絶版文庫書誌集成

文春文庫
【く】


草柳 大蔵 (くさやなぎだいぞう)
「特攻の思想 ― 大西滝治郎伝」
 (とっこうのしそう)


(画像拡大不可)

*285頁
*発行 1983年

*カバー装画・村越襄

*カバー文
特攻生みの親は大西中将だとされている。が、たった一人の思想、心情だけで、このかつてない自殺戦術を決行できたはずはない。これまで、若者の特攻出撃させた側を描いたものはなかった。「特攻」誕生の背景には、いかなる戦況の変化、軍内部の動きがあり、それは日本人の精神構造とどう関係するのか。

*解説頁・鶴田浩二


クリストファー・シルヴェスター編 新庄 哲夫訳 (Silvester,Christopher しんじょうてつお)
「インタヴューズ (T〜V)
文春学藝ライブラリー


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*T・479頁 / U・449頁 / V・463頁 / 発行 2014年

*カバー文
T
世界中が戦火に覆われた20世紀は、近代化と同時に国際化が急速に進歩した時代でもあった。政治家のみならず軍人、思想家、文学者に芸術家が世界に向けて発言した名言の数々。彼らの肉声をつぶさに読み解くと、時代を覆っていた空気が見えてくる! 20世紀最後の大作、全3巻で刊行開始!
U
歴史は言葉で紡がれる―時代の証言者の発言を引き出すのも、また人間の営みである。現代にまでその名声をとどろかせるパイオニアたちは、何を語ったのか? 第二次大戦に至る激変の時代、世界の各ジャンルのオピニオンリーダーの発言をいま読み返すことは、現代への警鐘ともなっている!
V
第二次大戦後の世界は、抑圧からの解放と繁栄をとげた一方で、冷戦対立の渦中にもあった。凶弾に倒れたのは戦後政治とエンターテインメント界の両雄、ジョン・F・ケネディとジョン・レノン。さらには世界中を魅了したハリウッドのマリリン・モンローに、英国初の女性リーダーとなったM・サッチャーなど、女性の台頭も著しい。二十世紀を知る上での最大にして最良の証言集。全3巻。遂に完結!

*目次
T
序 / ブリガム・ヤング / カール・マルクス / チャイニーズ・ゴードン / シオドア・ローズヴェルト / ヘンリー・スタンレー / ロバート・ルイス・スティーヴンソン / マーク・トウェイン / トマス・エディソン / リリー・ラングトリー / サー・アーサー・サリヴァン / ビスマルク / ウィリアム・ハワード・ラッセル / サミュエル・スマイルズ / エミール・ゾラ / アンリ・ロッシュフォール / オスカー・ワイルド / ポール・クリューガー / インタヴューはありがたいか、迷惑か? バリュー・ベイン / ヘンリク・イプセン / セシル・ローズ / トゥー・ムーン / レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ / W・T・ステッド / クリスタベル・パンクハースト / ウッドロー・ウィルソン / グリエルモ・マルコーニ / G・K・チェスタトン
U
バリー危うし サー・ジェームズ・バリー / フランク・ハリス / ユージン・オニール / スタンレー・ボールドウィン / ウィリアム・ハワード・タフト / サー・エドウィン・ラチェンス / ウィラ・キャザー / ジョルジュ・クレマンソー / グレタ・ガルボ / ジグムント・フロイト /
ジョージ・バーナード・ショー / ウィンダム・ルイス / アル・カポネ / アドルフ・ヒトラー / タルーラ・バンクヘッド / ベニト・ムッソリーニ / ヨシフ・スターリン / ロイヤル・スコット・グルデン / ヒューイ・P・ロング / ガートルード・スタイン / F・スコット・フィッツジェラルド / デイヴィッド・ロイド・ジョージ / シュテファン・ツヴァイク / パブロ・ピカソ / マハートマー・ガンディー / 優雅なインタヴ―対応術 イーヴリン・ウォー / ディラン・トマス / サミュエル・ベケット / ブレンダン・ビーアン / ニキータ・フルシチョフ / アルフレッド・ヒッチコック / フランク・ロイド・ライト / アーネスト・ヘミングウェイ / モンゴメリー・クリフト
V
ジョン・F・ケネディ / マリリン・モンロー / ノーマン・メイラー / アルフ・ランドン / ハロルド・マクミラン / イーヴリン・ウォー / サミー・デイヴィス・ジュニア / マーガレット・バーク=ホワイト / 毛沢東 / アントニー・ウェッジウッド=ベン / ウラジーミル・ナボコフ / ジョー・オートン / レスタ―・ビゴット / ジョン・レノン / マーガレット・サッチャー / アーサー・ミラー / ベティ・デイヴィス / ジョー・ホッファ / ウィリアム・バロウズ / メイ・ウェスト / ガリーナ・ヴィシネフスカヤ / ポール・ジョンソン


郡司 勝義 (ぐんじかつよし)
「小林秀雄の思ひ出」
(こばやしひでおのおもひで)
文春学藝ライブラリー


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*557頁 / 発行 2014年 / 旧仮名遣い

*カバー文
「日本最高の知性」小林秀雄。戦前から文壇にその名を轟かせた小林だが、昭和四十年代以降、その傍には郡司勝義の姿があった。作品、旅、座談を通して、溢れ出る小林秀雄の生の声を丹念に紡ぎ上げた本書は、評伝や研究といった枠を超えた、第一級の「小林秀雄論」となっている。

*目次
はじめに
藤の花のころ
その周辺
 池田亀鑑との場合 / 水上勉との場合 / 里見クとの場合 / 大岡昇平との場合 / 柳田國男との場合 / 身体論 ─ 保田與重郎、入江泰吉との場合
士の世界
 田中美知太郎をめぐって / 河上徹太郎をめぐって / 中村光夫をめぐって
霊魂について
 晩年の世界 / 泉鏡花の世界 / 正宗白鳥の世界 / 霊魂の世界
結び
あとがき / 引用出典一覧
解説 みごとな発言録(武藤康史)