絶版文庫書誌集成

文春文庫
【み】


三木 亘 (みきわたる)
「悪としての世界史」
(あくとしてのせかいし)
文春学藝ライブラリー



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*330頁 / 発行 2016年

*カバー文
従来、欧米中心で紡がれてきた歴史観に対し、中東から見た世界史とは? ジャバルティ、マルクス、司馬遷などの歴史家から市井の人まで、生身の人間を通じて語られた、中東研究の第一人者による画期的な世界史論。

*目次
T 歴史叙述と歴史意識
U 悪としての世界史
V 西アジア世界の形成と展開
W 世界史のなかのイスラム世界
X 地中海世界と文明移転の諸問題
Y 中東における民族の問題
Z 都市発祥の地・オリエント
 解説 「世界史という思想」と「つきあいの文化」の発見(杉田英明)


水木 悦子・手塚 るみ子・赤塚 りえ子 (みずきえつこ・てづかるみこ・あかつかりえこ)
「ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘」
(げげげのむすめ、れれれのむすめ、らららのむすめ)


*デザイン・中川真吾
 (C)水木プロダクション
 (C)フジオ・プロダクション
 (C)手塚プロダクション
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*294頁 / 発行 2012年

*カバー文
水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫。漫画界を代表する三人の娘たちが語る、父の素顔、創作秘話、意外な趣味、作品の中のワタシ。大先生の抱腹絶倒の面白話からホロリとさせる父娘のエピソードまで、赤裸々なガールズトークが炸裂。漫画ファンならずとも必読の一冊なのだ。「娘が選ぶ父の傑作漫画」三編も収録。

*目次
まえがき 手塚るみ子
第1章 ずっと父が好きだった
第2章 父の仕事場
娘が選ぶ父の傑作漫画1 「神変方丈記」(水木しげる)
第3章 「普通の家」だった、かな?
第4章 “父親”として
第5章 父の女性観
第6章 父と音楽
娘が選ぶ父の傑作漫画2 「レッツラゴン」REMIX(赤塚不二夫)
第7章 作品の中のワタシ
第8章 父の仕事を継ぐ
娘が選ぶ父の傑作漫画3 「ペックスばんざい」(手塚治虫)
あとがき 赤塚りえ子
解説 南伸坊


水谷 三公 (みずたにみつひろ)
「イギリス王室とメディア エドワード大衆王とその時代」
(いぎりすおうしつとめでぃあ)
文春学藝ライブラリー


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*398頁 / 発行 2015年

*カバー文
二十世紀イギリス王室は二つのスキャンダルに襲われた。安楽死を選んだジョージ五世、そしてその王位を譲り受けたエドワード八世はシンプソン夫人との恋に落ち、一年足らずで王位を退いた。この二つの事件は、それぞれラジオや新聞で大きく報道されたが、そこには大衆化という時代の大変革との葛藤があった。歴史の闇に埋もれた暗闘を描き出す迫真の歴史ドキュメント!

*目次
イギリス王室家系略図
主要登場人物
序章 メディアの祭壇 ―― ジョージ五世の「尊厳死」
第一部 ジョージ五世のメディア
 第一章 王室のタイムズ
 第二章 ラジオの王室
第二部 エドワード「大衆王」
 第三章 空飛ぶ王様
 第四章 国王最善の時
 第五章 「新聞がつくり、新聞が壊す」
 第六章 追われる大衆王
 終章 玉座のピーター・パン
 あとがき / 文春学藝ライブラリー版へのあとがき


皆川 博子 (みながわひろこ)
「少女外道」
(しょうじょげどう)


*カバーデザイン・柳川貴代
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*266頁 / 発行 2013年

*カバー文
戦前の日本。大きな庭のある裕福な家庭に育った久緒は、あるとき怪我を負って苦悶する植木職人・葉次の姿を見て、自分が苦しみや傷に惹かれる「外道」であることを知る ── 。特異な感覚を抱きながら昭和を生きた女性の生涯を描いた表題作など、彼岸と此岸、過去と未来を自在に往還する傑作短編全七編を収録。

*目次
少女外道
巻鶴トサカの一週間
隠り沼の
有翼日輪
標本箱
アンティゴネ
祝祭
 解説 黒田夏子


皆川 博子 (みながわひろこ)
「瀧夜叉」
(たきやしゃ)


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*443頁
*発行 1998年
*装画・今井俊満
 AD・中島かほる

*カバー文
平安京遷都から百四十余年、東西の雄・平将門と藤原純友は手を結び、朝廷に反旗を翻した。盟約の証に夫婦となった純友の息子九郎と将門の娘夜叉、悲運の役を担う千代童、夜叉の姉・如月尼らは戦乱に巻き込まれ、運命に翻弄される。燃え上がる大地に陰陽師の呪詛の声が響く、妖艶なる伝奇ロマンの傑作。 解説・竹田真砂子


