつをはいたかいこうけん)
朝日文庫


*カバー装幀・間村俊一
 カバー写真・常見忠
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*344頁 / 発行 2010年

*カバー文
開高健はどんな釣師だったのか? アラスカ、アマゾン、モンゴルなど、世界中の釣り場を共に旅した同伴者たち33人に取材。自然観・人生観・ダンディズム・ベトナム戦争・グルメ・文学・女・そして魚。数々の名作の舞台裏と、“人間らしくやった”小説家のもう一つの顔を描く異色の評伝。

*目次
序に代えて『私の釣魚大全』 ── おだやかなることを学べ
T 『私の釣魚大全』(他)編
U 『フィッシュ・オン』編
V 『オーパ!』編
W 『もっと遠く!』『もっと広く!』編
X 『オーパ、オーパ!!』編
あとがき / 解説に代えて 吉岡忍


武田 鏡村 (たけだきょうそん)
「大いなる謎・織田信長」 (おおいなるなぞ・おだのぶなが)
PHP文庫


*装丁・多田和博
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*397頁 / 発行 2002年

*カバー文
天下布武を目指し、抜群の才覚で戦国を席巻した織田信長。だが、戦国随一の実力者でありながら、出生から本能寺の最期に至るまで、その人物像は、いまだ多くの謎に満ちている。本書は信長の幼少から晩年までの言動、合戦時の戦略・戦術、さらには天皇・宗教との対峙、天下統一構想の全貌など様々な観点から、“大うつけ”と蔑まれ“魔王”と恐れられた男の正体を徹底検証する。

*目次
 まえがき
第一章 戦略児の実像 ― 織田三代の野望と戦略
第二章 布陣の鉄則 ― 若き信長の謎と桶狭間の合戦の真相
第三章 同盟の実体 ― 「天下布武」に託された野望と謎
第四章 権力の構造 ― 天皇と将軍 伝統に挑んだ信長の戦略
第五章 勝利の方程式 ― 信長の神への道は“土着信仰”ではじまった!
第六章 収攬の図式 ― 安土城にみる信長の天下支配の思想


竹中 労 (たけなかろう)
「聞書アラカン一代鞍馬天狗のおじさんは」
 (ききがきあらかんいちだい)
徳間文庫


*カバー・イラスト 竹中英太郎
(画像はクリックで拡大します)

*411頁 / 発行 1985年

*カバー文
昭和二年、京都マキノ映画で、アラカンの鞍馬天狗はスタートした。それは同時に我らが大スター“アラカン”の誕生であった。翌三年、嵐寛寿郎はプロダクションを設立。だが、たちまちにして借金の山。この後、アラカンは終生、金には苦労する。それも活動写真を撮りたい一心からであった。 熱烈なアラカンファンでもある著者が、“鞍馬天狗のおじさん”にスポットをあてて綴るユニークな日本映画史。

*目次
序章 嵐寛寿郎の他に神はなかった
 嵐寛寿郎の他に神はなかった
 聞書・1 生い立ちの記
第1部 ああ、サイレント時代
 聞書・2 天狗、売り出す
 聞書・3 山中貞雄のこと
 聞書・4 さらば無声映画
レポート・1 マキノ・東亜・寛プロ
第2部 雲の上から地の涯てへ
 聞書・5 かくて、神風は吹かず
 聞書・6 戦争あきまへん
 聞書・7 女難・剣難の巻
レポート・2 日活〜三社統合・敗戦
第3部 化天の中をくらべれば
 聞書・8 あらかん天皇記
 聞書・9 老兵・路頭に迷うの巻
 聞書・10 君知るや南大東島
総括・A かえりみれば半世紀
 聞書・11 老いらくの章
総括・B 嵐寛寿郎名作劇場 ― サイレント篇
 初刊本あとがき・ファンの皆さんに
 解説 井家上隆幸

*写真提供・東映太秦映画村資料部


竹西 寛子 (たけにしひろこ)
「五十鈴川の鴨」
(いすずがわのかも)
岩波現代文庫


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*183頁
*発行 2014年

*カバー文
表題作は、熟年男性の友情とその行方を斬新な設定で描いた原爆文学である。被爆者の苦悩が静謐な文章のなかで描かれている。単行本刊行時の作品に併せて「松風」「挨拶」も収録した本文庫は、著者後期の代表的作品集であり、磨き抜かれたことばで、人のあわいを繋ぎとめる清冽な名短篇集である。

*目次
五十鈴川の鴨 / 木になった魚 / くじ / 雲間の月 / 椿堂 / 桜 / 船底の旅 / 氷の枕 / 松風 / 挨拶


竹西 寛子 (たけにしひろこ)
「往還の記 ― 日本の古典に思う」
(おうかんのき)
同時代ライブラリー(岩波書店)


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*185頁
*発行 1997年
*カバー・柳川貴代

*カバー文
本居宣長の「もののあはれ」、キーンの日本文学論に刺激されて古典を再読した著者は、瑞々しい感覚力で「古の心」「古の言葉」の輝きを蘇らせる。死の淵をのぞいた戦争体験と精緻な思索を重ねあわせて古典と現代を自在に往来し、日本人の美意識や小説の本質を問いながら、自らの内面に深いまなざしを向ける清冽なエッセイ。

*解説頁・『源氏』と原爆の間 中村真一郎


竹久 夢二 (たけひさゆめじ)
「童話集 春」
(どうわしゅうはる)
小学館文庫 新撰クラシックス


*カバー画・竹久夢二
 カバーデザイン・村上光延
(画像はクリックで拡大します)

*187頁 / 発行 2004年

*カバー文
 センチメンタルな画風の「夢二式美人」、恋の唄「宵待草」の作詞などで知られる、漂泊の画家・竹久夢二。そんな彼が、じつは子供向けに数多くのイラストや童謡、童話を創作していたことはあまり知られていない。本書は、夢二が我が子に向けて書いた童話全十九篇を収載した、夢二唯一の童話集。
 美と憧憬に生きた夢二の、少年のように純粋な気持ちと、幼き者を愛し、慈しむこころに満ちた、大正ロマンの香り溢れる一冊です。初版本掲載の、自身による可愛らしい挿し絵も全点収録。

