絶版文庫書誌集成
文春文庫 【の】
野坂 昭如 (のさかあきゆき)
「死屍河原水子草」 (しかばねがわらみずこぐさ)
野坂 昭如 (のさかあきゆき)
「四畳半色の濡衣」 (よじょうはんいろのぬれぎぬ)
(画像はクリックで拡大します)
*214頁
*発行 1982年
*カバー・山藤章二
*カバー文
〈方九尺の四畳半はいにしえより色のにぎわい、香りゆかしき閨のうち、いくよの夢は宝舟、立てし帆柱いとめでたきありさま筆に写さんと……〉金阜山人の名著「四畳半襖下張」を再録して刑法175条わいせつ文書販売人の罪に問われた著者が、珍腐山人と号し憤然と記した痛烈パロディ。わいせつとは何かを問う問題作。
野呂 邦暢 (のろくにのぶ)
「諌早菖蒲日記」 (いさはやしょうぶにっき)
(画像はクリックで拡大します)
*298頁
*発行 1985年
*カバー文
幕末、外国船が沖合洋上に出没し世情なにかとあわただしい安政2年(1855)の初夏から暮にいたる半年間、九州諫早藩の砲術指南藤原作平太の娘、15歳になる志津の清純多感なみずみずしい日常――彼女の周辺にはさしたる事件はおこらない、が、まったく無風状態でもありえない――を描ききった歴史長篇。
*解説頁・松本道介