皆川 博子 (みながわひろこ)
「伯林蝋人形館」
(べるりんろうにんぎょうかん)


*カバー・Erich Lessing/PPS通信社
 デザイン・柳川貴代

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*396頁 / 発行 2009年

*カバー文
第一次世界大戦に敗れたドイツ。極端なインフレと共産主義との闘いで混迷するなか、退廃的な文化も爛熟を深めてゆく。元プロイセン貴族の士官で戦後はジゴロとして無為に生きるアルトゥール ―― 彼を巡って紡がれた、視点の異なる6つの物語の中に、ナチス台頭直前の1920年代のドイツの幻影と現実が描かれる。

*目次
T アルトゥール・フォン・フェルナウ / 温室
U ナターリャ・コルサコヴァ / 沼の娘
V フーゴー・レント / 希望
W ハインリヒ・シュルツ / 望郷
X マティアス・マイ / 自殺案内人
Y ツェツィリエ / 無題
 書簡

 解説・瀬川裕司


皆川 博子 (みながわひろこ)
「笑い姫」
(わらいひめ)


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*362頁 / 発行 2000年
*装画・岡田嘉夫 / AD・大久保明子

*カバー文
蘭之助は阿蘭陀通詞(通訳)であった父譲りの才がありながら、戯作で生計をたてる気ままな身の上。しかし、幼なじみの兄弟をのせた赦免船が江戸へ着いたことから、彼らを利用しようとする人々の争いに巻き込まれる。蘭之助を慕う軽業師小ぎん一座と共に、天保の海の果てへと流された彼らの見たものは……。江戸、長崎から南の海へ。運命か意志か、過去を背負った者たちの辿る数奇な航路。

*解説頁・岩井志麻子


本人 南 伸坊・写真 南 文子 (みなみしんぼう・みなみふみこ)
「本人伝説」
(ほんにんでんせつ)


*デザイン・南伸坊
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*281頁 / 発行 2014年

*カバー文
自らの顔をキャンバスに見立て、究極の似顔絵を描いてみせる南伸坊の「本人術」。政治家では安倍晋三、バラク・オバマ、スポーツ界では浅田真央、ダルビッシュ有、さらにダライ・ラマやジョブズまで……国内外のビッグの顔になりきれば、本人たちの秘められた内面も見えてくるはず?! 一目で爆笑必至のスゴ技が一挙に公開。

*目次
まえがき / 安倍晋三 / 松田聖子 / 荒木経惟 / 篠山紀信 / ヨーコ・オノ / 草間彌生 / 山下清 / スティーブ・ジョブズ / ワンチュク国王 / 猫ひろし / ウッディ・アレン / 糸井重里 / 吉本隆明 / 鶴見俊輔 / 福岡伸一 / 田中直紀 / 内田裕也 / 由紀さおり / 橋下徹 / 菅×鉢呂対談 / 枝野×野田対談 / 前原×仙谷対談 / 伸子×直人対談 / 幸×由紀夫対談 / 班目春樹 / 孫正義 / 伊集院静 / 野田佳彦 / 長友佑都 / 澤穂希 / 島田紳助 / 斎藤佑樹 / 仁科亜季子 / マツコ・デラックス / 池上彰 / 水嶋ヒロ / 仙谷由人 / 金正恩 / 渡部陽一 / 白川方明 / 宮里藍 / 鳩山由紀夫 / 鳩山幸 / 琴光喜 / 玉置浩二 / 舛添要一 / 坂本龍馬 / 浅田真央 / スーザン・ボイル / タイガー・ウッズ / 蓮舫 / ダルビッシュ有 / 姜尚中 / 金正男 / 勝間和代 / ヒラリー・クリントン / 茂木健一郎 / 櫻井よしこ / 石川遼 / 白露山 / バラク・オバマ / 麻生太郎 / 星野仙一 / 朝青龍 / ペ・ヨンジュン / パンダ / ダライ・ラマ14世 / 石破茂 / 藤原正彦 / リリー・フランキー / 都知事選四候補 / あとがき


宮本 又次 (みやもとまたじ)
「関西と関東」
(かんさいとかんとう)
文春学藝ライブラリー



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*453頁 / 発行 2014年

*カバー文
関西と関東はどこが違うのか? このライバル関係はどう生まれたのか? 経済史の碩学が、風土、災害、食物、服飾、芸能、方言、気質などをキーワードに徹底比較する。気軽に読め、知的興奮が味わえる「関西 / 関東論」の決定版!

*目次
 序
第一章 関西と関東の概念と境界
第二章 風土および風土心理から見た関西と関東
第三章 災害史から見た関西と関東
第四章 食物史から見た関西と関東
第五章 服飾史から見た大阪と江戸
第六章 芸能史から見た関西と関東
第七章 方言から見た関西と関東
第八章 気質から見た大阪と江戸
 解説 江戸期の大阪を捉えた宮本史学 (井上章一)