*目次
はしがき / 都の眼 / クリスマスの贈物 / 誰が・何時・何処で・何をした / たどんの与太さん / 日輪草 / 玩具の気缶車 / 風 / 先生の顔 / 大きな蝙蝠傘 / 大きな手 / 最初の悲哀 / おさなき燈台守 / 街の子 / 博多人形 / 朝 / 夜 / 人形物語 / 少年.春
竹久夢二と『童話集 春』によせて 谷口朋子 / 竹久夢二ゆかりの地を歩く


竹宮 惠子 (たけみやけいこ)
「少年の名はジルベール」
(しょうねんのなはじるべーる)
小学館文庫



*カバーデザイン・三木俊一(文京図案室)
(画像はクリックで拡大します)

*267頁
*発行 2019年

*カバー文
マンガ家デビュー後、上京時に待っていた「缶詰」という極限状況。のちに「大泉サロン」と呼ばれる東京都練馬区大泉のアパートで「マンガで革命を起こす!」と仲間と語り合った日々。当時はタブーだった少年同士の恋愛を描ききり、現在のBLの礎を築く名作『風と木の詩』執筆秘話。そして大学学長として学生たちに教えてきた、クリエイターが大切にすべきこととは。『ファラオの墓』『地球(テラ)へ…』などベストセラーを連発し、少女マンガの黎明期を第一線のマンガ家として駆け抜けた竹宮惠子が、「創作するということ」を余すことなく語った大ヒット自伝、ついに文庫化!

*目次
1 缶詰旅館 / 2 一人暮らし / 3 少年愛の美学 / 4 大泉サロン / 5 少女たちの革命 / 6 不満と焦り / 7 男の子、女の子 / 8 ライフワーク / 9 悲観 / 10 ヨーロッパ旅行 / 11 契約更新 / 12 プロデューサーの仕事 / 13 新担当編集者 / 14 読者アンケート / 15 大学でマンガを教えるということ / 文庫刊行によせて / 解説 サンキュータツオ


太宰 治 (だざいおさむ)
「名作旅訳文庫2 青森 『津軽』太宰治」
(めいさくたびやくぶんこ)
名作旅訳文庫(JTBパブリッシング)



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*256頁 / 発行 2009年
*カバー写真・岩木山 / デザイン・小川裕子 福田有希

*カバー文
青森から蟹田、三厩へ。
龍飛から金木、深浦、そして小泊へ。
昭和19年5月、太宰治が旅して書いた『津軽』の舞台を今、徹底取材。小説のあの名場面と「旅訳」を合わせて読めば、太宰の意外な半生まで浮かび上がる。


太佐 順 (たさじゅん)
「陸遜 孫権を支えた呉の大軍師」
(りくそん)
PHP文庫


*装丁・多田和博
 装画・西のぼる
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*406頁 / 発行 2004年

*カバー文
221年、関羽を欺いて殺した陸遜に対し、復讐に燃える劉備軍は、大軍を擁して呉に進撃する。奴涛の勢いで迫り来る蜀軍。迎え撃つ陸遜は、勢い盛んな蜀軍との全面対決を避け、持久戦に持ち込んだ。対峙すること約半年。ついに陸遜はかねてより計画していたある作戦を実行する……。本書は、孫権に信頼され、呉の安定に力を尽くした名将の、知られざる生涯を描いた歴史小説である。文庫書き下ろし。

*目次
第一章 長江遥かに
第二章 洛陽に狂乱舞う
第三章 鐘鼓は絶えまなく
第四章 太湖に沈む夕照
あとがき / 陸遜関係年表 / 主要参考文献


多田 敏捷編 (ただ としかつ)
「駄菓子屋のおもちゃ」
 (だがしやのおもちゃ)
TOYS SOLD IN CHEAP SWEET SHOPS / おもちゃ博物館 THE TOY MUSEUM
京都書院アーツコレクション


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*255頁
*発行 1997年
*カバー・表紙デザイン〈京都書院装幀室〉

*紹介文
昭和初期の露天商が所持していた縁日用の玩具が入った11段の木箱とその中身を紹介。又、駄菓子屋で売られていた玩具も収録する。1992年刊「おもちゃ博物館」20、21を再構成したもの。


多田 敏捷編 (ただとしかつ)
「人形 うつし絵・着せかえ・ぬり絵」 (にんぎょう)
京都書院アーツコレクション


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*255頁
*発行 1997年
*カバー・表紙デザイン 京都書院装幀室

*紹介文
いつの世でも、少女たちに愛されてきた人形。うつし絵、ぬり絵の中の人形や、着せかえ人形など、江戸から現代までの人形たちを写真で紹介。1992年刊「おもちゃ博物館」14,15をもとに再構成したもの。


多田 敏捷編 (ただ としかつ)
「ブリキのおもちゃ おもちゃ博物館」
京都書院アーツコレクション



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*255頁
*発行 1997年
*カバー・表紙デザイン〈京都書院装幀室〉

*紹介文
独特の魅力をもち、現代の若者にも人気のブリキ玩具を、江戸時代後期~昭和戦後まで、年代順にカラーで収める。1992年刊「おもちゃ博物館」1、2をもとに再構成したもの。


多田 道太郎著・小沢 信男編 (ただみちたろう・おざわのぶお)
「多田道太郎句集」 (ただみちたろうくしゅう)
芸林21世紀文庫(芸林書房)


*表紙装画・池田満寿夫
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*128頁 / 発行 2002年

*目次
俳句 多田道太郎(俳号 道草)
『さくら鍋』より
 初心十六句
 続初心十三句
 嫁が君
 余白句会
『さくら鍋』以後
随筆 多田知恵子
『さくら鍋』より
 高齢期を生きる
 らーじ・みゅーるより
文音歌仙
「行き当たりばったり」三吟
多田道太郎・藤田省三・小沢信男
さよなら謠子
多田道太郎さんの肖像 辻征夫
 学問の道草
 六地蔵のうどん屋
解説 初心の戯れ、そして…… 小沢信男


立川 直樹 (たちかわなおき)
「ピンク・フロイド One of these days」
(Pink Floyd)
ROCK文庫(シンコーミュージック)


*Cover Photo by ORION PRESS
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*237頁 / 発行 1998年

*カバー文
「俺達はだめなミュージシャンなんじゃないかとさえ思ったよ」 1968年 ニッキー・メイスン

リード・ギターでヴォーカルのフロントマン、シド・バレットのドラッグによる破滅。脱退。マスコミの酷評。暗く深い迷宮への転落。
本書は彼らのインタビューを中心に、立川直樹がその栄光の歴史の扉を開ける。
“吹けよ風、呼べよ嵐”。今、ピンク・フロイド伝説が夜明けと共に世界を揺るがす!!

*目次
 プロローグ Prologue
 ビフォー・フロイド 
Before FLOYD
1967 ピンク・フロイド伝説の夜明け 
in the Begining
1968 暗雲からの脱出 
The struggle to the Top
1969 アンダーグラウンドからオーバーグラウンドへ 
From the underground to overground
1970 原子心母 
ATOM HEART MOTHER
1971 ピンク・フロイド・イン・ジャパン 
PINK FLOYD IN JAPAN
1972 3枚目のサウンド・トラック 
The Third Soundtrack
1973 狂気 
THE DARK SIDE OF THE MOON
1974 ソロ活動 
To each his own
1975 あなたがここにいてほしい 
WISH YOU WERE HERE
1976 長い沈黙 
The long selence
1977 ピンク・フロイド伝説は続く 
PINK FLOYD ROCKS ON
エピローグ 
Epilogue


橘 かがり (たちばなかがり)
「焦土の恋 “GHQの女”と呼ばれた子爵夫人」
(しょうどのこい)
祥伝社文庫


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*256頁
*発行 2011年

*カバーデザイン・芦澤泰偉
 カバーフォト・Luca Zampedri / Workbook Stock / ゲッティ イメージズ


*カバー文
昭和二十一年一月、子爵夫人鳥尾鶴代はGHQ将校を慰問するパーティに誘われた。「お国のため是非に」と懇願され列席した鶴代は、運命的な恋に落ちる。相手は、憲法改正や財閥解体を推し進める民政局のケーディス大佐。だが、民政局と対立する参謀二部と日本の保守派が二人の恋を利用しケーディス失脚を画策する。占領下の政争に翻弄された美貌の子爵夫人の情念を描く!


立花 隆 (たちばなたかし)
「100億年の旅 2 宇宙・地球・生命・脳 ― その原理を求めて」
(うちゅう・ちきゅう・せいめい・のう)
朝日文庫


*カバー装幀・阪田啓
 カバー写真・Grant V.Faint/Getty Images
(画像はクリックで拡大します)

*336頁 / 発行 2003年

*カバー文
科学・技術の最先端の研究現場を訪ね歩き、最新の成果とその将来像を克明にリポートする ―― 宇宙の未知なる領域、太陽の知られざる素顔、地球太古の歴史をプレートから解読など、今巻では宇宙・地球科学を中心に、読者をダイナミックでロマンあふれる世界へと誘う。カラー写真・図版満載。

*目次
 はじめに
T 生命をリアルに「瞬間」でとらえる ―― 東大・広川信隆研究室
U 「時計」のないコンピュータをつくる ―― 東大・東工大・南谷崇研究室
V 宇宙の素顔をX線でのぞく ―― 宇宙科学研究所・井上一研究室
W 重力波をつかまえる ―― 国立天文台・藤本真克研究室
X 劇的な太陽の素顔に迫る ―― 宇宙科学研究所「ようこう」観測チーム
Y 地球磁気圏の尻尾を探る ―― 宇宙科学研究所・太陽地球系物理研究室
Z 地球の歴史を解読する ―― 東工大・地球内部ダイナミクス研究グループ
[ 「進化」を実験室で確かめる ―― 阪大大学院応用生物工学専攻「さきがけ21」研究グループ
\ 生物の形づくりの正体に迫る ―― 東大・浅島誠研究室



立原 道造=著 小海 永二=編 葉 祥明=絵 (たちはらみちぞう / こかいえいじ / ようしょうめい)
「立原道造詩集 夢みたものは……」 
(たちはらみちぞうししゅう ゆめみたものは)
サンリオ


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*46頁
*発行 1980年
*文庫本


辰濃 和男 (たつのかずお)
「私の好きな悪字」
(わたしのすきなあくじ)
岩波現代文庫



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*253頁 / 発行 2002年

*カバー文
粗雑・雑音の「雑」は嫌われるが、雑木林・雑貨屋・雑記帳には、なつかしい味がある。雑・懶・迷・忘・愚・落・老・無など歓迎されない漢字を著者は「悪字」と名付け、弁護にあたる.悪字のもつ捨て難い味や愛すべき本質を探り、時代に流されないやわらかな生き方を指南する珠玉のエッセイ集。『漢字の楽しみ方 ― 悪字の数々を弁護する』を改題。

*目次
 まえがき ― 文庫版に寄せて
雑 ― その強さ、おもしろさ
懶 ― ただボーッと生きる
迷 ― 迷うことで自分を鍛える
隠 ― のびやかな時間の中で
傷 ― こころがうつろでなくなる時
坐 ― 土の上にすわるふたりとは
忘 ― もの忘れ、上には上が…
愚 ― 「人間の愛すべき本質」
泥 ― 文明を育てた水と土
闇 ― 宇宙の主役、暮らしの基本
落 ― いのちの源になる落ち葉
凡 ― 世の中を支えているもの
閑 ― やわらかな空間と時間
裏 ― 何かが隠されている気配
枯 ― ものごとの始まり
狼 ― 残忍な殺し屋?
果 ― 夏の果て、いくさの果て
捨 ― 己の執着心を断つ
老 ― 本当に醜いのか
崩 ― 崩す、崩れる、崩される
鈍 ― ゆっくりと、たゆまずに歩く
埋 ― 見えない部分に思いを
混 ― 調和することの意味
駄 ― 輝いて見える無駄な日々
遊 ― 沖縄では暮らしの核
吝 ― シミッタレは時代の精神
素 ― 簡素、質朴ゆえのゆたかさ
蛮 ― 「野蛮人」ゴーギャンの生き方
無 ― 「貧乏したけりゃあ腕を磨け」
柔 ― いちばん大切なもの
 あとがき
 解説(森本哲郎)


田中 健 (たなかけん)
「愛の天使たち」
(Les Anges d'amour)
京都書院アーツコレクション


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*191頁
*発行 1998年
*装釘・西村典子

*紹介文
私たちを魅了しつづける愛の天使たち。人々に優しさと愛を与えてくれる天使の本質である伝達にスポットを当て、ノスタルジックでキュートな"愛の天使たち"の絵葉書を紹介する。

*目次
復活祭 / エイプリルフール / クリスマス / 新年 / 親しい人へ / 季節 / シリーズ / アルファベット / 解説


田中 健監修・林 宏樹,二重作 曄撮影 (たなかけん・はやしひろき・ふたえさくあきら)
「オルゴール 聴いてみたいアンティークの音色」
京都書院アーツコレクション



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*255頁 / 発行 1998年

*紹介文
シリンダー式・ディスク式・バレル式・からくり仕掛けなどの様式に分けて、聴いてみたいアンティークのオルゴールの数々を美しいカラー写真で紹介。巻末にオルゴールの歴史解説や年表も付す。

*目次
 図版
シリンダー式オルゴール
ディスク式オルゴール
バレル式オルゴール
オートマタ(からくり仕掛け)のオルゴール
風変わりなオルゴール
 解説
オルゴールの歴史
バレル式自動演奏楽器の歴史
オートマタの魅力
さまざまなオルゴール
オルゴールとの出逢い
自動演奏楽器の修復の楽しみ
オルゴールとのつきあい方
おもなメーカー・製作者プロフィール
オルゴール・メーカーの商標
オルゴールの歴史年表
主要オルゴール・メーカー・製作社一覧
参考文献
あとがき


田中 長徳 (たなかちょうとく)
「カメラ 悪魔の辞典 マニアの目は節穴?」 (かめらあくまのじてん)
知恵の森文庫(光文社)


*カバーデザイン・鈴木一誌
(画像はクリックで拡大します)


*395頁 / 発行 2003年

*カバー文
 名機・銘機・迷機がずらり500あまり、勢ぞろい。さらに、写真一般に関する項目も300収録。「二流の機能のくせに、価格だけは一流のカメラとは?」「こんな前近代的カメラで、ちゃんと写るのか?」「高校の写真部とは、最も有害な写真結社か?」など、すべてのカメラ中毒者におくるシニカルで“猛毒”を含んだ写真百科。

*目次
まえがき ―― 「カメラ 悪魔の辞典」 日本語版発行にあたって
  … 「カメラジャーナル」編集長中川右介
カメラ人名辞典
カメラとレンズにまつわる言葉
カメラと写真の世界をめぐる言葉
カメラの購入に関する用語
撮影と現像、プリントについての用語
写真についての言葉
写真家人物辞典
写真用品
あとがき
解説 ―― 超徳用カメラ言語サービス 赤瀬川原平


田中 長徳 (たなかちょうとく)
「カメラはライカ ― “金属魔境”へのご招待」
光文社文庫



*カバーデザイン・鈴木一誌、宗俊純一
 カバー写真・田中長徳

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*326頁 / 発行 1997年

*カバー文
ライカはただのカメラではない。いちどその魅力に取り憑かれたら、一生離れることができない魔境を背後にもつ機械である。ライカの謎から幻の“M7”の噂まで、まっとうな「ライカの鉄人」を自認する田中長徳が贈る豊穣なるカメラ人生のためのライカ全方位エッセイ集。ライカの世界を覗き込み、味わいつくし、至福のときを読者に提供する。

*目次
 まえがき
1 ライカとは何か
  散文詩ライカ
  ライカは時代を超え歴史を創造する
  ライカの謎その1
  ライカの謎その2
2 豊穣なるライカ人生
  ライカ人生訓
  リスボンの酒場でのライカ
  生活の中のライカ
  「くさっても、ライカ」驕るなカメラ日本
  リハビリのための「正しいライカ道七ヶ条」
3 愉楽の機械ライカ
  ライカTg 街が戦場のように写るカメラ
  ライカVg 最初に笑うライカがDUなら、最後に笑うライカはVgだ
  ライカM2 文句なし! 人類のカメラの代表選手
  ライカM3 読者が選んだベストカメラ
  ライカM3の気分 
  ライカM5 大ライカ万歳!?
  ライカM型用ノクチルックス50_f1
  ライカM6騒動
  ライカR8vsコンタックスG2
  M7になったかもしれないカメラ
4 ライカを買う法悦
  LマウントかMマウントか? どちらを選ぶか、それが問題だ!
  ライカ 予算別買い物ガイド
  中古ライカ店の快楽
 あとがきにかえて 『カメラジャーナル』編集長中川右介


田中 雅志 (たなかまさし)
「モダン・エロティック・ギャラリー〈第1集〉歌姫の告白」
 (うたひめのこくはく)
二見文庫 クラシック・アート・コレクション



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*250頁 / 発行 1990年
*design・田中保次

*カバー文
ヨーロッパの好事家たちが書庫の奥深くしまいこんでいた禁じられたエロスの写し絵を、いま初めて白日のもとに晒す。

*目次

エロティック・アート・ギャラリー
仮面舞踊会
歌姫の告白
刺激的な女たち


田中 眞澄 (たなかますみ)
「小津安二郎周游(上下)」
(おずやすじろうしゅうゆう)
岩波現代文庫


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*上286頁 / 下320頁 / 発行 2013年

*カバー文

没後五〇年を迎える日本映画の巨匠の生涯と全仕事を見つめてきた小津研究の第一人者によるファン必携の一冊。人間小津の軌跡を驚異的な探索力で解明し、歴史の細部の検証をゆるがせにせず、映画史の該博な知識が全篇にみなぎる。上巻ではモダンボーイとして拳闘に熱狂、所属部隊の毒ガス戦への関与など戦前・戦中期の意外な事実の背景も明らかにしている。

事前検閲という形で、映画も国家統制された時代に小津はどう向き合ったのか。敗戦による社会の激変は、彼の作品をいかに変えることになったか。下巻では戦中から戦後への社会の変転の中で、『晩春』『麦秋』『東京物語』などの名作群が誕生していく過程を、斬新な視角から捉えている。代表作の解説だけに留まることなく、巨匠の実像を時代とともに精緻に描きぬいた渾身の一冊。

*目次

第一章 ボクシングのお話
第二章 蒲田行進曲の目撃者
第三章 修業と遍歴のカットバック
第四章 モダン都市の光と影
第五章 それはヨーヨーではじまった
第六章 碌々でもない三六年
第七章 『一人息子』の東京学
第八章 異国の戦野で
第九章 伏字の戦争

第十章 還って来た男
第十一章 「大東亜共栄圏」大概記
第十二章 占領下というアイロニー
第十三章 古都遍歴
第十四章 東京(複数の)物語
第十五章 もうひとつの才能
第十六章 いろのみち、いろいろ
第十七章 メメント・モリ
 あとがき(のようなもの)
 解説 昭和史のなかの小津安二郎 川本三郎
 小津安二郎監督作品目録
 人名索引


田中 美知太郎 (たなかみちたろう)
「哲学初歩」
(てつがくしょほ)
岩波現代文庫



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*266頁 / 発行 2007年

*カバー文
哲学の根本問題とは何だろうか。哲学・西洋古典学の碩学が、西洋哲学の源流に分け入りつつ、生きること、考えることの意味、哲学の究極において求められているものを私たちとともに探求する。生硬な言葉遣いを排して、平明かつ明晰な思考で読者を誘う必読書。

*目次
 改訂版を出すにあたって / はしがき
哲学とは何か ―― その根源的な意味
哲学は生活の上に何の意味をもっているか ―― 生活と哲学の結びつき
哲学は学ぶことができるか ―― 学問的知識と哲学的智
哲学の究極において求められているもの ―― プロトレプティコスを中心に
 解説 廣川洋一
 索引


谷一 尚著 幡山 正人撮影 (たにいちたかし はたやままさと)
「古代ガラス ― H氏の場合」
(こだいがらす)
京都書院アーツコレクション


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*255頁 / 発行 1998年

*目次
倉敷ガラスとトンボ玉 藤原審爾
オリエント古代ガラスの歩み 谷一尚
 T.ガラスの起源
 U.ガラス珠の製作と展開
 V.ガラス容器の製作と展開
図版
 エジプト / Egypt
 フェニキア / Phoenicia
 ミタンニ・ミケーネ / Mitanni 
 中国 / China
 ローマ・地中海沿岸域 / Roma Mycenac
 イスラム / Isram
 東・北欧 / Viking-NorthEurope
 インドネシア・タイ・台湾 / Indonesia Thai Taiwan
 オランダ・ヴェネチア・アフリカ / Olanda Venetia Africa
 松島 巌 / Iwao Matsushima
旅する破片 松島巌
 矢野 太昭 / Taiaki Yano
わが偏執論 矢野太昭
蒐集 ― 亡き夫の場合 羽原尚子
Akinori Habara's Ancient Glass Collection Naoko Habara
著者略歴


谷川 健一 (たにがわけんいち)
「白鳥伝説(上下)」 (はくちょうものがたり)
小学館ライブラリー


*カバー写真・撮影石塚郁雄/中山銀士
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*上299頁・下401頁 / 発行 1997年

*帯文

神武東征以前、すでに畿内には、ニギハヤヒを奉斎する物部王国があった。「ヒノモト」の語源と、白鳥伝承を追い求め続けた著者は、歴史に秘められた真実を発見して驚愕する!

安倍氏、安東氏、藤原氏など、古代から中世にかけて登場する東北の豪族と白鳥伝承とのかかわりの陰に、邪馬台国の東遷によって敗走した物部氏とエゾとの秘められた歴史を探る。

*目次

序章
第一部
第一章 ひのもと考
第二章 物部氏の東遷
第三章 邪馬台国の東遷

第二部
第一章 ヤマト政権の東国進出
第二章 異族の神・ヤマトの神
第三章 奥州安倍氏の血脈
終章
あとがき
略年表
安東・秋田氏系譜 / 藤崎系図
人名・神名索引
寺社名索引


谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう)
「谷崎潤一郎犯罪小説集」 (たにざきじゅんいちろうはんざいしょうせつしゅう)
集英社文庫


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*206頁 / 発行 1991年
*装画・林浩一 / AD・中村慎太郎


*カバー文
「仏陀の死する夜、ディアナの死する時、ネプチューンの北に一片の鱗あり、……」偶然手にした不思議な暗号文を解読した園村は、その晩、必ず殺人事件が起こると断言するが……古き良き東京を背景に展開する「白昼鬼語」など、独自の美意識で構築したミステリー四編を収録

*目次
柳湯の事件
途上

白昼鬼語
 解説 ― 「犯罪」としての話法 渡部直己


田沼 雄一 (たぬまゆういち)
「野球映画 超シュミ的コーサツ」
(ベースボール・ムービーちょうしゅみてきこーさつ)
小学館文庫


*カバーデザイン&イラストレーション
 塩谷知子
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*381頁 / 発行 2005年

*カバー文
 どんなに小さなシーンでも、スクリーンに「ベースボール」が映し出されれば、筆者はゼッタイに見逃さない。セリフでも、背景の隅っこでも、とにかくそれを見届けた瞬間にその映画は、筆者にとって、生涯忘れられない作品になってしまう。
 『フィールド・オブ・ドリームス』に感激した筆者は、ついには自分でホワイトソックスのユニフォームを作り、それを持って、主演のケビン・コスナーに会いに行ってしまうのだ。
 一編、一編の文章を読めばかならず、その映画作品を見たくなる!

*目次
1回 はしがき ―― 『駅馬車』と江川卓の夏

2回 ボールパークの伝説のプレーヤー
 ナチュラル / エイトメン・アウト / タイ・カップ / 打撃王 / 夢を生きた男 ザ・ベーブ / 蘇る熱球 / プリティ・リーグ / 栄光のスタジアム / Where Have You Gone,Joe Dimaggio / The Roy Campanella Story It's Good to be Alive / 61* / オールド・ルーキー
 
3回 ベースボール・ムービーは永遠に
 ベースボール・ムービー小史 / ヤンキースがいっぱい! / 日本未公開の傑作ベースボール・ムービー / 日米ベースボール・ムービーの相違 / 誰も知らない記録に挑んだ男たちの〈記憶〉

4回 アメリカ映画のメジャーリーグ
 ライアーライアー / ベストフレンズ・ウェディング / マンハッタン・ラプソディ / スペース・ジャム / ドゥ・ザ・ライト・シング / ブルー・イン・ザ・フェイス / 七年目の浮気 / マリリンとアインシュタイン / ジョー・ブラックをよろしく / 私がウォシャウスキー / ボビー・フィッシャーを探して / ビバリーヒルズ・バム / オンリー・ザ・ロンリー / サイモン・バーチ / シビル・アクション / サマー・オブ・サム / 25年目のキス / ワンダー・ボーイズ / マイ・ドッグ・スキップ / オーロラの彼方に / 僕たちのアナ・バナナ / 偶然の恋人 / メイトワン1920 / ラジオ・ディズ / カメレオンマン / パール・ハーバー / 大脱走 / 戦略空軍命令 / ミネソタ大強盗団 / きのうの夜は… / 小説家を見つけたら / ブロークン・ハーツ・クラブ / アトランティスのこころ / 天使が降りたホームタウン / ワイルド・アパッチ / ミンクの手ざわり / フレンチ・コネクション2 / トゥー・ウィーク・ノーティス / サンセット大通り / ブロンド・ライフ / N.Y.式ハッピー・セラピー / ミスティック・リバー / 卒業の朝 / 黄昏に燃えて / ガン・ホー / 十二人の怒れる男 / 晩秋

5回 ボールの行方はボールに訊けっ!
 スカウト / モンキー・リーグ 史上最強のルーキー登場 / ウイニングボール / マイナー・ブラザーズ 史上最大の賭け / スラッガーズ・ワイフ / エンジェルス / メジャーリーグ / メジャーリーグ2 / メジャーリーグ3 / ミスター・ベースボール / ザ・ファン

6回 僕たちのボールパーク
 がんばれ!ベアーズ シリーズ / サンドロット 僕らがいた夏 / 陽だまりのグラウンド / リトル・ビッグ・フィールド / がんばれ! ルーキー / セーフ・アット・ホーム

7回 セブンス・イニング・ストレッチ
 私を野球につれてって / くたばれ! ヤンキース

8回 とうもろこし畑のキャッチボール
 ワン・カップ・オブ・コーヒー / さよならゲーム / フィールド・オブ・ドリームス / ラブ・オブ・ザ・ゲーム / 君がいた夏 / バンブ・ザ・ドラム / Mr.3000

9回 あとがき

 解説 川本三郎


種田 山頭火 (たねださんとうか)
「種田山頭火句集」
(たねださんとうかくしゅう)
芸林21世紀文庫



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*128頁
*発行 2002年
*装画・池田満寿夫「スフィンクス・森のなか」 / 装幀・高林昭太

*目次
草木塔
 鉢の子 / 其中一人 / 行乞途上 / 山行水行 / 旅から旅へ / 雑草風景 / 柿の葉 / 孤寒 / 旅心 / 鴉
「層雲」発表句
 大正二年 / 大正三年 / 大正四年 / 大正五年 / 大正六年 / 大正七年 / 大正九年 / 大正十五年 / 昭和三年 / 昭和四年 / 昭和五年 / 昭和六年 / 昭和七年 / 昭和八年 / 昭和九年 / 昭和十三年 / 昭和十四年 / 昭和十五年
拾遺
山頭火という俳人 Lars vargo(ラーシュ ヴァリエー)


田淵 行男 (たぶちゆきお)
「新編 山の季節」
(やまのきせつ)
小学館文庫


*カバー写真・不帰新雪 八方尾根
 カバーデザイン・宇佐美雅見(プラスワン)
(画像はクリックで拡大します)

*205頁 / 発行 2003年

*カバー文
 山岳写真家であると同時に科学者、詩人でもあった田淵行男(一九〇五〜八九)。北アルプスと安曇野をベースに、山を愛し、粘り強い観察によって、そこに生きる昆虫や花々の生命を慈しんだ作品には今なおファンが多い。
 長く絶版だった代表的写真集『山の季節』を約三〇年ぶりに写文集として編み直し、最新の印刷技術で復刻する。 ―― 先生は、山の自然をリアルに直視し、それをしっかり記録していくという写真を確立されたのです。(『師を語る』)
 真のナチュラリスト田淵に師事した写真家・水越武氏の語り下ろし回想録を収載。

*目次
 「山の季節」と田淵行男
1 山麓の春
  春の雑木林
2 春の八方尾根
3 残雪の山
4 夏山のフォルム
  高山蝶誕生
  カール断章 針ノ木峠
5 秋の山
  初秋の山
6 秋から冬へ
  冬の雑木林
7 北アルプス初冬

 師を語る 山の自然を直視した人 水越武

 田渕行男記念館の案内
 『山の季節』関連地図

 協力 田渕行男記念館
 デザイン 宇佐美雅見(プラスワン)
 地図製作 蓬生雄司
 製版 (トッパングラフィックアーツ)
 編集 市川由美 / 小西治美 / 庄野三穂子(小学館)


田村 隆一 (たむらりゅういち)
「半七捕物帳を歩く―ぼくの東京遊覧」
 (はんしちとりものちょうをあるく)
朝日文庫



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*252頁 / 発行 1991年
*カバー・道吉剛

*カバー文
岡本綺堂の名作「半七捕物帳」にゆかりの土地を訪ね歩き、旧幕府の江戸や、震災前の東京、そして戦火に焼けただれた終戦直後の街のイメージをダブらせ、独特の視点でとらえながら、詩人が静かに語る東京――。

*目次
青山の仇討 青山 / 河豚太鼓 浅草 / 熊の死骸 高輪 / 正雪の絵馬 四ツ谷大木戸 / 歩兵の髪切り 神田小川町 / 妖狐伝 鈴ヶ森 / むらさき鯉 飯田橋 / 向島の寮 玉の井 / お化け師匠  上野 / 奥女中 永代橋 / 狐と僧 谷中 / 松茸 深川 / 冬の金魚 神田岩本町 / 春の雪解 入谷 / 湯屋の二階 愛宕 / 二人女房 府中 / 帯取りの池 市ヶ谷 / 山祝いの夜 箱根 / 津の国屋 赤坂 / 蝶合戦 両国 / ズウフラ怪談 白山 / 柳原堤の女 神田須田町 / 菊人形の昔 団子坂 / 三河万歳 鎌倉河岸 / 文庫版あとがき


田村 隆一 (たむらりゅういち)
「ぼくの性的経験」
 (ぼくのせいてきたいけん)
徳間文庫



*カバーデザイン・井上正篤
(画像はクリックで拡大します)

*189頁 / 発行 1982年

*カバー文
 工業化社会の過程で、経済効率はたしかに中心的な神様です。しかし、その中心的な神様も、オイルショックという外発的な力によって、影がうすくなってしまいました。ぼくたちはやはり、工業化社会における豊穣の神様をどこかでさがしたいと思っています。つまり、幼年時代に心に抱いた幻のcunt(カント)を、もっともっと求めたいと思っているのです(プロローグ)。 ― 当代随一の詩人によるヰタセクスアリス的性の世界の解明。

*目次
プロローグ めざめ
T Cunt 願望
 幻のCuntへT / 幻のCuntへU / 幻のCuntへV / 幻のCuntへW / 幻のCuntへX
U 彷徨える性
 人生の幻潮 / 女の子 / ワラジとゴボウ / 千代ちゃん / 性夢の変遷
V 女の構造
 男の共同幻想 / 美人とブス / 『宝島』の海 / こわい女 / 女の国境 / なんとなく / チャーミング
W ぼくの性的経験
 つまらない自慢話 / 八月十五日 / まだ沈まずや 定遠は…… / 墨東綺譚と氷アズキ / ミっちゃんとあばた / 永遠の美女
X 性の深淵より
 榎のはなし / スワッピング / 聖母・処女・淫売 / 二律背反の論理 / エクスタシーの海
Y 結合の論理
 ブリッジする / 淋しいかぎり / 酔生夢死 / ウィメンズ・リーズン / 共和国の喜劇 / 白い論理
エピローグ 赤い玉

 解説 泉秀樹


田村 隆一 (たむらりゅういち)
「ぼくの東京」 (ぼくのとうきょう)
徳間文庫


*カバーフォト・高梨豊
(画像はクリックで拡大します)

*250頁 / 発行 1988年

*カバー文
 東京の新開地、大塚村に生まれ育ったため、ほんとうの東京、江戸の下町も山ノ手もまったく分らない、という田村隆一が、岡本綺堂の名作「半七捕物帳」を手がかりに、旧幕の江戸、震災前の東京、そして戦後の東京を、足で歩いてみたり、舌で味ってみたり……「東京」という世界一の都、コンクリート製の新田園交響楽を愉しもうというのが本書の趣向。
 詩人の眼が捉えたユニークな“東京論”。

*目次
青山の仇討 青山 / 河豚太鼓 浅草 / 熊の死骸 高輪 / 正雪の絵馬 四谷大木戸 / 歩兵の髪切り 神田小川町 / 妖狐伝 鈴ヶ森 / むらさき鯉 飯田橋 / 向島の寮 玉の井 / お化け師匠 上の / 奥女中 永代橋 / 狐と僧 谷中 / 松茸 深川 / 冬の金魚 神田岩本町 / 春の雪解 入谷 / 湯屋の二階 愛宕 / 二人女房 府中 / 帯取りの池 市ヶ谷 / 山祝いの夜 箱根 / 津の国屋 赤坂 / 蝶合戦 両国 / ズウフラ怪談 白山 / 柳原堤の女 神田須田町 / 菊人形の昔 団子坂 / 三河万歳 鎌倉河岸 / わが幻花行 / 「夜の帽子」―あとがきに代えて


田山 花袋 (たやまかたい)
「日本温泉めぐり」 (にっぽんおんせんめぐり)
ランティエ叢書(角川春樹事務所)


*帯イラスト・飯野和好
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*324頁・ハードカバーの文庫本 / 発行 1997年

*帯文
雪と湯烟と人肌と
その夜は離愁に包まれた故か、それともまたゆくりなき春の雪に粧点された故か、この温泉場の湯を、今までにないほど懐かしいと思った。 瘋癲作家 田山花袋

*目次
T 伊豆・箱根の温泉
伊豆の温泉
 温泉のいろいろ / 南伊豆の温泉 / 街道に添った温泉 / 湯ケ島 / 伊東の一夜 / 北伊豆の温泉
箱根の温泉
 箱根の奥 / 芦の湯 / 早川の渓谷 / 塔の沢の春の雪
U 伊香保・草津の温泉
伊香保の温泉
 伊香保 / 伊香保へ行く道 / 榛名へ / 伊香保の冬 / 渋川町 / 吾妻の諸温泉
草津の温泉
 草津 / 白根登山 / 草津の奥 / 草津越
V 信州・甲州の温泉
信州の温泉
 北信の温泉 / 上田・長野附近 / 上田附近 / 鹿沢温泉 / 野尻湖附近 / 赤倉温泉 / 赤倉の一日二日 / 浅間温泉 / アルプスの中の温泉 / 冬の上諏訪 / 上下諏訪と諏訪湖 / 諏訪の山裏の湯
甲州の温泉
 甲府盆地 / 鰍沢へ / 下部の湯
W 近畿の温泉
関西の温泉
 近畿地方 / 有馬温泉 / 六甲越 / 諏訪山と布引の二温泉
紀州の温泉
 熊野の湯の峰 / 熊野の山の中 / 龍神と鉛山
X 北陸の温泉
福井・加賀の温泉
 北国の温泉へ / 温泉軌道 / 白山へ / 和倉へ行く途中
能登の温泉
 和倉温泉 / 小木港
富山の温泉
 富山市附近
Y 日光・塩原・那須の温泉
日光の温泉
 日光の奥 / 中禅寺湖畔
塩原・那須の温泉
 塩原へ / 那須へ
Z 東北の温泉
会津の温泉
 会津の東山温泉 / 飯坂温泉
仙台の温泉
 蔵王岳の麓にある温泉 / 鳴子と鬼頭
陸奥の温泉
 平泉附近 / 盛岡から青森 / 小湊半島 / 浅虫 / 大鰐温泉 / 十和田湖附近 / 男鹿半島
[ 山陰・九州の温泉
山陰の温泉
 大社線途上 / 三朝と東郷 / 宍道湖畔 / 石見の諸温泉
九州の温泉
 武蔵温泉 / 唐津と呼子 / 小浜と温泉岳 / 阿蘇附近 / 霧島の栄の尾温泉 / 別府温泉
田山花袋略年譜
〔解説〕塩野米松
〔初出・所収一覧と表記について〕


俵 万智 (たわらまち)
「あなたと読む恋の歌百首」 (あなたとよむこいのうたひゃくしゅ)
朝日文庫


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*239頁
*発行 2001年
*カバー装幀・装画=安野光雅

*カバー文
石川啄木・与謝野晶子に始まり、現代歌壇の重鎮や、寺山修司・塚本邦雄ら先鋭なる歌人、そして若き歌詠みたちの、生々しい恋歌が百首。それぞれの歌に、俵万智流の解釈と鑑賞が添えられ、ハラハラとしたり、ドキリとしたり……ユニークな短歌鑑賞かつ恋愛手引きの書。

*解説頁・野田秀樹


団 鬼六 (だんおにろく)
「鬼六の将棋十八番勝負」
(おにろくのしょうぎじゅうはちばんしょうぶ)
小学館文庫


*カバーイラスト 五辻盈
 カバーデザイン リトル・エレファント
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*337頁 / 発行 2002年

*カバー文
 将棋アマ六段の実力を誇る作家の団鬼六氏が、羽生善治永世棋聖や郷田真隆第六九期棋聖など実力棋士、故大山康晴十五世名人や故升田幸三名人など伝説の棋士たちに、駒落ち将棋を挑んだ。そして、谷川治恵、高橋和などの人気女流棋士との平手戦。勝敗の帰趨は如何に……と自戦記エッセイは迫力満点。さらに、洞察力と含蓄に富む鬼六節の人物論に、将棋のわからぬ読者も爆笑、苦笑、微笑の連続。
  ── 羽生さん、優勝で大金が入ったときうろたえない?
  ── 郷田さん、裏ビデオって見たことありますか?
 こんなこと訊けるのは、鬼六センセイだけにちがいない。

*目次
第一部 若手、恐るるに足らず!?
第二部 盤上の舞いにキリキリ舞い
第三部 つわもの相手の駒落戦
番外編 小池重明の魔力
[解説]棋は人なり(先崎学)
文庫版あとがき(団鬼六)


団 鬼六 (だんおにろく)
「真剣師 小池重明の光と影」
(しんけんしこいけじゅめいのひかりとかげ)
小学館文庫


*カバー写真・弦巻勝
 カバーデザイン・神崎現夢
(画像はクリックで拡大します)

*212頁 / 発行 2002年

*カバー文
 アマ将棋界の強豪、「新宿の殺し屋」といわれた真剣師・小池重明が四四歳の若さで短い生涯に投了を告げ、早一〇年がすぎた。高段位の花形プロを次々と打ち負かして無類の強さを発揮する一方、人妻との逃避行をくり返した。
 真剣師とは賭将棋を生業とする将棋のギャンブラーだが、小池は生まれる時代をまちがえたのかもしれない。あまりに強すぎて、そしてあまりに純粋に愛を貫こうとして、逝ってしまった破綻の人生だった。晩年を伴走した団鬼六氏だからこそ書けるエッセイや小説に加え、小池自身が書き残した『自叙伝』を収録し、最後の天才真剣師の実像に迫る。

*目次
プロローグ
第一章 さらば、小池重明
第二章 果たし合い
第三章 鬼六エッセイ 天衣無縫の男・小池重明
第四章 小池追悼酔談会 小池よ、あなたは悪かった
第五章 自叙伝 小池重明


檀 一雄 (だんかずお)
「小説太宰治」
(しょうせつだざいおさむ)
岩波現代文庫


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*266頁
*発行 2000年

*カバー文
太宰は自らの文芸の完遂の為に死んだ ── 。青春の一時期,ともに酒をあおり命をあおる濃密な交友を結んだ作家檀一雄は,太宰の死の直後,心に惻々と迫る挽歌を夜通し綴った。そして死をもって完遂された文芸を前に,何か書き加えることを躊躇しつつも,胸に残る数々の断片を回想せずにはおれない。才華ある友の死を悼む珠玉の一篇。沢木耕太郎解説。


檀 一雄 (だんかずお)
「真説 石川五右衛門〈上下〉」
 (しんせついしかわごえもん)
徳間文庫



*カバーイラスト・岩田信夫
(画像はクリックで拡大します)


*上574頁・下539頁 / 発行 1989年

*カバー文

世は戦国も末。怪童の名は五郎市五右衛門。顔の造作、手足のすべてが世間並の倍、眸は世にも稀な双瞳・車輪眼。ひとり、天狗のように野を駆けて獣を追い、河童のように水を潜って魚を獲る。経文を諳んじ、老荘に親しむ。だが身裡に滾る激情の正体はいったい何か!? 鎮める術を知らず。「富も権勢も、神の名を借りた“愛”も、人の世の虚飾を剥ぎ盗ってみせる!」大盗五右衛門の生涯を活写する時代長篇。

盗は悪か!? では信長は!? 秀吉は!?
 五右衛門は、弱冠には夜盗の首領となり、配下の三下奴数百。やがて洛北嵯峨野に茶庵を営む。だが心の劫火はますます熾り、五右衛門を焼く。秀吉に先駆け、天竺・南蛮を劫掠せんと、名張山中に武器弾薬を備蓄、海外での新生活を夢見た五右衛門だったが、情人おこんの付け火で全ては水泡に帰した。望みを断たれた五右衛門の最後の賭けとは……。時代長篇完結篇。

 解説頁・磯貝勝太郎


檀 一雄 (だんかずお)
「新説 国定忠治」〈上下〉
 (しんせつくにさだちゅうじ)
徳間文庫



*カバーイラスト・岩田信夫
(画像はクリックで拡大します)


*上巻407頁・下巻410頁 / 発行 1990年

*カバー文
上巻
 上州は国定村の忠治、きっぷの良さとクソ度胸で売り出し中だ。その魅力に引き寄せられるように、日光の円蔵、血桜のお竜、無明流の剣客大久保一角といった連中が集まってきた。板割の浅太郎、イカリコミの臼だの、礼儀作法なんぞはわきまえないが、男の意地と死ぬことなら、よーくご存知の、禿鷹のような荒くれ男たちが、忠治を赤城一円の大親分にしようと、まず目をつけたのが島村の伊三郎の賭場だった……。
下巻
 島村の伊三郎をたたっ切って、関八州出役と目明しに追われ、天下に身の置き所がなくなった忠治一家だが、男どもの威勢は天をつかんばかり。折から世の中は饑饉、やせ細る民百姓の身代りとなって、そのウップンをぶちまけてやる。という忠治の啖呵に奮し起った子分たち。分限者の米倉だろうとお上の米だろうと、片っ端から奪い取って民百姓に分け与えるが、忠治一家に捕り手が迫る……。仁侠時代小説完結篇。